展示会成功の鍵は目標設定にあり!名刺獲得から商談・売上・開催後の分析まで徹底解説

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はじめに  :展示会出展、その「なぜ」を明確にする

展示会への出展は、企業にとって大きな投資です。ブースの設営費用、スタッフの人件費、そして準備にかかる時間と労力。これらを考えると、展示会出展には明確な目標設定とその後の効果検証が重要です。

展示会に出展する「なぜ」を明確にし、具体的な目標を設定することが、成功への第一歩となります。

名刺獲得数だけでは不十分?展示会目標設定の重要性

展示会で名刺をたくさん獲得することは、一見すると成果のように思えます。しかし、名刺の数だけを目標にすると、本当に重要なことを見失ってしまう可能性があります。名刺はあくまで「接点」に過ぎず、その後の商談や売上に繋がらなければ、展示会出展の目的は達成されたとは言えません。

展示会目標設定の重要性

  • 明確な方向性:目標があることで、展示会準備から当日の行動、そして終了後のフォローアップまで、一貫した戦略を持って取り組むことができます。
  • モチベーション向上:具体的な目標があることで、スタッフのモチベーションが向上し、より積極的に展示会に臨むことができます。
  • 成果の可視化:目標と実績を比較することで、展示会出展の成果を客観的に評価し、次回の改善に繋げることができます。

展示会目標設定の基本原則 ~SMART原則とKPIの考え方

効果的な目標設定を行うためには、いくつかの原則と指標を理解しておく必要があります。ここでは、SMART原則とKPIという2つの重要な概念について解説します。

目標設定の羅針盤:SMART原則で具体的・達成可能な目標を立てる

SMART原則とは、目標設定において考慮すべき5つの要素の頭文字を取ったものです。

  1. Specific(具体的):目標は具体的で明確である必要があります。「多くの人にきてもらう」ではなく「1,000人の見込み客に来場してもらう」のように、具体的な数値を設定しましょう。
  2. Measurable(測定可能):目標の達成度を測ることができるように、具体的な指標を設定しましょう。「満足度を上げる」ではなく、「アンケートで80%以上の満足度を得る」のように、数値化できる目標を設定します。
  3. Achievable(達成可能):現実的に達成可能な目標を設定しましょう。高すぎる目標は、モチベーションの低下に繋がる可能性があります。
  4. Relevant(関連性):企業の戦略や展示会出展の目的に関連した目標を設定しましょう。
  5. Time-bound(時間制約):いつまでに目標を達成するのか、期限を設定しましょう。「展示会期間中に」や「展示会終了後1ヶ月以内に」など、具体的な期限を設定することで、目標達成への意識が高まります。

KPIとは?展示会における重要業績評価指標の考え方

KPI(Key Performance Indicator)とは、重要業績評価指標のことです。目標達成度を測るための具体的な指標であり、展示会におけるKPIは、名刺獲得数、商談数、アンケート回答数など、多岐にわたります。

KPIを設定する際は、以下の点に注意しましょう。

  1. 目標と連動していること:KPIは、設定した目標を達成するために必要な指標である必要があります。
  2. 測定可能であること:KPIは、客観的に測定できるものでなければなりません。
  3. 重要度の高いものを選ぶこと:KPIは、たくさん設定すれば良いというものではありません。本当に重要な指標を選び、注力することが大切です。

「量」と「質」の両面から目標を設定する重要性

展示会目標は、名刺獲得数や来場者数のような「量」だけでなく、商談の質や見込み客の質といった「質」も考慮して設定する必要があります。例えば、「100件の商談を行う」という量的目標だけでなく、「そのうち5件は成約に繋げる」という質的目標も設定することで、より成果に繋がる展示会にすることができます。

名刺獲得数だけじゃない!展示会で設定すべき「質」と「量」の目標項目

展示会で設定すべき目標項目は、名刺獲得数だけではありません。ここでは、「量」と「質」の両面から、具体的な目標項目を紹介します。

【量的目標】

  • ブース来場者数:単なる通過者ではなく、立ち止まってくれた顧客を測る
  • ブース内での商談・面談数:具体的な会話につながった接点の数
  • アンケート回答数:顧客のニーズや課題を把握するための貴重なデータ
  • 資料ダウンロード数・Webサイト誘導数:オンライン連携で獲得する見込み客
  • 会期後のアポイント獲得数:当日では難しかった商談の機会を創出
  • メールマガジン登録者数:継続的な関係構築のためのリード獲得

【質的目標】

  • ターゲット顧客の来場比率:誰にアプローチできたのかを明確にする
  • ターゲット顧客との商談(面談)率:質の高い接点を持てた割合
  • 有望リードの獲得数:すぐに商談につながる可能性の高い見込み客
  • 顧客の課題ヒアリング数:具体的なニーズ把握の深度
  • 競合他社との差別化ポイント説明数:自社の強みを理解してもらえたか

目標達成のための具体的な戦略と準備

目標を設定したら、次は目標達成のための具体的な戦略と準備が必要です。

出展前の事前集客:ターゲット顧客にブースに来てもらうための仕掛け

展示会出展では、当日いかにブースが活況になるのか、で成果が全く変わります。展示会前に、ターゲット顧客に対して積極的にアプローチすることで、ブースへの来場を促します。例えばメールマガジンやSNSでの告知、招待状の送付など、様々な方法で事前集客を行いましょう。

ブースデザインとレイアウト:来場者が立ち寄りたくなる空間作り

ブースのデザインやレイアウトは、来場者の足を止めるために非常に重要です。ターゲット顧客の興味を引くようなデザインや、情報収集しやすいレイアウトを心がけましょう。

ブース内での接客・アプローチ戦略:効果的なヒアリングと提案のコツ

ブース内での接客は、来場者との最初の接点です。効果的なヒアリングと提案を行うことで、商談に繋げることができます。スタッフの教育やロールプレイングなど、事前準備をしっかりと行いましょう。

名刺交換後の情報整理と顧客ランク付け:獲得した名刺を最大限に活かす

名刺交換は、あくまでスタート地点です。獲得した名刺情報を整理し、顧客ランク付けを行うことで、その後のフォローアップを効率的に行うことができます。

会期中の情報共有と進捗確認:チーム全体で目標達成を目指す

展示会期間中は、チーム全体で情報を共有し、進捗状況を確認しながら、目標達成に向けて協力し合うことが大切です。

【EventHubの支援】
EventHubでは展示会を含めたあらゆるイベントにおいて、以下のプロセスでリード獲得から商談化までの一連の流れを追っています。


展示会終了後も続く!成果を最大化するアフターフォローと目標設定

展示会は、開催期間中だけでなく、終了後のアフターフォローも重要です。

スピードが命!会期後の迅速なアポイント獲得と商談設定

展示会で得たリードに対して、迅速にアプローチすることで、商談に繋がる可能性が高まります。会期後、できるだけ早くアポイントを獲得し、商談を設定しましょう。

獲得リードのナーチャリング:時間をかけて商談へつなげる育成プロセス

展示会で商談につながるのは獲得したリードのうちの5%程で、残りの95%は「今すぐ」ではない、いわゆるナーチャリングの対象となります。

会期後にメールや電話でフォローアップを行い、関係構築を図りましょう。

展示会効果測定と目標達成度評価:成功と課題を可視化する

獲得したリードは、すぐに商談に繋がるとは限りません。メールマガジンやセミナーなど、様々な方法でナーチャリング(育成)を行い、時間をかけて商談に繋げることが大切です。

費用対効果(ROI)の測定と社内への説明

展示会出展における費用対効果(ROI)の測定と社内への説明は、その継続的な予算確保に不可欠です。イベントにおけるROIの計算方法は、出展によって得られた利益(売上増加、リード獲得数、ブランド認知度向上など)を、出展にかかった費用(ブース設営費、人件費、交通費など)で割ることで算出されます。この計算結果を基に、他のマーケティング施策と比較し、展示会出展の優位性を明確にします。

最終的には、これらのデータを集約し、経営層に対して説得力のある報告を行う必要があります。具体的な数値、グラフ、事例などを活用し、展示会出展の成果と今後の戦略を明確に伝えることで、次回の出展予算獲得へと繋げます。費用対効果の測定と社内への丁寧な説明は、展示会を成功させる上で重要な要素となります。

【EventHubの場合】

EventHubではSalesforce/HubSpotなどとのデータ連携を簡単に行えるため、事前の申し込みから参加の有無・視聴時間の管理などの一元管理が可能です。これによりデータの突合時間が大幅に削減され、本来やるべき「参加者データやROIの分析」に時間を割くことが可能になります。

まとめ  : 展示会を成功させるために

展示会成功には目標設定が不可欠です。名刺獲得だけでなく、商談数や売上といった質・量両面での目標をSMART原則に基づき設定し、KPIで進捗を管理します。事前集客、ブース設計、接客戦略、名刺管理、アフターフォローも重要です。費用対効果(ROI)を測定し、社内へ説明することで、次回の予算確保に繋げます。展示会は「点」ではなく「線」の施策として、継続的な目標設定と改善が成果を最大化します。

まずはEventHub概要資料をご覧ください。

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