自社のサービスを記憶にとどめてもらう「展示会販促品」の選び方・配り方

1.はじめに – 展示会成功の陰の立役者は販促品
展示会を成功させるためには、魅力的なブース設営や効果的なプレゼンテーションが重要であることは言うまでもありません。しかし、それらと同様に、あるいはそれ以上に、来場者の記憶に残り、その後の顧客獲得に繋がる重要な要素が「販促品」です。
販促品は単なる「おまけ」ではなく、展示会成功のための戦略的なツールとして、その企画・選定・配布方法が展示会の成果を大きく左右します。本記事では、展示会における販促品の選び方から準備、効果的な配り方、そしてその効果測定に至るまで、成功に導くためのポイントを詳しく解説していきます。
2.販促品とは? – 基礎知識とその効果
販促品とは、企業が自社の製品やサービスをプロモーションするために顧客や見込み客に無料で配布する物品の総称です。一般的には「ノベルティグッズ」とも呼ばれ、ボールペン、メモ帳、クリアファイルといった実用的なものから、エコバッグ、タンブラー、モバイルバッテリーなどの少し高価なものまで多岐にわたります。また、単に物品を配布するだけでなく、体験型のコンテンツやデジタルギフトなども販促品として活用されることがあります。
展示会における販促品の役割と効果
展示会における販促品は、以下のような多様な役割と効果を発揮します。
- ブースへの集客効果: 魅力的な販促品は、来場者の興味を引き、ブースへの立ち寄りを促します。
- 記憶への定着: 販促品は、来場者の手元に残るため、展示会終了後も自社の存在を記憶に留めてもらうきっかけになります。
- 企業イメージの向上: 高品質でデザイン性の高い販促品は、企業のブランドイメージ向上に貢献します。
- リード獲得の促進: アンケート回答や名刺交換と引き換えに販促品を配布することで、見込み客の情報を効率的に獲得できます。
- 顧客ロイヤルティの醸成: 既存顧客への感謝の印として販促品を渡すことで、良好な関係構築に繋がります。
- 口コミ効果: ユニークな販促品は、SNSでの拡散など、自然な口コミ効果を生み出す可能性があります。
ターゲットに合わせた販促品選びの重要性
販促品は、誰に渡すかによってその効果が大きく変わります。闇雲に高価なものを配布するのではなく、ターゲット層の属性、ニーズ、関心事を深く理解した上で、最も効果的な販促品を選ぶことが重要です。例えば、BtoBの展示会であればビジネスシーンで活用できる実用的なアイテムが喜ばれる一方、BtoCの展示会であればターゲットのライフスタイルに合ったユニークなアイテムが響くかもしれません。ターゲットに響く販促品を選ぶことで、配布された販促品が捨てられることなく長く活用され、継続的なプロモーション効果を期待できます。
3. 具体的な販促品アイデア – 費用と効果で比較検討
販促品は、その種類によって費用や期待できる効果が大きく異なります。ここでは、定番の販促品からユニークな販促品まで、具体的なアイデアを費用対効果の観点から比較検討し、予算に応じた選び方のポイントを解説します。
定番の販促品
展示会でよく見かける販促品には、以下のようなものがあります。
- ノベルティグッズ(ボールペン、メモ帳、クリアファイルなど): 比較的手軽な費用で制作でき、実用性が高いため、多くの企業が採用しています。企業ロゴや連絡先を印刷することで、日常的に目に触れる機会を作り、記憶への定着を促します。
- パンフレット、会社案内: 企業やサービスの詳細な情報を伝える上で不可欠です。デザインや内容を工夫することで、来場者の興味を引き、持ち帰ってもらいやすくなります。
- 製品サンプル、試供品: 実際に製品を体験してもらうことで、具体的な使用感を伝えることができます。特にBtoC向けの展示会で効果的ですが、BtoBでも製品によっては有効です。
これらの定番品は、費用を抑えつつ一定の効果が期待できるため、販促品の基本として検討すべきアイテムです。
ユニークな販促品
近年では、来場者の記憶に強く残るユニークな販促品も注目されています。
- 体験型コンテンツ: VR/AR体験、ミニゲーム、専門家によるデモンストレーションなど、来場者が能動的に参加できるコンテンツは、ブースへの滞在時間を延ばし、深い記憶を残すことができます。製品やサービスへの理解度を高める効果も期待できますが、企画や制作にコストがかかる傾向があります。
- デジタルギフト(オンラインクーポン、電子書籍、限定コンテンツなど): 物理的なコストを抑えつつ、ターゲットの興味に合わせた情報を提供できる点がメリットです。アンケート回答やSNSフォローと引き換えに配布することで、リード獲得やエンゲージメント向上に繋げられます。
- SDGsに配慮したエコグッズ: エコバッグ、リサイクル素材の文具など、環境意識の高い企業イメージをアピールできます。企業の取り組みを来場者に共感してもらうきっかけにもなります。
ユニークな販促品は、他社との差別化を図り、SNSでの拡散など口コミ効果も期待できますが、費用や準備に手間がかかる場合があります。
費用対効果の高い販促品とは?
費用対効果の高い販促品とは、単に安価なものだけでなく、配布によって得られる効果(集客、記憶定着、リード獲得、ブランドイメージ向上など)が、その費用を上回るものを指します。以下の点を考慮して選定しましょう。
- ターゲット層のニーズに合致しているか: ターゲットが「欲しい」と感じるもの、長く使ってもらえるものであることが重要です。
- 自社のブランドメッセージを伝えられるか: 販促品を通じて、企業の魅力や提供する価値を効果的に伝えられるデザインや機能であるかを確認しましょう。
- 配布方法や展示会後のフォローアップと連携できるか: 販促品をきっかけに、アンケート回答や名刺交換、ウェブサイトへの誘導など、次のアクションに繋げられるかどうかも重要です。
予算に応じた販促品選びのポイント
限られた予算の中で最大の効果を得るためには、以下のポイントを参考に販促品を選びましょう。
- 予算の明確化: 販促品にかけられる総予算を明確にし、1点あたりの単価を計算します。
- 優先順位の設定: 集客、リード獲得、ブランドイメージ向上など、展示会の目的の中で最も達成したいことを明確にし、それに合致する販促品に予算を重点的に配分します。
- 複数種類の組み合わせ: 高価な目玉商品と、安価なばらまき用の商品を組み合わせるなど、メリハリをつけることで、費用対効果を高めることができます。例えば、名刺交換をしてくれた方には少し良いノベルティを、ブースに立ち寄ってくれた方にはパンフレットや安価なノベルティを配布するなど、配布の条件を設定するのも効果的です。
- 発注ロットと単価: 販促品は発注ロットが大きくなるほど単価が下がる傾向があります。必要な数量を見極め、コストを最適化しましょう。
ちなみに、販促品の数量、予算の決め方はいろいろありますが、「その展示会での想定獲得リード数」や「顧客獲得単価」などから算出する方法があります。
例えば、通常のマーケティング活動での「顧客獲得単価」が10,000円だとして、展示会出展では8,000円での獲得が見込めるとします。
その場合、差額の2,000円までのノベルティであれば、許容できる、といった考え方です。
4.販促品の準備 – 発注先選定から納品までの流れ
販促品の選定が終わったら、いよいよ具体的な準備段階に入ります。計画通りに販促品を調達し、展示会当日に間に合わせるためには、発注先の選定から納品までのスムーズな進行が不可欠です。
販促品制作会社の選び方(比較ポイント、注意点)
販促品制作会社を選ぶ際は、以下のポイントを比較検討しましょう。
- 実績と専門性: 過去の制作実績や、希望する販促品の分野における専門性があるかを確認しましょう。特に、展示会向けの販促品制作経験が豊富であれば、より的確な提案が期待できます。
- 品質とコスト: 予算内で希望する品質の販促品が制作できるか、複数の会社から見積もりを取り比較検討しましょう。安さだけで選ぶのではなく、品質とコストのバランスを見極めることが重要です。
- 対応力と納期: 担当者の対応の速さ、提案力、そして提示される納期が現実的であるかを確認しましょう。急な仕様変更や追加発注にも柔軟に対応してくれるかも重要なポイントです。
- デザイン、印刷、加工の技術: 自社のブランドイメージを正確に反映できるデザイン力や、高品質な印刷・加工技術を持っているかを確認しましょう。サンプル品を取り寄せて確認することも有効です。
- アフターサービス: 納品後の不備があった場合の対応や、次回以降の発注に関するサポート体制も確認しておくと安心です。
発注から納品までのスケジュール管理
販促品の準備は、余裕を持ったスケジュールで進めることが成功の鍵です。
- 企画・デザイン確定(展示会の4〜3ヶ月前): 販促品の種類、数量、デザインを確定させます。社内での承認フローも考慮に入れ、余裕を持って進行しましょう。
- 制作会社選定・発注(展示会の3〜2ヶ月前): 複数の制作会社から見積もりを取り、比較検討して発注先を決定します。この時点で、詳細な仕様や納期を詰めておきましょう。
- デザインデータ入稿・校正(展示会の2ヶ月〜1ヶ月半前): 決定したデザインデータを制作会社に入稿し、校正を行います。誤字脱字、色味、レイアウトなど、細部まで入念にチェックしましょう。特に、ロゴや社名に間違いがないか、慎重に確認が必要です。
- 製造・印刷(展示会の1ヶ月半〜3週間前): 制作会社で販促品の製造・印刷が行われます。この期間は、定期的に進捗状況を確認し、問題が発生した場合は速やかに対応できるよう連携を取りましょう。
- 納品・検品(展示会の2週間〜1週間前): 販促品が納品されたら、すぐに数量と品質の検品を行います。万が一、不備があった場合は、すぐに制作会社に連絡し、対応を依頼しましょう。展示会直前でのトラブルは致命的となるため、この検品作業は非常に重要です。
- 展示会会場への搬入手配(展示会の1週間前〜数日前): 納品された販促品を、展示会会場へどのように搬入するか手配します。直接搬入するのか、運送業者に依頼するのか、事前に確認し、必要な手続きを済ませておきましょう。
デザイン、印刷、加工に関する注意点
- デザインガイドラインの遵守: 自社のロゴやブランドカラー、フォントなど、CI(コーポレートアイデンティティ)に基づいたデザインガイドラインを制作会社に伝え、遵守してもらいましょう。
- データ形式と解像度: 入稿するデザインデータは、制作会社が指定する形式(例:Illustrator, Photoshopなど)と解像度(dpi)で作成しましょう。不適切なデータは、印刷品質の低下や再入稿の原因となります。
- 色味の確認: 画面上で見る色と実際の印刷物の色には差が生じる場合があります。可能であれば、本紙校正などで色味を事前に確認することをおすすめします。
- 耐久性と安全性: 販促品の素材や加工は、耐久性があり、安全に使用できるものであるかを確認しましょう。特に、飲食物や子供向けの販促品は、衛生面や安全基準に注意が必要です。
著作権、肖像権に関する注意点
販促品にキャラクター、写真、イラストなどを利用する場合は、著作権や肖像権に十分な注意が必要です。
- 著作権の確認: 使用する素材が著作権フリーであるか、または適切にライセンスを取得しているかを確認しましょう。無断使用は、法的な問題に発展する可能性があります。
- 肖像権の確認: 人物が写っている写真を使用する場合は、その人物から肖像権の使用許可を得ているか確認しましょう。特に、モデル事務所などに所属している場合は、契約内容を確認する必要があります。
- 商標権の確認: 特定の製品名やブランド名を使用する場合は、商標権の侵害にあたらないか事前に確認しましょう。
これらの準備を滞りなく進めることで、展示会当日に慌てることなく、スムーズな運営に繋げることができます。
5.展示会当日 – 販促品の効果的な渡し方
入念な準備を経て迎える展示会当日。販促品を最大限に活用し、来場者の記憶に残る体験を提供するためには、効果的な渡し方が重要です。
ブースでの配置と見せ方
販促品は、単に机に置いておくだけではその効果を十分に発揮できません。来場者の目に留まり、興味を引くような配置と見せ方を工夫しましょう。
- 視認性の高い場所に配置する: ブースの入り口付近や、来場者の動線上に配置することで、多くの人の目に触れる機会を増やします。
- ディスプレイを工夫する: 販促品を魅力的に見せるための什器やPOPを活用しましょう。例えば、製品サンプルであれば、実際に使用しているシーンをイメージできるようなディスプレイにすると効果的です。
- 数量と補充に配慮する: 販促品が少なくなると、来場者に「もうないのか」という印象を与えてしまいます。常に十分な量を補充し、ブースが活気にあふれているように見せましょう。
- 手に取りやすい工夫をする: 来場者がスムーズに販促品を手に取れるように、導線を確保し、障害物がないように配慮します。
ターゲットに合わせた声かけ、渡し方
販促品は、誰にでも indiscriminately に渡すのではなく、ターゲット層の属性や興味関心に合わせて渡すことで、より高い効果が期待できます。
- 来場者の属性を見極める: 名刺ホルダーや来場者の服装、同行者などから、ある程度の属性を判断し、声かけの内容や渡す販促品を調整します。
- ニーズに合わせた提案: 来場者の質問や会話の中からニーズを把握し、それに関連する販促品を提案しましょう。「このようなお悩みをお持ちの方には、こちらの資料が特におすすめです」といった具体的な声かけが有効です。
- 会話のきっかけにする: 販促品を渡す際に、「このボールペンは環境に配慮した素材でできていまして…」など、製品やサービスに関連する一言を添えることで、会話のきっかけを作り、深いコミュニケーションに繋げることができます。
- 感謝の気持ちを伝える: 販促品は、来場への感謝の気持ちを込めて渡すことが大切です。笑顔で丁寧に対応し、好印象を与えましょう。
アンケート、名刺交換と組み合わせた活用方法
販促品は、リード獲得のためのツールとしても非常に有効です。アンケート回答や名刺交換と組み合わせることで、見込み客の情報を効率的に収集できます。
- 条件付き配布の提示: 「アンケートにご協力いただいた方に、こちらの特別なノベルティを差し上げております」といった形で、販促品の配布条件を明確に提示します。
- 価値のある販促品を用意する: アンケート回答や名刺交換の手間を惜しまないような、来場者にとって魅力的な販促品を用意することが重要です。
- スムーズな誘導: アンケートブースや名刺交換スペースへのスムーズな誘導を促しましょう。QRコードを活用したり、タブレット端末でその場で入力してもらうなどの工夫も有効です。
- 個人情報保護への配慮: アンケートで個人情報を取得する際は、個人情報保護方針を明確に提示し、来場者に安心して情報を提供してもらえるよう配慮します。
配布後のフォローアップについて
販促品を配布して終わりではありません。展示会後のフォローアップと連携させることで、販促品の真価が発揮されます。
- サンキューメールの送付: 名刺交換をした来場者には、展示会後速やかにサンキューメールを送付しましょう。その際、販促品の内容に触れ、「お渡しした〇〇がお役に立てば幸いです」といった一文を加えることで、より印象に残ります。
- 関連情報の提供: 販促品に関連する製品情報やサービス、ウェブサイトのURLなどをメールや資料で提供し、来場者の次のアクションを促します。
- アンケート結果の活用: アンケートで得られた情報を基に、見込み客のニーズに合わせた個別のアプローチを行いましょう。例えば、特定の製品に興味を示した来場者には、その製品の詳細情報やデモンストレーションの案内を送るなど、パーソナライズされたフォローアップが効果的です。
- 効果測定へのデータ活用: 販促品の配布数と、その後の問い合わせ数や商談数などを紐付けて分析することで、販促品の費用対効果を測定し、次回の展示会に活かすための貴重なデータとすることができます。
展示会当日の販促品の渡し方は、来場者との最初の接点であり、その後の関係構築に大きく影響します。戦略的な準備と丁寧な対応で、販促品を最大限に活用しましょう。
6.効果測定と改善 – 次回に活かすために
展示会で販促品を配布する目的は、単に物品を配ることではありません。最終的には、企業の目標達成(リード獲得、売上向上、ブランド認知度向上など)に貢献することです。そのためには、配布した販促品がどの程度の効果を生み出したのかを測定し、その結果に基づいて改善を行うことが不可欠です。
配布数、アンケート回答数、問い合わせ数などのデータ収集
効果測定の第一歩は、定量的なデータを正確に収集することです。
- 販促品の配布数: どの種類の販促品を何個配布したかを記録します。特に、種類ごとに配布条件(名刺交換、アンケート回答など)を設けている場合は、それぞれに対応する配布数を把握することが重要です。
- アンケート回答数: 販促品と引き換えにアンケートに回答してもらった場合、その回答数を集計します。アンケート内容と回答者の属性を紐付けられるようにしておくと、より詳細な分析が可能です。
- 名刺交換数: 販促品配布と連動して獲得した名刺の数を記録します。
- ブースへの立ち寄り数/滞在時間: 可能であれば、センサーやカウンターなどを活用して、ブースへの立ち寄り数や滞在時間を測定します。特定の販促品がこれらの数値にどう影響したかを分析できます。
- 展示会後の問い合わせ数/商談数/成約数: 展示会終了後、販促品をきっかけとした問い合わせ、商談、そして最終的な成約に至った数を追跡します。展示会経由の顧客であることを明確にするため、アンケートや初回接触時のヒアリングで確認する仕組みを構築しましょう。
- ウェブサイトへのアクセス数/SNSでの言及数: 販促品に記載されたURLやQRコードからのウェブサイトへのアクセス数、ユニークな販促品がSNSでどの程度話題になったかを測定します。
これらのデータは、展示会期間中だけでなく、展示会後も継続的に追跡し、一定期間(例:1ヶ月後、3ヶ月後)で集計・分析することが重要です。
費用対効果の検証方法
収集したデータをもとに、販促品の費用対効果を検証します。
- 販促品にかかった総費用を算出: 販促品の制作費、デザイン費、運送費、配布人件費など、販促品にかかった全ての費用を合計します。
- 目的達成度合いを数値化:
- リード獲得単価: 販促品総費用 ÷ 獲得リード数(名刺交換数、アンケート回答数など)
- ブース集客単価: 販促品総費用 ÷ ブース立ち寄り数
- 成約単価: 販促品総費用 ÷ 成約数
特に、売上や成約に直結する指標での費用対効果を算出することで、販促品が事業目標にどれだけ貢献したかを明確にできます。
- 想定される効果と比較: 展示会出展前に設定した目標値(例:リード獲得数、顧客獲得単価)と、実績値を比較します。目標を達成できたか、あるいは上回ることができたかを検証します。
- 他のマーケティング施策との比較: 販促品にかかった費用対効果を、ウェブ広告やDM、イベントなどの他のマーケティング施策と比較することで、販促品の費用対効果の相対的な高さを評価できます。
改善点の洗い出しと次回の戦略立案
効果測定の結果を受けて、具体的な改善点を洗い出し、次回の展示会に向けた戦略を立案します。
- 販促品の選定:
- 効果の高かった販促品は何か?低かったものは何か?その原因はどこにあるのか?
- ターゲット層のニーズと販促品の内容が合致していたか?
- 品質やデザインは適切だったか?
- 費用対効果の低い販促品は、次回は廃止するか、内容を見直すことを検討します。
- 配布方法の見直し:
- 配布条件は適切だったか?(例:アンケート回答のハードルが高すぎなかったか?)
- ブースでの配置や見せ方は効果的だったか?
- スタッフの声かけや説明は十分だったか?
- 配布スタッフの育成やマニュアルの見直しも視野に入れます。
- フォローアップ体制の強化:
- 展示会後のフォローアップは迅速かつ適切に行われたか?
- 販促品と関連付けた情報提供は効果的だったか?
- リードナーチャリングの仕組みを強化する必要はないか?
- 予算配分の再検討:
- どの販促品に、どのくらいの予算を投じるのが最も効果的か?
- 費用対効果の高い販促品への投資を増やすなど、予算配分を最適化します。
- 新たな販促品の検討:
- 今回の結果を踏まえ、新たな販促品のアイデアを検討します。市場のトレンドや競合他社の動向も参考にしましょう。
効果測定と改善のサイクルを回すことで、販促品は単なる費用ではなく、企業の成長を加速させる戦略的な投資となります。PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)を意識し、常に改善を続ける姿勢が、展示会成功の鍵を握ります。
7.まとめ – 展示会成功に向けて
販促品は単なるおまけではなく、集客、記憶定着、リード獲得、企業イメージ向上、顧客ロイヤルティ醸成、口コミ効果をもたらす戦略的ツールです。
販促品選びでは、ターゲットのニーズと自社のブランドメッセージを考慮し、費用対効果の高いものを選定しましょう。定番品からユニークな体験型、デジタルギフト、SDGs配慮品まで多様な選択肢があります。予算に応じて複数種類を組み合わせるのも効果的です。
準備段階では、信頼できる制作会社を選び、デザイン、印刷、著作権等に注意し、余裕を持ったスケジュールで進めることが重要です。
展示会当日は、視認性の高い配置、ターゲットに合わせた声かけ、アンケートや名刺交換との連携で効果を最大化します。配布後もサンキューメールや関連情報提供などのフォローアップで、次のアクションに繋げましょう。
最後に、配布数や問い合わせ数などのデータを収集し、費用対効果を検証。販促品の選定、配布方法、フォローアップ体制、予算配分など、改善点を洗い出し、次回の展示会に活かすPDCAサイクルを回すことで、販促品は企業の成長を加速させる投資となります。
