学会をオンラインで開催するには?学会運営TIPSや使えるツール紹介!

コロナ禍で学会の対面開催が中止・延期になっています。しかしオンライン開催のトレンドが進んだことにより、学会がオンライン開催される事例が増えてきました。これからは開催形式に柔軟に対応していく必要があるでしょう。

そこで本稿では学会をオンライン開催する方法やポイントをご紹介します。

オンラインイベント完全攻略
ガイドブック
  • オンラインイベントの特徴や開催方法を知りたい

  • 運営の工数を減らすために、効率よく進めるノウハウを知りたい

  • ウェビナーツールの選定方法や比較ポイントを知りたい

オンライン学会とは?

近年イベントのオンライン化が急速に進んでいます。Peatix Japanが主催者を対象にイベント開催形式のアンケートをとったところ、コロナ以前はオンラインイベントを「開催したことがない/していない」という回答が82.9%だったのに対し、2021年7月時点でイベントの「ほとんど」をオンライン開催していると回答した人が62.9%にものぼりました。

(出典:Peatix Japan 2021年イベント調査レポート

学会に関しても例外ではなく、オンライン開催するケースが増えています。新型コロナウイルスという外的な要因もありますが、オンラインの強みが全国的に浸透し始めたことから、収束後もオンライン開催は続いていくでしょう。それでは学会においてオンライン開催にはどのような利点があるのでしょうか?

オンライン学会のメリット・デメリット

学会をオンラインで開催するメリット

オンラインのメリットを要約すると、時間や場所の制約を受けず、コストを抑えながら効率的な運営が可能になるという点です。ポイントは大きくわけて

  1. 移動の必要がない
  2. コストを抑えられる
  3. オンデマンド配信でいつでも視聴可能

が挙げられます。上記の点について詳しく見てみましょう。

①移動の必要がない

オンライン学会の最大の利点は、移動の必要がない点です。参加側はもちろんのこと、場合によっては登壇者もオンラインで発表できるので、発表者を招待するハードルが下ります。また国際学会のように国をまたぐような場合は、開催や参加のハードルが大幅に下がるでしょう

②コストを抑えられる

上記のように移動が不要で会場を確保せずに済んだり、配布資料等も電子化できたりするので、費用コストを削減することができます。また無駄なく効率的な運営が実現できるため、準備から当日にかけての人的リソースも抑えることができ、運営をスリムにすることが可能です。

③オンデマンド配信でいつでも視聴可能

発表をライブ配信することももちろん可能ですが、事前に収録したものを当日流す方法もあります。運営側も当日の収録動画を流すだけなので、配信トラブルのリスクを回避することができるというメリットもあります。

また録画配信の活用方法は様々です。

  • プレイベントとして開催日前に視聴できる動画を流す
  • 当日の配信をアーカイブ動画として不参加者にも視聴してもらう
  • 再利用コンテンツとして別の機会に利用する

具体的な配信方法や活用の仕方は以下の記事をご参照ください。

 

オンデマンドで動画配信するやり方は?無料でできるツールも紹介
オンデマンドで動画配信するやり方は?無料でできるツールも紹介
公開期間中であれば好きなタイミングで何度でも自由に視聴できるオンデマンド配信。そのメリット・デメリットや配信の方法、便利に使えるツールまで、まとめてご紹介します...

 

 

学会をオンラインで開催するデメリット

運営を効率的になり、参加者の参加ハードルも低くなるという強みがありますが、一方でリアル開催と比べて不足している部分もあります。次の3点はいずれもオンライン開催をやる上での大きな課題であり、いかにしてこれらを解消できるかがポイントとなります。

  1. 参加者の途中離脱が高まる恐れ
  2. 臨場感を出しづらい
  3. 偶然の出会いが生まれづらい

 

①参加者の途中離脱が高まる恐れ

オンライン開催により、参加のハードル低くなり気軽に聴講できる分、参加に対する緊張感が薄れる可能性があり、最悪の場合は離脱の原因になってしまいます。オンラインでも満足してもらえる学会になるよう、運営側は普段よりも参加者目線で企画することが求められます。

②臨場感を出しづらい

リアル会場では1つの会場に集まって発表を聞くため、その場の一体感や臨場感が自然と生まれてきます。オンラインではそのような雰囲気を作ることが難しいため、違ったアプローチで学会の特別感を創出していく必要があるでしょう。

③偶然の出会いが生まれづらい

また1箇所に集まることがないため、新しいネットワークを広げることが難しくなります。一方的になりやすい分、参加者同士の交流や、登壇者とのインタラクティブな体験をもたらすために、運営側は工夫して場を盛り上げていかなければなりません。

このようにオンライン開催でも対策を怠れば、さまざまな課題に直面することになります。

オンライン学会の準備と開催のポイント

オンラインにはたくさんのメリットがあるものの、交流などの能動的な体験を筆頭にリアル開催に劣る点もあります。利点を活かしながら、リアル開催と遜色ない体験を演出していかなければなりません。そこで、EventHub主催ウェビナーでご紹介させていただいた「第61回近畿理学療法学術大会」を例に、オンライン学会の運営・開催ポイントを見ていきましょう。

なお、本セミナーのイベントレポートは下記の記事よりご覧いただけます。

 

【イベントレポート】参加者の交流が増加するオンライン学会の運営方法
【イベントレポート】参加者の交流が増加するオンライン学会の運営方法
2021年12月14日(火)、EventHub主催ウェビナー『【学会運営の担当者必見】参加者の交流が増加するオンライン学会の運営方法』が開催されました。本セミナ...

 

学会運営に求められる条件

そもそも学会運営をするにあたって、何を意識すること大切なのでしょうか?「第61回近畿理学療法学術大会」にてシステム運用部長を務めている山口氏は、開催形式を問わず下記のような点が求められると言います。

  • 自分の領域に加え、少し違うトピックスに触れられる
  • 発表者に直接質問できて、その後の交流につながるような議論ができる
  • 顔と名前を覚えてもらえる
  • 学会でしか会えない人と交流ができる
  • オフタイムにいろんな人と自由に話ができる

発表者が発表できる環境だけでなく、参加者も質問や議論をすることで交流を深めていきます。すなわちオンラインでは比較的難しいとされる交流の活性化に取り組まなけれなりません。例を挙げると

  • 登壇者への質問がスムーズにできる
  • 参加者同士がチャット・Web会議等で気軽に交流できる
  • 発表後にオンライン懇親会を設ける

のような施策が考えられます。よって企画の段階から参加者目線で考えることが欠かせません。

運営体制を整える

学会開催の方向性が定まったら、準備に向けて運営体制を確認します。当日むけて運営側の担当は何人必要か、いつまでに何をする必要があるのかスケジュールとタスクを確認してください。

特に規模が大きくなると、スポンサーがつくなどしてお金を取り扱う業務が発生する場合があります。またオンラインの場合は配信をする必要があったり、イベントを開催するプラットフォームを問題なく利用できるようシステム管理する業務が出てくるでしょう。そのためオンライン学会向けに今一度運営体制を見直すことから始めてください。

(第61回近畿理学療法学術大会の運営体制)

なお本学会では各局を横断的にマネジメントするシステム運用部、集客に力を入れた広報局が発足するなどオンライン学会専用の部署も立ち上がり、従来の運営とは違った体制をもって準備から当日にかけて万全な体制でオンライン開催を迎えています。

以上のようにオンラインならではのオペレーションが発生することが見込まれるため、オンライン専用の部署ができたら十分な予算と権限を与えることが必要不可欠となります。

オンライン学会を開催できるツールを選択する

運営体制や企画が整理できたら、学会をオンラインで開催できるプラットフォームを選びましょう。選定に際して、参加者側、運営側双方の視点に立ち、以下の点を比較してみてください。

〈参加者側〉

準備期間(開催日前)

  • 登録から当日参加までのフローが明確
  • アプリ等のインストール有無

開催当日

  • 参加者が説明なしでも使えるツールか?
  • 参加者同士の交流はできるか?
  • 登壇者に対して質問できるか?

〈運営側〉

準備期間

  • 運営プロセスを一元化できるか?
  • 決済機能・領収書を発行できるか?

開催当日(開催)

  • ポスターセッションを開催できるか?
  • 運営コストを削減できるか?

特に重要なポイントが2点あります。1つはチケット販売です。学会は一般的なビジネス向けのイベント・カンファレンスと違い、参加費用が有料の場合が少なくありません。そのため、有料チケットを販売することができ、参加登録をした媒体からスムーズに参加ができるよう、導線が整ったプラットフォームを利用すると良いでしょう。

もう1つは、学会のメインであるセッション、発表を配信する動画配信です。プラットフォームから動画配信が直接できるのかどうか、あるいは動画配信サービスとスムーズに連携することができるかをしっかり見極めることは、当日の配信トラブルを回避する上でも重要です。このような点に注意しながらツールの選定を行いましょう。

オンライン学会の発表で使えるサービス・ツール

オンライン開催では交流の活性化ができるかどうかが大きな焦点です。そんな中オンラインイベントの普及により、オンライン開催のクオリティを高めるツールが増えています。ここではオンライン学会の発表の際に役立つサービス・ツールをご紹介します。

発表をもっとリッチに

オンラインでも質疑応答が簡単に:Slido

https://www.sli.do/jp

参加者は、アカウントを作成せず匿名で発表者に質問やコメントすることができます。結果は全てリアルタイムで反映されます。アプリダウンロード不要でコードを読み込むだけで使うことができ、Power PointやGoogleプレゼンテーションなどのソフトウェアとも連携しているため、学会の質疑応答の利用に適しています。

投稿された質問に対して、別の参加者は共感スタンプを押すことができ、学会全体でどの質問にニーズがあるのか可視化できるのが最大の強みでです。

表示画面を自由にカスタマイズ:mmhmm

https://www.mmhmm.app/ja

発表の際、スライドや資料を画面共有しながら話をすると、発表者の顔も見せたい場合があると思います。mmhmmではこのような悩みが解決できるほか、バーチャル背景、スタンプ等、表示画面を自由に飾ることができ、プレゼンの質を高めることができます。

グループワークも簡単:Miro

https://miro.com/ja/

オンライン上でグループワークのような共同作業をしたい場合は、ホワイトボードツールのMiroがおすすめです。アイデア出しや、図解をかんたんに実現でき、オンラインでもインタラクティブにワークショップを実現することができます。

配信を楽に・スムーズに!

ライブ配信もオンデマンドも対応:YouTube

https://www.youtube.com/

YouTubeは多くの人にとって馴染みのある動画配信サービスなので、PR動画など情報を広く拡散したい場合に最適です。公開範囲の設定もできますが、限定公開でも動画のURLさえ特定できれば誰でも動画を視聴できてしまうというのでご注意ください。

公開設定を細かくできる:Vimeo

https://vimeo.com/jp

高画質な動画をアップロードできるほか、作成した動画をチーム内で共有することもできるプラットフォームです。操作はシンプルで簡単なので、配信に慣れていなくても迷うことなくオンデマンド配信ができます。

無料プラン「Vimeo Basic」のほか、有料プランも複数用意されており、商用利用が可能なプランもあります。公開範囲を柔軟に設定できるので、動画にパスワードを設定したい、公開範囲を制限したいといった際におすすめです。

複数のカメラを簡単に切り替え:OBS

複数のカメラを使って配信する際、OBSを使えばスイッチャーの役目を果たしてくれます。その他、テロップや静止画を表示させることができるなど、画面表示のカスマイズも簡単です。

EventHubで学会を開催する

以上のようにオンライン学会の開催方法は多岐にわたっていますが、上記のようなイベントをリッチにするものに加え、開催プラットフォーム、チケット販売、動画配信等々ツールがたくさんあることから、一度に管理しようとすると大変です。

EventHubではYouTubeやZoom、Slidoを1箇所に集約できる他、チケット登録・販売や参加者交流も可能で、学会開催に関するプロセスを一気通貫で管理でき、「学会におすすめしたいイベント管理ツールNo.1」に選ばれています(日本マーケティングリサーチ機構調べ

2021年11月期 イメージ調査)

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