ユーザー会とは?オンラインでの開催も相次ぐ、導入事例をご紹介
サーこのビスや製品のユーザーと交流する機会として活用が進むユーザー会。サービスの利用者であるユーザーが集まり、そのサービスに対する疑問や運用の不安を解消する場です。本稿では、人と人とのつながりを生み出すイベントの一つであるユーザー会について、そのメリットや開催事例をご紹介します。


ガイドブック
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ユーザー会|SaaSで注目?活用シーンやイベント内容
「ユーザー会」とはあるサービス・製品の利用者が参加し、そのサービス・製品の活用方法や成功事例のついて情報共有する場のことです。「ユーザー交流会」とも呼ばれ、企業の枠を超えてユーザー同士が意見交換をすることで、そのサービスに対する理解を深める場です。特にSaaSプロダクトなど業界を超えて活用が進む分野において盛んに行われており、ユーザーの交流を更なる活用促進に繋げようとする動きが高まっています。
サービスの利用者は、ユーザー会に参加することでサービスの活用事例を知り、新たな利用方法を発見することができます。一方、ベンダーはユーザー会を開催することで、そのサービスに対するフィードバックや成功事例を収集し、品質向上に活かすことができます。
実際何するの?|セミナーとの違い
カスタマーサクセスの施策の一環としてユーザー会の活用を進める企業が増えています。例えば、アドビ株式会社ではMUG Dayと呼ばれるユーザー会を年に2回のペースで開催しています。

同社はユーザー会開催の背景として、「ユーザーの交流がサービスの活用促進につながる」という考え方を挙げています。ユーザーは、他社のユースケースを知ることで自社でのサービス運用について新しいアイデアを得ることができたり、運用に対するモチベーションを上げることができたりします。ユーザー同士で交流するだけでなくお互いの知見を共有する場を作ることで、上手いサービス運用の方法を学んでもらい、満足度を上げて解約を防ぐ。これはユーザー会の開催目的の一つとされています。
ユーザー会と似たイベントとしてセミナーがありますが、セミナーでは参加者(ユーザー)同士が交流することを目的としておらず、講師が一方的に知見を提供する形が主流です。ユーザー会とセミナーは、「サービスの活用促進につなげる」という点で似通っている部分もありますが、その手法には大きな違いがあることがわかります。
ユーザー会を主催するメリット【企業側】
サービスを提供する企業にとって、ユーザー会を開催するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
1. ユーザーのエンゲージメントを高められる
ユーザーと直接交流することで、ユーザーのエンゲージメントを強化することができます。他ユーザーと交流したり成功事例を知ってもらったりすることで、サービスに対する理解を深めてもらい、より効果的なサービス利用を促すことができます。
2. サービスに対するフィードバックを収集できる
ユーザーがサービス利用について話し合う場であるユーザー会では、サービスに対するヒアリングを行うことができます。サービスに対するユーザーからのフィードバックは、サービスやサポートの改善に役立てることができます。ユーザーが疑問に思っている点やよくある悩みを把握すれば、「今後どういうコンテンツ(イベント開催や学習コンテンツなど)を作成すればいいのか」の判断もしやすくなります。
3. ユーザーとの関係性構築
ユーザー会への参加を通じて、サービスのことをよく知ってもらい、ファンになってもらうことができます。「ユーザー会に参加すれば課題解決や使いこなし方についてヒントが得られる」というイメージを確立させることで、潜在顧客にアピールすることも可能です。サービスをより快適に使い続けてもらうため、ユーザーをファン化させ、中長期的に関係性を構築していけば固定客の獲得もつながります。
ユーザー会に参加するメリット【参加者側】
それぞれのユーザーが業界を超えて交流を行うことで、以下のようなメリットが生じると考えられます。
1. サービス利用にまつわる課題を解決できる
サービスについてわからない点・悩んでいる点を共有することは、問題解決につながります。自社でサービスを運用しているだけでは、特定の一面でしかそのサービスを把握できないという問題点が生まれてきます。そこで他社ユーザーと交流してお互いに刺激を得て、新たな視点でサービス利用について考えることが必要になります。新しくアイデアを着想するきっかけにもなりますし、自社の運用改善、生産性の向上にもつながります。また、ベンダー企業と直接交流できるので、サービスに対する改善要望を提案できる場合もあります。
2. 新たな活用方法を発見できる
他社ではサービスをどう活用しているのか、成功事例をユーザー同士で共有し合うことで、自社内では思いつかなかった活用方法を発見できます。自社では使ってこなかった機能を利用するきっかけになったり、新しい施策を発見するきっかけになります。
3. モチベーションを高められる
同じように悩む他のユーザー(他社の担当者)と交流することで、課題解決できるだけでなくモチベーションアップにつながります。成功事例だけでなく悩みを共有することで、「他のユーザーも頑張っているから自分も頑張ろう」と思うきっかけになります。定期的にユーザー同士で学ぶ機会に参加すれば、その領域についての知見を蓄積できますし、スキルアップを図ることもできます。
ユーザー会の開催事例
ユーザー会を定期的に開催している企業の例をご紹介します。
Salesforce
Salesforceのカスタマーコミュニティグループ「Salesforce Trailblazer Community」は、ユーザー、管理者、開発者が集まるオンライン・オフラインのコミュニティです。関係者同士が相互理解を深め、Salesforceに対する知見を共有し、同じ志をもつ仲間とつながることがその目的です。
コミュニティ内では、サイトの運営やFacebook Fanページの運営のほか、Meetup、勉強会、交流イベントなど、定期的なSalesforce Trailblazers Eventが開催されており、世界中のユーザーと知識・経験を共有することで課題を解決することができます。目的や地域に応じてさまざまなユーザー会、分科会グループが多く存在するのも特徴です。
アドビ株式会社
アドビ株式会社では年に2回、MUG Dayと呼ばれるユーザー会を開催しています。全てのユーザーがその対象で、ユーザー自身が登壇者となり、ユースケースやノウハウを共有します。今年はコロナの影響でオンライン開催されました。

同社は、このユーザー会の他にも「分科会」と呼ばれるコミュニティを多く設けています。この分科会は年に2回のイベントよりも小規模であり、ユーザー同士が定期的に集まってサービス活用を目指して学び合う場となっています。
Google Workspace
GWS Japan Users Groupは、Google Workspace / G Suite / G Suite for Education ユーザーが中心となって運営するコミュニティです。ユーザー同士が親睦を深め、ソリューション活用の情報収集や意見交換の場を提供することがその目的です。
ベンダーからの最新情報やサポーター企業からの独自ソリューションについての情報を入手できます。年に2〜3回イベントが開催されるほか、よりコアな内容に特化した分科会も開催されるなど、活発な活動内容が特徴的です。
まとめ
ユーザー会の開催を通じて
- ユーザーのエンゲージメントを高めたい
- サービスに対するフィードバックを収集したい
- ユーザーとの関係性を構築したい
- …
こういったことをお考えの企業担当者様はこちらよりお気軽にお問い合わせください。
