オンラインセミナーのKPIはどう決める?ウェビナー企画のポイント
BtoBマーケティングのリード獲得方法の一つとして、「イベントの開催」が知られています。コロナ禍でオンラインイベントの開催も主流になりつつあります。しかし、イベントの開催について
- 「なんとなくイベントを開催して終わってしまっている」
- 「結果が見えず成果がわからない」
- 「(目標数字に届かないなど)失敗しても何が悪かったのかわからない」
- 「1回だけ開催の開催で次に繋がらない」
- 「お金かけて準備したのに結果が出ない」
などのお悩みを抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
これらの悩みを解決する方法の一つとして、KPIの設定があります。本稿では、イベント開催の課題を深堀した上で、それを解決する方法についてご紹介します。
▼ウェビナーを成功させるには?はじめてのウェビナー開催ガイドブック


ガイドブック
- ウェビナーの特徴や開催方法、メリット・デメリットを知りたい
- 運営の工数を減らすために、効率よく進めるノウハウを知りたい
- おすすめウェビナーツールの選定方法や比較ポイントを知りたい
イベント開催の課題
特に従来の対面型イベントで、BtoBイベントの課題として広く認知されていることがあります。
オフラインイベントの商談化率の低さ
BtoBマーケティングにおいてリード獲得の手法の一つとされるのが、展示会やセミナーなどのイベント開催です。しかし、リアルイベントの商談化率は低く、リード獲得の方法としては課題がありました。事実、電通デジタルは自社の実績から、「オフラインの自社セミナーで10%程度、イベントへのブース出展だと1%以下」という商談化率を明らかにしています。
出展:オンラインイベント化で解決すべき、コロナ以前からの課題とは 電通デジタルが語る今後のBtoBマーケ :MarkeZine
原因の一つとして考えられるのは、リアルイベントでは顧客への個別フォローやイベント後のアフターフォローが難しいということ。会場に多くの人集めて開催する従来のリアルイベントでは、「誰がイベントに来たのか」「どういうブースに興味をもったのか」「イベントに対する関心度・満足度はどうだったのか」ということを明確に把握するのが難しいです。
集客から当日の開催、そして事後フォローまで、参加者の動きが可視化できず運営の効率を悪化させてしまうというわけです。
課題解決の方法
上記のような「商談化率の低迷」「運営の非効率」を解決するのが、データドリブンなイベント運営です。イベントの企画から開催、運営までを一気通貫でデジタル化することで、「参加者の動きが見えない」「様子がわからない」といった課題を解決。確度の高いリードを把握してスムーズに商談へつなげるなど、適切なフォローを行い、商談化率向上を目指します。
そして、イベント全体を通してデータドリブンな運営を行うために必要なのが、「KPIの設定」なのです。
KPI(Key Performance Indicator)とは?
KPI(重要業績評価指標)とは、組織として目標達成に向かっていくために特に重要な指標を意味します。
イベントの運営にKPIを設定することで、それぞれのフェーズで達成状況を数値化することで、目標に対する組織のパフォーマンスを見える化します。目標値と現状との乖離が発生しているのも可視化できるので、活動の途上でも運営の方向性を修正することができます。
「なんとなく開催したけど成功したのかわからない…」「結果が見えない」というお悩みを解決することができます。
KPIの設定方法
設定するKPIの数としては、3〜5個が適切であると言われています。最大でも10個が限度とも言われており、それ以上になると大抵の人は理解できなくなる、とさえ言われています(出展:KPI(重要業績評価指標) | 用語解説 | 野村総合研究所)
KPIは基本的に最終目標(月次収益など)から逆算してトップダウンで設定します。ロジックツリーと呼ばれるフレームワークを活用し、企業が組織として抱える課題・目標を分解して数字に落とし込みます。
イベントのKPI設定|セミナーでPDCAを回すには?
BtoBイベントでKPIとして設定されることが多い指標としては以下のようなものがあります。
リード数
イベントの参加申し込みをする人は、主催企業のサービス・プロダクトに興味をもっている人、つまり「見込み顧客」(リード)ということです。これをイベントのKPIの指標とする企業は多いです。
なぜなら、参加申し込み者の情報(社名・所属先・連絡先など)を正確に把握してこれらのリード情報を営業に回すことで、イベント終了後のフォローを効率的に進めることができるからです。特にBtoBイベントではリード獲得や商談化を目的としていることが多いので、イベントの開催目標を達成できたどうかをリード数という指標で図ることはよくあります。
参加人数
イベント当日、実際にイベント会場に足を運んだ人やオンライン上でイベントを視聴した人の人数です。
オンラインイベントの場合、自動で視聴人数を計測できる動画配信サービスを使えば、イベントを視聴した人の総数を把握できます。ツールによっては、時間ごと(セッションごと)に視聴人数を計測できるものもあり、これを使うことで「どのセッションが人気だったのか」「どのタイミングで離脱する人が多かったのか」を把握でき、次回開催に活かすことができます。
リアルイベントの場合は、受付を設けてそこで入場者数を管理する場合や、アンケートの回答枚数を参考にする場合があります。
SNS拡散数
株式会社GENEROSITYが企業のイベント企画担当者を対象に行った「リアルイベントに関するアンケート調査」によると、「SNS拡散数」をKPIとすると回答した人は全体の35%にのぼりました。
出展:リアルイベント実施目的は”ブランドへの好意獲得”、 イベント実施KPI をSNS拡散数とする企業は3割以上|株式会社GENEROSITY(ジェネロシティ)のプレスリリース
これにはSNSの普及が関わっていると考えられます。単なる集客数の大小をイベント成功の指標とする傾向から、リアルイベントでもSNSを通じてその効果を最大化させようとする動きが強まっているようです。
ウェビナー運営のポイント
コロナ禍でBtoBイベントの開催方法は対面からオンラインへと切り替えられるようになりました。オンラインイベントの中でも小規模で、気軽に開催・参加ができるウェビナーについてKPI設定・運営のポイントをまとめました。

リード数|事前申し込みでリード情報も把握
参加前に事前登録をしてもらうことで、正確なリード情報を収集できます。特にウェビナーは会場のキャパシティを気にしなくてよいので予約不要のウェビナーも散見されますが、リード獲得が開催の目的である場合は事前申し込み制にしておきましょう。
また、リードの獲得を目標としているウェビナーでは、自社のサービスに興味をもってウェビナーに参加してくれた人を商談へ押し上げることが必要になります。その上で重要なのが、それぞれの参加者の関心度やウェビナーに対する満足度を数値化して、次のステップへつなげていくことです。登録フォームから開催中の視聴履歴、アンケートの回答内容まで、全てを同じツールで管理することで、ウェビナー開催の効果を最大化できます。
参加人数|「誰が何を見たのか」まで把握する
参加人数だけだと、「誰がきたのか」「どの参加者の満足度が高かったのか」などが把握できません。ウェビナー参加者に対して積極的に営業活動を行いたい場合、スムーズに商談につなげたい場合などはこれでは不十分です。視聴ログが取得できるなど、それぞれの顧客の行動をトラッキングできるツールが必要となります。
参加者数だけを見るのではなく、各参加者の関心度合いの変化(ウェビナーに参加してどれくらい自社サービスへの関心が高まったのか)を把握するようにしましょう。
まとめ
イベント開催にまつわるよくあるお悩み、その解決方法についてご説明してきました。リード獲得を目的とするイベントでは一気通貫でデータドリブンな運営が重要になります。1回限りの開催ではなく、KPIを設定して複数回にわたってPDCAを回していくためにも、イベントの効果を最大化させるツールの導入が不可欠になります。
- 「なんとなくイベントを開催して終わってしまっている」
- 「結果が見えず成果がわからない」
- 「(目標数字に届かないなど)失敗しても何が悪かったのかわからない」
- 「1回だけ開催の開催で次に繋がらない」
- 「お金かけて準備したのに結果が出ない」
などのお悩みを抱えていらっしゃる方は、ぜひこちらよりお問い合わせください。
