展示会出展の企画書の書き方|社内承認を得るコツ

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展示会出展は、リード獲得や認知度向上に効果的なマーケティング施策です。しかし、出展料やブース制作費など一定の投資が必要となるため、社内の決裁者から承認を得るには「なぜ出展するのか」「どのような成果が見込めるのか」を明確に示した企画書が欠かせません。「展示会に出展したいが、企画書をどう書けば社内承認を得られるのかわからない」といったマーケティング担当者の声もよく耳にします。

本記事では、展示会出展の企画書に盛り込むべき項目と書き方のコツを、社内承認を得るためのポイントとともに解説します。すぐに活用できる企画書テンプレートもご用意していますので、ぜひ参考にしてください。

展示会出展における企画書の役割と重要性

展示会出展を成功させるためには、事前の企画立案が非常に重要です。まずは、なぜ企画書が必要なのか、その役割と重要性を理解しておきましょう。

なぜ展示会出展に企画書が必要なのか

展示会出展は、企業にとって「投資」です。出展料、ブース制作費、人件費、販促物の準備など、さまざまな費用が発生します。そのため、社内の決裁者に対して費用対効果を説明する責任が伴います。

企画書は、単なる計画書ではなく、社内承認を得るための「説得ツール」として機能します。出展目的、ターゲット、目標、予算、スケジュールを明文化することで、関係者間の認識を統一し、プロジェクト全体の方向性を共有できるようになります。

また、企画書を作成する過程で、自社が展示会に出展する意義を改めて整理できるというメリットもあります。「なぜこの展示会なのか」「何を達成したいのか」を言語化することで、出展の成功確率を高めることができるのです。

企画書がないまま出展すると起こる問題

企画書を作成せずに展示会出展を進めてしまうと、さまざまな問題が発生するリスクがあります。

起こりがちな問題

  • 出展目的が曖昧なまま準備が進み、成果の測定ができない
  • 予算の見積もりが甘く、途中で費用が超過する
  • 担当者間で認識がずれ、ブースデザインや訴求内容に一貫性がなくなる
  • 当日の運営体制が整わず、来場者対応にトラブルが発生する
  • 出展後の振り返りができず、次回の改善につながらない

特に初めての出展では、「とりあえず出てみよう」という判断で進めてしまうケースがあります。しかし、目的や目標が不明確なまま出展しても、期待した成果を得ることは難しいでしょう。企画書を作成し、事前に計画を立てることが、展示会出展の成功への第一歩です。

展示会出展の企画書に盛り込むべき8つの項目

ここからは、展示会出展の企画書に記載すべき具体的な項目を解説します。以下の8つの要素を網羅することで、説得力のある企画書を作成できます。

項目 概要
1. 出展目的とターゲット なぜ出展するのか、誰に届けたいのかを明確化
2. 出展する展示会の選定理由 その展示会を選んだ根拠を提示
3. 目標設定とKPI 数値目標と成果指標を策定
4. 予算計画と費用内訳 必要な費用と費用対効果を算出
5. ブースコンセプトと訴求ポイント 自社の強みをどう表現するか
6. 集客施策と事前プロモーション 来場者を呼び込む方法
7. 当日の運営体制とスケジュール スタッフ配置と役割分担
8. 出展後のフォローアップ計画 リード獲得後の営業連携

出展目的とターゲットの明確化

企画書の最初に記載すべきは、「なぜ展示会に出展するのか」という目的の明確化です。出展目的が曖昧なままでは、その後のすべての計画がぶれてしまいます。

主な出展目的の例

  • 新規リード(見込み顧客)の獲得
  • 新製品・サービスの認知拡大
  • 既存顧客との関係性強化
  • 業界内でのブランディング・プレゼンス向上
  • 競合他社の動向調査・市場トレンドの把握

目的を設定したら、次にターゲットを具体的に定義します。ターゲットが明確でなければ、ブースのデザインや訴求メッセージ、配布資料の内容も決められません。

ターゲット設定のポイント

  • 業種・業界:(例:製造業、IT企業、小売業など)
  • 企業規模:(例:従業員100名以上、年商10億円以上など)
  • 役職・職種:(例:経営層、マーケティング担当者、情報システム部門など)
  • 抱えている課題:(例:業務効率化、コスト削減、売上拡大など)

ペルソナを設定し、「どのような来場者に、どのような価値を提供するのか」を具体的にイメージしておくことが重要です。

出展する展示会の選定理由

企画書には、なぜその展示会を選んだのかという選定理由も記載します。決裁者にとって、「なぜこの展示会でなければならないのか」は重要な判断材料となります。

記載すべき展示会情報

  • 展示会の正式名称
  • 主催社・運営会社
  • 開催日(会期)と会場
  • 想定来場者数と来場者の属性
  • 出展社数と業界構成

選定理由として示すべき観点

  • ターゲット層との親和性が高い
  • 自社の製品・サービスと展示会のテーマが合致している
  • 過去に出展実績があり、一定の成果が得られている
  • 競合他社も出展しており、業界の主要イベントとして認知されている
  • 来場者の質(決裁権を持つ担当者が多いなど)

可能であれば、過去の出展実績データ(名刺獲得数、商談化率など)を添えると、より説得力が増します。

目標設定とKPIの策定

出展目的を達成するための具体的な数値目標とKPI(重要業績評価指標)を設定します。目標が曖昧なままでは、出展後の効果測定ができず、成功・失敗の判断もできません。

設定すべき目標の例

指標 目標値の例 備考
名刺獲得数 300枚 ブース来訪者からの獲得
有効リード数 100件 ターゲット条件に合致するリード
商談獲得数 20件 具体的な案件化が見込める商談
アンケート回答数 150件 来場者ニーズの把握
資料請求数 50件 後日フォロー対象

目標値の設定にあたっては、以下の情報を参考にするとよいでしょう。

  • 過去の自社出展実績
  • 展示会主催社が公開している平均データ
  • 同業他社の出展実績(ヒアリングや業界レポート)
  • ブースの規模(小間数)に応じた来場者接触数の想定

KPIは、最終目標(受注・売上)から逆算して設定することが重要です。たとえば、「受注1件を獲得するためには商談が5件必要、商談5件を獲得するには有効リードが25件必要」というように、ファネルを意識した目標設計を行いましょう。

予算計画と費用内訳

展示会出展には、さまざまな費用が発生します。企画書には、費用の内訳と合計予算を明確に記載し、決裁者が投資判断をしやすいようにしましょう。

主な費用項目

費用項目 内容 目安
出展料 主催社に支払う出展スペースの費用 1小間あたり30〜50万円程度
ブース制作・施工費 ブースのデザイン、設営、撤去費用 50〜300万円程度
装飾・備品費 パネル、什器、照明、レンタル品など 10〜50万円程度
販促物・ノベルティ チラシ、パンフレット、ノベルティグッズ 10〜30万円程度
人件費 スタッフの交通費、宿泊費、日当など 規模により変動
広告・集客費 事前告知のDM、Web広告、SNS広告など 10〜50万円程度
その他 搬入・搬出費、電気工事費、通信費など 5〜20万円程度

費用対効果の示し方

費用対効果を示すことで、企画書の説得力は大きく向上します。以下のような計算式を用いて、投資の妥当性を客観的に説明しましょう。

  • 1リードあたりの獲得コスト = 総費用 ÷ 獲得リード数
  • 1商談あたりの獲得コスト = 総費用 ÷ 獲得商談数
  • 期待ROI = (見込み売上額総費用) ÷ 総費用 × 100

たとえば、総費用200万円で有効リード100件を獲得できれば、1リードあたり2万円となります。自社の平均受注単価や商談化率と照らし合わせ、投資に見合うリターンが期待できることを示しましょう。

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ブースコンセプトと訴求ポイント

ブースは、来場者に自社の魅力を伝える「顔」です。企画書には、ブースのコンセプトと訴求ポイントを記載し、どのようなメッセージを届けるのかを明確にします。

コンセプト設計のステップ

  1. 自社の強み・差別化ポイントを整理する
  2. ターゲットが抱える課題を想定する
  3. 課題を解決できる価値を言語化する
  4. ブースで伝えるべきキャッチコピー・メッセージを決定する

ブース設計で検討すべき要素

  • ブースのレイアウト・動線設計
  • メインビジュアル・キャッチコピーの表現
  • 展示物:(製品、デモ機、パネルなど)の配置
  • デザインのトーン&マナー:(色、フォント、イメージ)
  • 来場者が立ち寄りやすい雰囲気づくり

企画書の段階では、ブースデザインの完成形までは求められませんが、方向性やイメージを共有しておくことで、制作段階での手戻りを防ぐことができます。

集客施策と事前プロモーション計画

展示会で成果を上げるためには、当日の対応だけでなく、事前の集客施策が重要です。企画書には、どのような方法で来場者を呼び込むのかを記載しましょう。

事前集客の主な施策

施策 内容 ポイント
メール配信 既存顧客・ハウスリストへの案内状送付 開催2週間前〜前日まで複数回送付
DM・招待状 ターゲット企業への郵送 特典付き招待状で来場を促進
Webサイト告知 自社サイト・ブログでの告知 ランディングページ(LP)を作成
SNS Twitter、LinkedIn、Facebookでの告知 ハッシュタグを活用して拡散
Web広告 リスティング広告、ディスプレイ広告 ターゲティングを絞って配信
プレスリリース メディア向けの情報発信 新製品発表と合わせて配信

事前アポイントの獲得

特にBtoB展示会では、事前にターゲット企業との商談アポイントを獲得しておくことが効果的です。展示会当日に確実に会えるよう、事前に時間枠を押さえておく施策を検討しましょう。

当日の運営体制とスケジュール

展示会当日の運営体制を企画書に記載することで、関係者全員が役割を把握でき、スムーズな運営が可能になります。

記載すべき運営体制の項目

  • ブーススタッフの人数と配置
  • 各スタッフの役割分担:(受付、説明、名刺交換、デモ対応など)
  • シフトスケジュール:(休憩時間を含む)
  • 責任者・緊急連絡先
  • 当日の持ち物・備品リスト

当日のタイムスケジュール例

時間 内容
8:00 スタッフ集合・最終確認
9:00 開場・来場者対応開始
12:00〜13:00 交代で昼食休憩
17:00 閉場・片付け開始
18:00 当日の振り返りミーティング

来場者対応フローの設計

来場者への対応は、その場の対応力に任せるのではなく、あらかじめフローを設計しておくことが重要です。

  1. 声かけ・アイスブレイク
  2. ニーズのヒアリング
  3. 製品・サービスの説明
  4. 名刺交換・アンケート記入依頼
  5. 資料配布・次のアクション:(商談打診など)を提示

対応フローをスタッフ間で共有し、ロールプレイングを行っておくと、当日の対応品質が向上します。

出展後のフォローアップ計画

展示会出展の成果は、当日の名刺獲得数だけで決まるものではありません。出展後のフォローアップが、商談化・受注につながる鍵を握ります。企画書には、出展後のフォロー計画も必ず記載しましょう。

フォローアップ計画に盛り込むべき項目

  • リードの優先順位付け基準:(HOTリードの定義)
  • お礼メールの送付タイミングとテンプレート
  • 架電・商談打診のスケジュール
  • MA(マーケティングオートメーション)/SFA(営業支援システム)へのデータ連携方法
  • 営業チームへの引き渡しルール

フォローアップのスピードが成果を左右する

展示会で獲得したリードは、時間が経つほど温度感が下がります。競合他社も同じ来場者にアプローチしているため、フォローのスピードが商談化率を大きく左右します。

理想的には、展示会当日中、遅くとも翌営業日にはお礼メールを送付し、HOTリードには早急に架電することが重要です。そのためには、展示会で獲得した名刺データを即座にデジタル化し、MA/SFAに連携できる体制を整えておく必要があります。

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社内承認を得るための企画書作成5つのコツ

ここまで、企画書に盛り込むべき項目を解説してきました。ここからは、社内の決裁者から承認を得るための「書き方のコツ」を5つご紹介します。

出展目的を経営課題と紐づける

企画書を承認してもらうためには、「なぜ今、展示会に出展する必要があるのか」を経営視点で説明することが重要です。

単に「リード獲得のため」と書くのではなく、「今期の新規顧客獲得目標を達成するために、展示会でのリード獲得が必要」というように、事業目標やマーケティング戦略との整合性を示しましょう。

経営課題と紐づける例

  • 「新製品の認知拡大を通じて、来期の売上目標達成に貢献する」
  • 「新規市場への参入にあたり、ターゲット業界での認知度を高める」
  • 「既存顧客のアップセル・クロスセルを促進し、顧客単価を向上させる」

決裁者が「この投資は事業成長につながる」と理解できるよう、企画書の冒頭で経営課題との関連性を明確にしましょう。

費用対効果を具体的な数字で示す

決裁者が最も重視するのは、「投資に見合うリターンが得られるか」という点です。費用対効果を具体的な数字で示すことで、企画書の説得力は大幅に向上します。

費用対効果を示す際のポイント

  • 過去の自社出展実績データを根拠として活用する
  • 業界平均や主催社データを参照する
  • 1リードあたり獲得コスト、1商談あたり獲得コストを算出する
  • 期待される売上額・利益額を試算する

ROI(投資対効果)の計算式

ROI = (期待売上額総投資額) ÷ 総投資額 × 100

たとえば、総投資額200万円で500万円の売上が見込める場合、ROIは150%となります。このように数値で示すことで、客観的な判断材料を提供できます。

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リスクと対策をセットで提示する

企画書には、想定されるリスクとその対策もセットで記載しましょう。リスクを隠すのではなく、事前に洗い出して対策を示すことで、計画の実現可能性を高められます。

想定されるリスクと対策の例

リスク 対策
来場者数が想定を下回る 事前集客施策を強化し、既存顧客への案内を徹底する
競合他社が大規模出展している 差別化ポイントを明確にし、ターゲットを絞った訴求を行う
当日スタッフが不足する 事前に余裕を持った人員配置を行い、バックアップ体制を構築する
名刺獲得後のフォローが遅れる 名刺データの即時デジタル化と、フォロー担当の事前アサインを行う

リスクを提示することで、決裁者に「この担当者はしっかり検討している」という安心感を与えることができます。

スケジュールと準備体制を明確にする

企画書には、出展までのスケジュールと準備体制を明記しましょう。「いつまでに」「誰が」「何をするのか」が明確であれば、計画の実行可能性を示すことができます。

スケジュール例(展示会3ヶ月前から)

時期 タスク 担当
3ヶ月前 出展申込み・ブース位置決定 マーケティング担当
2ヶ月前 ブースデザイン決定・制作開始 マーケティング担当+外部業者
1ヶ月前 販促物・ノベルティ制作完了 マーケティング担当
2週間前 事前集客施策開始(メール・DM) マーケティング担当
1週間前 スタッフ研修・ロールプレイング 営業チーム
前日 搬入・設営 全員
当日 展示会運営 全員
翌日〜1週間後 フォローアップ開始 営業チーム+マーケティング担当

責任者を明記し、チーム全体で準備を進める体制を可視化することが重要です。

成果測定と報告の方法を事前に提示する

企画書の段階で、「出展後にどのように成果を測定し、報告するか」を明記しておくと、決裁者に対して「PDCAを回す姿勢」を示すことができます。

記載すべき内容

  • 成果測定の指標(KPI)と測定方法
  • 出展後レポートの提出時期(例:展示会終了後2週間以内)
  • 振り返りミーティングの実施予定
  • 次回出展に向けた改善点の整理

「投資したら終わり」ではなく、継続的に改善していく姿勢を示すことで、決裁者からの信頼を得やすくなります。

展示会出展の企画書テンプレート【無料ダウンロード】

ここまで解説した内容を網羅した、展示会出展企画書のテンプレートをご用意しました。社内稟議にそのまま活用できる構成になっていますので、ぜひご活用ください。

テンプレートの構成と使い方

本テンプレートは、スプレッドシート形式で以下の項目を網羅しています。

テンプレートに含まれる項目

  1. 出展概要:(展示会名・会期・会場)
  2. 出展目的とターゲット
  3. 目標設定とKPI
  4. 予算計画と費用内訳
  5. ブースコンセプトと訴求ポイント
  6. 集客施策と事前プロモーション計画
  7. 当日の運営体制とスケジュール
  8. 出展後のフォローアップ計画
  9. リスクと対策
  10. 成果測定と報告方法

使い方のポイント

  • 各スライドの記入例を参考に、自社の状況に合わせて編集してください
  • 必要に応じてスライドを追加・削除し、カスタマイズしてください
  • 費用対効果の計算シートも付属していますので、予算策定にご活用ください

展示会出展を成功に導くために企画段階で意識すべきこと

最後に、企画書作成の段階から意識しておくべき、展示会出展を成功に導くためのポイントを解説します。

企画書は「出展後の成果」から逆算して作成する

展示会出展の最終的な目標は、多くの場合「商談化」や「受注」です。名刺を獲得することがゴールではありません。

企画書を作成する際は、「最終的にどのような成果を得たいのか」から逆算して計画を立てましょう。

逆算型の目標設計例

  • 受注目標:2件
  • 必要な商談数:10件(受注率20%と想定)
  • 必要な有効リード数:50件(商談化率20%と想定)
  • 必要な名刺獲得数:200枚(有効リード率25%と想定)

このように逆算することで、当日どれだけの来場者と接触する必要があるか、そのためにブースにどれだけのスタッフを配置すべきかが明確になります。

出展後のリードデータ活用を見据えた準備

展示会で獲得したリードを商談・受注につなげるためには、出展後のデータ活用が重要です。企画段階から、リードデータの活用方法を設計しておきましょう。

データ活用で意識すべきポイント

  • 名刺データの即時デジタル化(手入力では時間がかかりすぎる)
  • MA/SFAへのリアルタイム連携(フォローの遅れを防ぐ)
  • 会話内容やアンケート回答の紐づけ(商談時の文脈把握)
  • リードの優先順位付け(HOTリードを即座に見極める)

従来の展示会では、獲得した名刺を社内に持ち帰り、手入力でデータ化してからフォローを開始するのが一般的でした。しかし、この方法では競合他社に先を越されてしまう可能性があります。

EventHub Lead Scanでリードデータ活用を効率化

EventHub Lead Scanを活用すれば、展示会で獲得した名刺をその場でスマートフォンのカメラでスキャンし、即座にデータ化できます。専用アプリのインストールは不要で、Webブラウザから利用可能です。

さらに、Salesforce、Marketo、HubSpotなどの主要なMA/SFAツールとリアルタイムで連携できるため、展示会当日中にお礼メールを送信したり、翌日には営業が架電を開始したりすることが可能になります。

名刺データだけでなく、ブースでの会話内容やアンケート回答も紐づけて記録できるため、後日営業担当が連絡する際に文脈を踏まえたアプローチができ、商談化率の向上につながります。

また、展示会で獲得したリードは、EventHub内に蓄積されるため、後日開催する自社ウェビナーへの招待も簡単に行えます。「展示会で接点を持ち、ウェビナーで育成する」という一連のマーケティングフローを構築できるのです。

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まとめ:企画書で展示会出展の成功確率を高めよう

本記事では、展示会出展の企画書の書き方と、社内承認を得るためのコツを解説しました。

本記事のポイント

  • 展示会出展の企画書は、社内承認を得るための「説得ツール」であり、出展成功の設計図でもある
  • 企画書には、目的・ターゲット・目標・予算・ブースコンセプト・集客施策・運営体制・フォロー計画の8項目を盛り込む
  • 社内承認を得るには、経営課題との紐づけ、費用対効果の数値化、リスクと対策の提示が重要
  • 出展後のリードデータ活用を見据えた準備が、商談化・受注につながる鍵

展示会出展は、企画段階での準備が成果を大きく左右します。本記事でご紹介したテンプレートを活用し、説得力のある企画書を作成して、展示会出展を成功に導いてください。

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よくあるご質問

質問:展示会出展の企画書はいつまでに作成すべきですか?

回答:展示会出展の企画書は、出展申込みの締め切りを考慮して、遅くとも開催の3〜4ヶ月前までには作成・承認を得ることをおすすめします。人気の展示会は早期に出展枠が埋まることがあるため、余裕を持ったスケジュールで進めましょう。また、ブース制作や販促物の準備にも時間がかかるため、承認後すぐに準備に着手できるよう、計画的に進めることが重要です。

質問:企画書に記載する目標数値は、どの程度の精度で設定すべきですか?

回答:企画書段階では、過去の自社実績や展示会主催社が公開しているデータ、業界平均などを参考に「根拠のある目標値」を設定することが重要です。初出展で実績がない場合は、「保守的な目標」と「理想的な目標」の2パターンを提示する方法も有効です。精度を高めるためには、主催社に問い合わせて過去の出展社の平均データを入手したり、同業他社の事例をヒアリングしたりするとよいでしょう。

質問:小規模な出展でも企画書は必要ですか?

回答:はい、規模に関わらず企画書を作成することをおすすめします。小規模な出展であっても、目的・目標・予算を明確にしておくことで、成果測定や振り返りが可能になります。また、企画書を作成することで、関係者間の認識を統一し、準備の抜け漏れを防ぐことができます。小規模出展であれば、簡易版のフォーマットを使用して効率的に作成するとよいでしょう。

質問:企画書が承認されなかった場合、どう対応すべきですか?

回答:まずは、承認されなかった理由を明確に把握しましょう。「費用対効果が不明確」「時期が適切でない」「他の施策を優先すべき」など、理由によって対応が異なります。費用対効果が課題であれば、より詳細なROI試算を追加したり、小規模な出展から始めて実績を作る提案をしたりする方法があります。また、決裁者が重視するポイントを事前にヒアリングし、企画書に反映させることで、承認を得やすくなります。

質問:展示会出展の企画書と、イベント企画書の違いは何ですか?

回答:イベント企画書は、自社が主催するセミナーやカンファレンスなどのイベントを企画する際に作成するものです。一方、展示会出展の企画書は、他社が主催する展示会に「出展社」として参加する際に作成するものです。展示会出展の企画書では、出展する展示会の選定理由、ブースの設計、当日の運営体制、リード獲得・フォロー計画などが重要な項目となります。イベント企画書とは目的や記載項目が異なるため、それぞれに適したフォーマットを使用することをおすすめします。

こちらの記事の監修・執筆者

株式会社EventHub
マーケティングマネージャー 
鈴木 優一
2010年上智大学大学院卒業。新卒でITベンチャー企業に就職。その後エン・ジャパンのwebサービス企画部門への転職を経て、タレントマネジメントシステムを提供するカオナビに社員番号5番で1人目のマーケターとしてジョイン、BtoBマーケティング組織の立ち上げに携わる。FinTechスタートアップのOLTAを経て、2022年5月にマーケティングマネージャーとしてEventHubに参画。

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