カンファレンスの企画と運営|企画から当日運営まで徹底解説
BtoBカンファレンス(Conference)は、リード獲得やブランディング、顧客との関係強化において大きな成果をもたらす一方、企画から当日運営、開催後のフォローまで多岐にわたる準備が必要です。大規模なイベントだからこそ、事前の計画と体制構築が重要です。
本記事では、カンファレンス開催の全体像を「企画」「準備」「当日運営」「開催後」の4フェーズに分け、各段階で押さえるべきポイントを徹底解説します。初めてカンファレンスを担当する方でも迷わず進められるよう、実践的なノウハウを段階的にお伝えします。
カンファレンスとは?BtoBにおける目的と期待できる成果
まずは、カンファレンスの基本的な意味と、BtoBビジネスにおける位置づけを確認してみます。目的を明確にすることで、企画の方向性が定まり、成功への道筋が見えてきます。
カンファレンスの定義とセミナー・イベントとの違い
カンファレンス(Conference)とは、特定のテーマや議題について、複数の参加者が集まり、講演やセッション、話し合いを通じて知見を共有する大規模な会議形式のイベントです。語源はラテン語の「conferre(持ち寄る)」に由来し、参加者同士が知識や経験を持ち寄って交流する場という意味合いを持ちます。
類似するイベント形式との違いを整理すると、以下のようになります。
| 形式 | 規模 | 主な目的 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| カンファレンス | 数百〜数千名 | 業界動向の共有、ネットワーキング、ブランディング | 複数セッション、基調講演、交流の場 |
| セミナー | 数十〜数百名 | 特定テーマの学習、情報提供 | 講師から参加者への一方向が中心 |
| ミーティング | 少人数〜数十名 | 意思決定、情報共有 | 社内・関係者間のコミュニケーション |
| コンベンション | 数百〜数万名 | 業界全体の会合、年次総会 | 協会・団体主催が多い |
| ワークショップ | 少人数〜数十名 | 実践的なスキル習得 | 参加者の体験・実行が中心 |
BtoBビジネスにおいて、カンファレンスは単なる情報発表の場ではありません。業界内でのプレゼンス向上、見込み顧客との接点創出、既存顧客との関係強化など、マーケティング施策として戦略的に活用されています。
BtoB企業がカンファレンスを開催する3つの目的
企業がカンファレンスを開催する目的は、大きく3つに分類できます。自社がどの目的を重視するかによって、企画の方向性やKPI設計が変わってきます。
- リード獲得・商談創出
カンファレンスは、一度に多数のターゲット顧客と接点を持てる貴重な機会です。参加者は自らの意思で申込みをしているため、自社の事業領域やテーマに関心を持つ「質の高いリード」が集まります。講演後の名刺交換や個別相談ブースを設けることで、商談につながる可能性が高まります。
- 業界内でのブランディング・ソートリーダーシップ確立
自社が主催社としてカンファレンスを開催することで、業界における専門性や先進性をアピールできます。著名な登壇者を選定したり、独自の調査データを発表したりすることで、業界のオピニオンリーダーとしての地位を築くことが可能です。
- 既存顧客・パートナーとの関係強化
既存顧客やビジネスパートナーを招待し、最新の製品情報や事業戦略を共有することで、信頼関係を深められます。顧客同士の交流を促進することで、コミュニティ形成にも貢献します。
カンファレンス開催で得られる成果と効果
カンファレンスを成功させることで、以下のような成果・効果が期待できます。
- 一度に多数のターゲットと接点を持てる:効率的なリード獲得が可能
- 参加者同士のネットワーキングによるコミュニティ形成:自社を中心としたエコシステム構築
- スポンサー収益による投資回収の可能性:協賛企業からの収益で開催コストを補填
- メディア露出・PR効果:業界メディアへの掲載や取材機会の創出
- 社内の士気向上:大規模イベントの成功体験がチームの自信につながる
ただし、これらの効果を得るためには、単発での開催ではなく、継続的・計画的な取り組みが重要です。初回開催で十分な集客や成果を得られなくても、回を重ねることで認知が広がり、成果が向上していくケースは少なくありません。
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カンファレンス開催の全体像|4つのフェーズと準備の流れ
カンファレンスの準備は、開催日の6か月前から始めるのが一般的です。ここでは、全体の流れを4つのフェーズに分けて解説します。各フェーズで何をすべきかを把握することで、スケジュール管理がしやすくなります。
フェーズ1:企画(6〜5か月前)
カンファレンス成功の土台を作る最も重要なフェーズです。ここでの決定が、その後のすべての判断基準になります。
主なタスク
- 目的設定・成功の定義決定
- ターゲット設計
- KGI/KPI設計
- コンセプト設計
- 開催形式(リアル・オンライン・ハイブリッド)の決定
- 予算策定・WBS(作業分解構成図)作成
フェーズ2:準備(4〜2か月前)
企画で決めた方針に基づき、具体的な準備を進めるフェーズです。多くの関係者との調整が発生するため、プロジェクトマネジメントの力が問われます。
主なタスク
- プロジェクト体制構築・役割分担
- 会場選定・レイアウト設計
- コンテンツ設計・タイムテーブル作成
- 登壇者のキャスティング・依頼
- 集客設計・LP(ランディングページ)制作
- スポンサー営業
- 各種マニュアル作成開始
フェーズ3:直前準備〜当日運営(1か月前〜当日)
本番に向けた最終調整と、当日のオペレーションを実行するフェーズです。トラブル対応も含め、現場力が試されます。
主なタスク
- 運営マニュアル・進行台本の完成
- スタッフシフト・オペレーション設計
- リハーサル・最終確認
- 備品・機材の手配と搬入
- 当日の受付・進行管理
- 配信対応(オンライン・ハイブリッドの場合)
フェーズ4:開催後のフォロー(開催後1週間〜1か月)
イベント終了後のフォローアップは、成果を最大化するために欠かせないフェーズです。ここを疎かにすると、せっかくの参加者データが活用されずに終わってしまいます。
主なタスク
- お礼メール・アンケート配信
- 参加者データの分析・リードスコアリング
- インサイドセールスへの引き渡し
- 講演資料・アーカイブ動画の共有
- 次回開催に向けた振り返り・改善
【フェーズ1】企画段階で決めるべき5つの要素
企画フェーズは、カンファレンス全体の方向性を決める最重要段階です。ここで決めた内容が、その後のあらゆる判断の基準となります。
1. 開催目的と「成功の定義」を明確にする
まず最初に取り組むべきは、「なぜカンファレンスを開催するのか」という目的の明確化です。目的が曖昧なまま準備を進めると、途中で方針がブレたり、関係者間で認識のズレが生じたりします。
目的設定のポイント
- Why(なぜ):なぜ今、カンファレンスという形式なのか?他のマーケティング施策ではなく、カンファレンスを選ぶ理由は何か?
- What(何を):参加者に何を持ち帰ってもらいたいか?自社として何を伝えたいか?
- For Whom(誰に):誰に届けたいのか?既存顧客か、新規リードか、業界関係者か?
目的が決まったら、「成功の定義」を具体的に言語化します。
| 目的 | 成功の定義(例) |
|---|---|
| リード獲得 | 新規リード500件獲得、うち100件を商談化 |
| ブランディング | 業界メディア3社に取材・掲載される |
| 顧客関係強化 | 既存顧客の参加率60%、満足度90%以上 |
2. ターゲット設計|誰に届けたいのかを具体化する
カンファレンスの内容は、ターゲットによって大きく変わります。漠然と「マーケティング担当者向け」とするのではなく、具体的なペルソナを設定しましょう。
ターゲット設計で検討すべき項目
- 業種・業界
- 企業規模(従業員数、売上規模)
- 職種・役職(経営層、部長クラス、現場担当者)
- 抱えている課題・関心事
- 情報収集の方法・チャネル
また、参加者にとっての「参加する理由」も設計しておくことが重要です。カンファレンスに参加することで得られる価値を明確にすることで、集客メッセージの軸が定まります。
3. 開催形式の選択|リアル・オンライン・ハイブリッド
カンファレンスの開催形式は、大きく3つに分類されます。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自社の目的とリソースに合った形式を選びましょう。
| 形式 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| リアル(オフライン) | 参加者同士の交流が深まる、臨場感・体験価値が高い | 会場費・運営コストが高い、地理的制約がある |
| オンライン | 全国・海外からも参加可能、コストを抑えやすい | 参加者の離脱が起きやすい、ネットワーキングが難しい |
| ハイブリッド | 両方のメリットを享受できる、参加者の選択肢が広がる | 運営が複雑、両方の参加者体験を担保する設計が必要 |
ハイブリッド形式を選択する場合は、リアル参加者とオンライン参加者の体験格差を埋める工夫が求められます。オンライン参加者が「ただ視聴しているだけ」にならないよう、質問機能やチャット、オンライン限定コンテンツなどを検討しましょう。
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4. コンセプト設計|テーマとメッセージの決め方
カンファレンスのコンセプトは、参加者の関心を引きつけ、「参加したい」と思わせるための核心部分です。業界トレンドや自社の強み、ターゲットの課題を掛け合わせて、魅力的なテーマを設計しましょう。
コンセプト設計の3ステップ
- 業界の動向・トレンドを把握する:今、ターゲットが関心を持っているテーマは何か?
- 自社ならではの視点・強みを加える:自社だからこそ語れる内容、提供できる価値は何か?
- 参加者の課題に刺さるメッセージに落とし込む:ターゲットの「痛み」を解決する切り口になっているか?
コンセプトが決まったら、キャッチコピーやキービジュアル(KV)に落とし込み、集客LP(ランディングページ)や告知素材に展開していきます。
5. KGI/KPI設計|効果測定の指標を事前に定める
カンファレンスの成果を正しく評価するためには、事前にKGI(最終目標)とKPI(中間指標)を設計しておくことが不可欠です。
カンファレンスで設定すべき主要KPI例
| 指標カテゴリ | KPI例 |
|---|---|
| 集客 | 申込み数、参加率(申込み→実参加)、新規/既存比率 |
| エンゲージメント | セッション視聴率、滞在時間、質問数、アンケート回答率 |
| リード | HOTリード数、名刺交換数、ブース来訪数 |
| 商談化 | 商談創出数、商談化率、受注金額(中長期で追跡) |
| 満足度 | 参加者満足度スコア、NPS、次回参加意向 |
参加者数だけを追うのではなく、「質」を測る指標を設けることで、真の成果を可視化できます。
【フェーズ2-1】プロジェクト体制の構築と役割分担
カンファレンスは多くのタスクが並行して進むため、明確な役割分担とプロジェクト体制の構築が欠かせません。
カンファレンス運営に必要な役割と担当領域
大規模カンファレンスの運営には、以下のような役割が必要になります。
| 役割 | 主な担当業務 |
|---|---|
| PMO(全体統括) | 全体スケジュール管理、予算管理、意思決定、関係者調整 |
| 企画・コンテンツチーム | コンセプト設計、セッション企画、登壇者キャスティング、台本作成 |
| 集客・マーケティングチーム | 集客戦略立案、LP制作、メール配信、広告運用、告知施策 |
| 会場・運営チーム | 会場選定・手配、レイアウト設計、当日オペレーション、備品手配 |
| 制作チーム | KV制作、映像・音響、配信設備、進行スライド制作 |
| スポンサー営業チーム | 協賛企業の開拓・契約、スポンサーメニュー設計 |
| 事務局 | 参加者対応、問い合わせ対応、各種事務処理 |
すべての役割を社内メンバーで担う必要はありません。リソースや知見に応じて、外部パートナーへの依頼を検討しましょう。
内製 vs 外注|どこまで自社でやるべきか
カンファレンス運営において、どこまでを内製し、どこからを外注するかは重要な判断ポイントです。
内製に向いている領域
- 企画・コンセプト設計(自社の戦略に直結)
- 集客・顧客対応(自社のハウスリストや顧客接点を活用)
- 登壇者との関係構築(自社のネットワークを活かす)
外注に向いている領域
- 会場造作・装飾(専門的なノウハウが必要)
- 映像・音響・配信(機材や技術スタッフが必要)
- 当日の運営オペレーション(人員確保が難しい場合)
初めてのカンファレンス開催で経験やノウハウが不足している場合は、イベント支援会社への依頼を検討するのも一つの選択肢です。
イベント支援会社への依頼の進め方
イベント支援会社に依頼する場合は、以下の手順で進めます。
- 依頼範囲の明確化:どの領域を依頼するか、内製との分担を整理
- 候補会社のリストアップ:実績や得意分野、費用感を比較
- RFP(提案依頼書)の作成:目的、規模、予算、スケジュールを明記
- 提案・見積もり比較:複数社から提案を受け、内容と費用を比較検討
- 契約・キックオフ:責任範囲、納品物、スケジュールを明確にして契約
依頼先を選ぶ際は、単に費用だけでなく、BtoBカンファレンスの実績があるか、自社の業界・テーマへの理解があるかも重視しましょう。
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【フェーズ2-2】会場選定とレイアウト設計
リアル開催やハイブリッド開催の場合、会場選定はカンファレンスの成否を左右する重要な要素です。
会場選定の5つのチェックポイント
会場を選ぶ際には、以下の5つのポイントを確認しましょう。
- アクセス・立地
・ 最寄り駅からの距離、主要ターミナルからのアクセス
・ 参加者の移動負担を考慮(全国から集まる場合は新幹線駅・空港近くも検討)
- 収容人数とレイアウトの柔軟性
・ 想定参加者数に対して適切な広さか
・ 分科会場やネットワーキングスペースを確保できるか
- 配信設備・ネットワーク環境
・ ハイブリッド開催の場合、配信に耐えうる回線速度があるか
・ 映像・音響設備は備え付けか、持ち込みが必要か
- ケータリング・控室などの付帯設備
・ 登壇者控室、スタッフ控室の有無
・ 懇親会用のスペース、ケータリング対応可否
- 予算との兼ね合い
・ 会場費だけでなく、設備利用料、ケータリング費、設営費を含めたトータルコスト
会場レイアウトの基本パターン
会場のレイアウトは、カンファレンスの目的や参加者体験に大きく影響します。
| レイアウト | 特徴 | 適したシーン |
|---|---|---|
| シアター形式 | 椅子のみを並べる。収容人数を最大化できる | 基調講演、大人数セッション |
| スクール形式 | 机と椅子を並べる。メモを取りやすい | ワークショップ、セミナー形式 |
| ラウンド形式 | 円卓を配置。参加者同士の交流を促進 | ネットワーキング、ディスカッション |
大規模カンファレンスでは、メイン会場(基調講演用)と分科会場(セッション用)、ネットワーキングスペース(休憩・交流用)を分けて設計するのが一般的です。
ハイブリッド開催時の会場設計の注意点
ハイブリッド形式でカンファレンスを開催する場合、リアル会場の設計にオンライン配信を考慮した工夫が必要です。
- カメラ位置の確保:登壇者や会場全体を映せる位置にカメラを配置
- 音響設計:オンライン参加者にもクリアな音声が届くよう、マイクの種類・本数を検討
- オンライン参加者への配慮:リアル会場の様子が伝わる映像演出、オンライン限定のQ&Aセッションなど
【フェーズ2-3】コンテンツ設計と登壇者のキャスティング
カンファレンスの価値を決定づけるのが、コンテンツ(セッション内容)と登壇者です。参加者の期待に応え、満足度を高めるための設計方法を解説します。
タイムテーブルの設計方法
タイムテーブルは、参加者の集中力と体験の流れを考慮して設計します。
タイムテーブル設計の基本原則
- オープニング・基調講演:最初に注目度の高いコンテンツを配置し、参加者の関心を引きつける
- セッションの長さ:1セッションは30〜45分程度が目安。長すぎると集中力が低下
- 休憩時間の確保:1〜1.5時間ごとに15〜20分の休憩を設け、ネットワーキングの時間としても活用
- ランチセッション:昼食時間を活用したセッションも効果的(参加者の時間を有効活用)
- クロージング:最後に全体を振り返るセッションやネットワーキングタイムを設けると余韻が残る
登壇者の選定とキャスティングの進め方
登壇者は、カンファレンスの顔となる重要な存在です。ターゲット層が「聞きたい」と思う登壇者を選定しましょう。
| 登壇者タイプ | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 自社役員・社員 | 自社の戦略やビジョンを直接伝えられる | 社外から見た魅力付けが必要 |
| 外部有識者・専門家 | 客観的な視点、専門的な知見を提供 | 出演料・スケジュール調整が必要 |
| 業界インフルエンサー | 集客力がある、話題性を生む | 高額な出演料がかかる場合も |
| 顧客(事例登壇) | リアルな成功体験が伝わる、信頼性が高い | 登壇依頼のハードルが高い場合も |
登壇者への依頼は、開催4〜5か月前には開始するのが理想です。著名な登壇者ほどスケジュールが埋まりやすいため、早めのアプローチを心がけましょう。
進行台本・登壇者マニュアルの作成
当日の進行をスムーズにするために、詳細な進行台本と登壇者向けマニュアルを作成します。
進行台本に盛り込むべき要素
- タイムライン(分単位)
- 各セッションの開始・終了時刻
- MC・司会のセリフ
- 映像・音響の切り替えタイミング
- トラブル発生時の対応フロー
登壇者マニュアルに含める内容
- 当日のスケジュール・集合時間
- 控室の場所、受付方法
- 講演時間、質疑応答の有無
- スライドの提出期限・フォーマット
- 配信がある場合の注意事項
【フェーズ2-4】集客設計とプロモーション施策
どれだけ素晴らしいコンテンツを用意しても、参加者が集まらなければカンファレンスは成功しません。計画的な集客設計とプロモーション施策が重要です。
カンファレンス集客の基本戦略
集客は、開催3〜4か月前から本格的に開始するのが一般的です。以下の3つのステップで進めます。
- ステップ1:集客目標の設定
- 最終的な参加者数目標を設定
- 申込み→参加の歩留まりを考慮(一般的に70〜80%程度)
- 週次・月次の中間目標を設定し、進捗を管理
- ステップ2:ターゲットに応じたチャネル選定
- ターゲットがどのチャネルで情報収集しているかを把握
- 自社ハウスリスト、SNS、広告、メディアタイアップなどを組み合わせ
- ステップ3:集客施策の実行と改善
- 施策ごとの効果を計測し、PDCAを回す
- 集客が伸び悩む場合は、追加施策や訴求メッセージの見直しを検討
主要な集客チャネルと活用方法
| チャネル | 特徴 | 活用ポイント |
|---|---|---|
| 自社ハウスリスト | 最も確実に届く。コストも低い | セグメント配信で開封率・申込率向上 |
| 営業チームによる個別招待 | 商談中の見込み顧客に直接アプローチ | 営業活動の一環として自然に誘導 |
| SNS(LinkedIn、Xなど) | 業界関係者への拡散、話題化 | 登壇者やスポンサーにもシェアを依頼 |
| Web広告 | ターゲティングで効率的にリーチ | リターゲティングと組み合わせて効果向上 |
| メディアタイアップ | 業界メディアの読者にリーチ | 記事広告やメルマガ掲載で認知拡大 |
| スポンサー企業経由 | スポンサーの顧客基盤を活用 | スポンサーメニューに集客協力を組み込む |
集客LP・申込みフォームの設計ポイント
集客LP(ランディングページ)は、カンファレンスの「顔」となる重要なタッチポイントです。
コンバージョン率を高めるLP構成
- ファーストビュー:キャッチコピー、開催日時、KV(キービジュアル)で興味を引く
- 参加メリット:このカンファレンスに参加すると何が得られるかを明確に
- 登壇者紹介:登壇者の写真、肩書き、講演テーマを掲載
- タイムテーブル:全体の流れがわかるプログラム概要
- 開催概要:日時、場所(会場 or オンライン)、参加費、定員
- 申込みボタン:ファーストビューと記事末尾の両方に配置
申込みフォームの項目設計
- 必須項目は最小限に(氏名、会社名、メールアドレス、職種・役職)
- 任意項目で追加情報を取得(関心のあるセッション、質問事項など)
- MA(マーケティングオートメーション)連携を前提とした設計
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【フェーズ3】当日運営のオペレーション設計
いよいよ本番当日。これまでの準備の成果を発揮するフェーズです。スムーズな運営のためのポイントを解説します。
運営マニュアルの作成と共有
当日の運営を支えるのが、詳細な運営マニュアルです。スタッフ全員が同じ情報を共有し、迷いなく動けるようにします。
運営マニュアルに含めるべき項目
- 全体スケジュール(タイムライン)
- スタッフ配置図・シフト表
- 各ポジションの役割と担当業務
- 受付フロー(事前登録者、当日登録者)
- セッション進行の流れ
- 緊急連絡先・エスカレーションフロー
- トラブル発生時の対応マニュアル
マニュアルは開催1週間前までに完成させ、スタッフへの事前共有と読み合わせを行いましょう。
受付・チェックインの運営方法
受付は参加者が最初に接するタッチポイントであり、第一印象を左右します。スムーズな受付体験を提供しましょう。
受付運営のポイント
- 事前登録者のスムーズな受付:QRコード受付を活用すると、行列を解消しやすい
- 当日登録への対応:当日参加希望者の受け入れ可否、手続きフローを事前に決定
- 名札・資料の配布:受付時に名札を渡すことで、参加者同士の交流を促進
近年は、スマートフォンでQRコードを読み取るだけでチェックインが完了する仕組みが普及しています。受付の省力化と参加者データの取得を両立できます。
セッション進行と時間管理のコツ
セッションの進行は、MC・司会と運営スタッフの連携がカギです。
進行管理のポイント
- タイムキーパーの配置:各セッションに時間管理担当を配置し、登壇者に残り時間を伝える
- 登壇者への事前説明:講演時間厳守の重要性を事前に伝え、時間オーバー時の対応を共有
- セッション間のバッファ:予定通りに進まない場合に備え、5〜10分のバッファを確保
- トラブル時のリカバリー:機材トラブルや登壇者の遅延に備えた代替プランを用意
ネットワーキング・交流促進の仕掛け
カンファレンスの価値は、コンテンツだけでなく、参加者同士の交流にもあります。意図的にネットワーキングの機会を設計しましょう。
交流促進の施策例
- 名刺交換タイム:休憩時間に意図的に名刺交換を促すアナウンス
- テーマ別ラウンドテーブル:関心テーマごとにテーブルを設け、ディスカッションを促進
- マッチング機能の活用:イベント管理システムのマッチング機能で、参加者同士をつなげる
- 懇親会・アフターパーティー:カジュアルな交流の場を設け、関係構築を促進
【フェーズ4】開催後のフォローと成果の最大化
カンファレンスは、当日が終わったら終了ではありません。開催後のフォローアップこそが、成果を最大化するカギです。
参加者へのフォローアップ施策
開催後、できるだけ早くフォローアップを行うことで、参加者の記憶が新鮮なうちに次のアクションにつなげられます。
フォローアップのタイミングと内容
| タイミング | 施策 | 内容 |
|---|---|---|
| 当日〜翌日 | お礼メール配信 | 参加への感謝、アンケート依頼、次回予告 |
| 1週間以内 | 講演資料・動画の共有 | アーカイブ動画、登壇者スライドの提供 |
| 1〜2週間 | HOTリードへの架電 | インサイドセールスによる個別フォロー |
| 1か月以内 | ウェビナー・個別相談への誘導 | 次のタッチポイントへの誘導 |
参加者データの分析とリードスコアリング
カンファレンスで取得した参加者データは、その後のマーケティング活動に活用します。
活用すべきデータ例
- 申込み時の入力情報:会社名、職種、役職、関心テーマ
- 当日の行動データ:参加セッション、滞在時間、質問内容
- アンケート回答:満足度、関心度、課題感、次回参加意向
これらのデータをもとに、リードをスコアリングし、温度感の高い「HOTリード」を特定します。インサイドセールスが優先的にアプローチすることで、商談化率を高められます。
次回開催に向けた振り返りと改善
カンファレンス終了後は、必ず振り返りを行い、次回開催に向けた改善点を洗い出しましょう。
振り返りで確認すべき項目
- KPI達成度:目標に対する実績、達成・未達成の要因分析
- 参加者アンケート結果::満足度、良かった点、改善要望
- 運営上の課題:トラブル発生箇所、改善が必要なオペレーション
- チームの振り返り:運営メンバーからの意見・提案
振り返り結果は文書化し、次回の企画時に参照できるようにしておくことが重要です。
カンファレンス開催の成功事例
ここからは、EventHubを活用してカンファレンスを成功させた企業の導入事例を紹介します。自社の企画にも応用できるポイントを見ていきましょう。
事例1:株式会社カオナビ|総商談の約40%をイベントマーケティングから創出
開催イベント: FACE to FES(オフラインカンファレンス)
開催背景と目的: タレントマネジメントシステム「カオナビ」を提供する株式会社カオナビは、新規顧客・既存顧客の両方を対象としたカンファレンス「FACE to FES」を開催。「お客様同士の交流を持ってもらう」ことを最も大切にし、新規・既存の垣根を越えた情報交換の場を目指しました。
工夫したポイント
- 新規顧客向け・既存顧客向けを統合し、幅広いステークホルダーが交流できる設計に
- 著名登壇者による基調講演に加え、ワークショップやネットワーキング企画を複数用意
- EventHubのSlack通知機能を活用し、営業が来場顧客をリアルタイムに把握
成果
- 総商談の約40%がイベントマーケティングから創出
- アンケート回答率が向上し、インサイドセールスのアプローチ優先順位が明確に
- Marketo連携でSalesforceとの自動連携が実現し、大幅な工数削減とデータ突合ミスの解消
担当者の声
「受付まわりも含めてEventHubに依頼できるため、当日はカンファレンス運営や顧客対応に集中できました。申込みから当日運用、開催後のフォローまで一貫してサポートいただけたことが大きなメリットです」(マーケティング本部長 篠﨑様)

事例2:株式会社ビズリーチ|2,500名以上参加で過去最高の満足度95.8%を達成
開催イベント: HR SUCCESS SUMMIT 2024(オフラインカンファレンス)
開催背景と目的: 即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」を運営する株式会社ビズリーチは、日本最大級のHRラーニングイベント「HR SUCCESS SUMMIT」を開催。お客様の声をリアルに聞き、直接御礼を伝えることを大切にしています。
工夫したポイント
- 各事業部から「アンバサダー」を選出し、全社を巻き込む体制を構築
- EventHubのQRチェックイン機能を複数箇所に設置し、顧客の流れを把握
- Slack連携により、営業が来場・チェックポイント通過をリアルタイムに把握
成果
- 2,500人以上が参加し、過去最高の満足度95.8%を達成
- 営業へのSlack通知機能により、前年度よりも多くの顧客接点を創出
- 受付や混雑に関する不満の声がゼロに
担当者の声
「Slack連携のおかげで、営業からも『多くのお客様にご挨拶できた』という満足の声が多く聞かれました。2,500人もの来場者がいたのに、受付や混雑に関する不満が一件も出なかったことがEventHubを利用した最大の満足です」(ビジネスマーケティング部 向様)

事例3:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート|準備工数50%削減・申込者数129%増
開催イベント: intra-mart LIVE 2024(ハイブリッドカンファレンス)
開催背景と目的: NTTデータグループの株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマートは、20年以上続くフラグシップイベント「intra-mart LIVE」を開催。従来はフルスクラッチでシステムを開発していましたが、準備工数と費用の課題からEventHubへ移行しました。
工夫したポイント
- AIやデータ活用にまつわるコンテンツを充実させ、時流に合ったテーマを設定
- EventHubのMarketo連携機能を活用し、スポンサーへのリード納品をスムーズに
- 2日間(1日目オフライン・2日目オンライン)のハイブリッド形式で実施
成果
- 開催準備が50%、管理・運用が30%の工数削減を実現
- 申込者数約4,000名(前年比129%)を達成
- セッション数、スポンサー数、展示ブース数も前年を大幅に上回る
担当者の声
「フルスクラッチから変更したことで大幅な工数削減が実現しました。イベント終了後のアンケートでも、以前は色々あった改善要望が激減したのもEventHubのおかげです」(マーケティングコミュニケーショングループ 伊達様)

事例4:株式会社primeNumber|集客目標125%超え・商談数KPIも大幅達成
開催イベント: 01(zeroONE)(オフラインカンファレンス)
開催背景と目的: データテクノロジーカンパニーの株式会社primeNumberは、初のオフラインカンファレンス「01(zeroONE)」を開催。過去3回のオンライン開催で5,500名以上の申込みを達成していましたが、数を追うのではなく「参加者とのコミュニケーションの質」を重視し、オフライン開催に踏み切りました。
工夫したポイント
- 参加者の属性(ビジネス職〜エンジニア職)に合わせてトラックを分けた構成
- セッション後にスピーカーと直接話せる「AfterTalk」を設置し、交流機会を創出
- EventHubの商談予約機能(交流機能)を活用し、スポンサーブースでの接点を増加
成果
- 集客目標を125%超で達成
- 商談数KPIも大幅に上回る
- 初のオフライン開催ながら、トラブルなくスムーズに運営
担当者の声
「初めてのオフライン開催で不安でしたが、EventHubには必要な全ての機能があり、やりたいことも全て実現できました。実は今回の開催を一番喜んでくれたのは社員なんです」(マーケティング本部 塚本様)

事例に学ぶ成功のための4つの共通点
これらの成功事例に共通するポイントは以下の4つです。
- 目的と成功指標の明確化:単なる集客数ではなく、商談数や顧客接点数など「質」を重視したKPIを設定している
- 参加者体験の設計:一方的な情報発信ではなく、参加者同士・参加者と企業の交流を促進する仕掛けを用意している
- データ活用とMA連携:参加者データをリアルタイムに把握し、営業アプローチに活かす仕組みを構築している
- 適切なツール活用による効率化:運営工数を削減することで、企画やコンテンツの質向上にリソースを集中している
📥 無料ダウンロード|BtoBカンファレンス成功事例集
本記事でご紹介した事例以外にも、さまざまな業界・規模のカンファレンス成功事例を収録しています。「自社と似た企業の事例を参考にしたい」「具体的な成果数値を知りたい」という方は、ぜひご覧ください。

カンファレンス運営を効率化するツール活用
大規模なカンファレンスを成功させるには、適切なツールの活用が欠かせません。ここでは、カンファレンス運営に求められる機能と、ツール選定のポイントを解説します。
カンファレンス運営で求められるツールの機能
カンファレンス運営ツールには、以下のような機能が求められます。
| 機能カテゴリ | 主な機能 |
|---|---|
| 申込み・参加者管理 | 申込みフォーム作成、参加者リスト管理、リマインドメール配信 |
| 当日の受付・チェックイン | QRコード受付、来場者管理、名札発行 |
| 配信・ライブ中継 | オンライン配信、アーカイブ録画、チャット・Q&A機能 |
| 参加者データ取得・分析 | 視聴ログ、行動データ、アンケート回収 |
| MA/SFA連携 | Salesforce、Marketo、HubSpotなどとのデータ連携 |
| ネットワーキング支援 | 参加者一覧、マッチング機能、オンライン名刺交換 |
EventHubで実現するカンファレンス運営の効率化
イベントマーケティングプラットフォーム「EventHub」は、カンファレンス運営に必要な機能をワンストップで提供します。
EventHubの主な特徴
- リアル・オンライン・ハイブリッドの一元管理:開催形式を問わず、参加者データを一つのプラットフォームで管理
- QRコード受付による当日運営の省力化:スマートフォンで簡単にチェックイン。受付の行列を解消
- 詳細な参加者データの取得とMA連携:視聴ログ、行動データを取得し、Salesforce、Marketoなどに自動連携
- マッチング機能による参加者交流の促進::参加者同士のプロフィール閲覧、チャット、面談予約が可能
これらの機能により、運営業務の効率化と、データを活用した成果最大化を両立できます。
大規模カンファレンスの企画・運営を支援する「EventHub イベントプロデュースプラン」
「初めてのカンファレンス開催で、社内にノウハウがない」「運営リソースが不足している」といった課題を抱える企業には、EventHub イベントプロデュースプランがおすすめです。
イベントプロデュースプランの特徴
- 企画設計から当日運営までをトータルサポート:目的設定、コンセプト設計、コンテンツ企画、運営オペレーションまで一貫して支援
- 実績豊富なプロデューサーによる伴走支援:BtoBカンファレンスの経験を持つ専門チームがプロジェクトに参画
- 自社リソースが限られる企業に最適:少人数の社内チームでも、大規模カンファレンスを実現可能
「カンファレンスを開催したいが、何から始めればいいか分からない」という方は、まずはお気軽にご相談ください。
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カンファレンスの企画・運営でお悩みの方は、EventHubの資料をご覧ください。導入事例や機能詳細をご紹介しています。
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カンファレンス運営ツールの選び方を比較したい方は、「カンファレンス運営ツール比較|選び方のポイント」もあわせてご覧ください。

まとめ:カンファレンス成功のカギは「企画」と「フォロー」にあり
本記事では、BtoBカンファレンスの企画から当日運営、開催後のフォローまでを徹底解説しました。最後に、成功のための重要ポイントをまとめます。
カンファレンス成功のための4つのポイント
- 単発施策ではなく、連続的な開催を見据えて設計する:初回で完璧を目指すのではなく、回を重ねて改善していく姿勢が重要
- 企画段階での目的設定・成功の定義が、すべての判断基準になる:目的が曖昧だと、途中で方針がブレてしまう
- 当日の成功だけでなく、開催後のフォローまで設計することで成果を最大化できる:参加者データを活用し、商談につなげる仕組みを構築
- 適切なツールやパートナーを活用することで、初めての開催でもスムーズに進められる:すべてを内製する必要はない
カンファレンスは、準備に時間と労力がかかる施策ですが、成功すれば大きな成果をもたらします。本記事の内容を参考に、ぜひ自社のカンファレンス企画に取り組んでみてください。
よくあるご質問
質問:カンファレンスとセミナーの違いは何ですか?
回答:カンファレンスは、複数のセッションや基調講演、ネットワーキングの場を含む大規模な会議形式のイベントです。参加者数は数百〜数千名規模になることが多く、業界動向の共有やブランディング、交流促進を目的とします。一方、セミナーは特定のテーマについて講師が解説する形式で、数十〜数百名規模が一般的です。参加者への情報提供・教育が主な目的となります。
質問:カンファレンスの準備期間はどのくらい必要ですか?
回答:一般的に、カンファレンスの準備は開催日の6か月前から開始するのが理想的です。企画フェーズ(目的設定、コンセプト設計、体制構築)に2か月、準備フェーズ(会場手配、登壇者キャスティング、集客)に3か月、直前準備・リハーサルに1か月程度を見込んでおくと、余裕を持って進められます。初めての開催や大規模なカンファレンスの場合は、さらに余裕を持ったスケジュールをおすすめします。
質問:カンファレンスの開催費用の相場はどのくらいですか?
回答:カンファレンスの開催費用は、規模、形式、会場、登壇者などによって大きく異なります。100〜200名規模のリアル開催の場合、会場費、設備費、制作費、運営費などを合わせて300〜800万円程度が目安です。オンライン開催の場合は、配信プラットフォーム費用や映像制作費が中心となり、100〜300万円程度で実施できるケースもあります。スポンサー収益を得ることで、コストを回収する企業も少なくありません。
質問:カンファレンスの集客で最も効果的な方法は何ですか?
回答:最も確実で効果的な集客チャネルは、自社のハウスリスト(既存顧客・過去リード)へのメール配信です。すでに自社との接点がある層のため、開封率・申込率が高い傾向にあります。加えて、営業チームによる個別招待、登壇者やスポンサー企業経由での集客、SNSでの告知、Web広告などを組み合わせることで、より幅広いターゲットにリーチできます。ターゲット層が普段どのチャネルで情報収集しているかを把握し、最適な組み合わせを設計することが重要です。
質問:ハイブリッド形式でカンファレンスを開催する際の注意点は何ですか?
回答:ハイブリッド形式では、リアル参加者とオンライン参加者の両方に満足度の高い体験を提供することが重要です。注意すべきポイントは3つあります。まず、オンライン参加者が「ただ視聴しているだけ」にならないよう、Q&A機能やチャット、オンライン限定コンテンツを用意すること。次に、配信品質を担保するため、カメラ・マイク・回線などの設備を十分に整えること。最後に、運営体制を分けて、リアル会場とオンライン配信それぞれに担当者を配置することです。両方の参加者に配慮した設計が、ハイブリッド開催成功のカギとなります。
こちらの記事の監修・執筆者
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株式会社EventHub マーケティングマネージャー 鈴木 優一 |
| 2010年上智大学大学院卒業。新卒でITベンチャー企業に就職。その後エン・ジャパンのwebサービス企画部門への転職を経て、タレントマネジメントシステムを提供するカオナビに社員番号5番で1人目のマーケターとしてジョイン、BtoBマーケティング組織の立ち上げに携わる。FinTechスタートアップのOLTAを経て、2022年5月にマーケティングマネージャーとしてEventHubに参画。 |
