メタバースとは?イベント活用のメリット・活用事例をわかりやすく解説
近年、さまざまな業界で注目を集めている「メタバース」。
Facebookの社名変更をきっかけに、仮想空間や3Dアバターといった言葉を耳にする機会が増えた方も多いのではないでしょうか。
しかし「実際に何ができるの?」「イベントやビジネスとどんな関係があるの?」といった疑問を持つ方も少なくありません。
本記事では、メタバースの基本的な意味や注目される理由、そしてイベントや企業活動での活用事例までをわかりやすく解説します。
オンライン・オフラインに続く“第三の選択肢”として、メタバースがどのように活躍するのかを知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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メタバースとは?
今話題のメタバースとは何か?
メタバースとは、インターネット上に構築された三次元の仮想空間のことで、ユーザーはアバターを用いて空間内で他者とコミュニケーションを取ったり、コンテンツに参加したりできます。かつてSF作品で描かれた未来像だったこの概念が、近年は実現可能なテクノロジーとして進化し、企業活動やマーケティングの手法を大きく変えようとしています。
メタバースが注目を集めている背景には、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)などの関連技術の進化、5G通信やAIとの連携、さらには世界的パンデミックによって生まれた新しいコミュニケーションのニーズが挙げられます。これらの要素が融合することで、没入感ある体験をオンライン上で実現できるようになりました。
メタバースに期待されていること
メタバースは単なるバーチャル空間ではなく、そこでの活動や交流を通じて現実世界に影響を与える「もうひとつの社会」としての役割が期待されています。たとえば企業にとっては、物理的制約に縛られないイベントや商品プロモーション、グローバルな顧客へのリーチ手段としての活用が進んでいます。
ユーザーにとっても、場所や時間に縛られずに参加・体験できる利便性の高さが魅力です。また、参加ログや行動データの取得によって、より精緻なマーケティング施策の実行やユーザー理解も可能になります。
メタバースでできるようになること
メタバースの可能性は、個人のレジャー用途だけにとどまりません。ビジネスや教育、行政など、さまざまな場面で実際の活用が進んでおり、仮想空間ならではの価値を発揮しています。ここでは、メタバースを活用することで実現可能になることを、具体的な事例を交えながらご紹介します。
バーチャルオフィスやミーティングの発達
ビジネス領域では、メタバースによるバーチャルオフィスの導入が進んでいます。従来のWeb会議ツールに比べて空間共有感が強く、アバター同士の自然な会話や偶発的なコミュニケーションも生まれやすいため、チーム内の連携や企業文化の醸成にも寄与します。
また、仮想会議室でのプレゼンテーションやホワイトボード機能の活用など、リアルと同等のビジネス環境が整いつつあり、出社せずとも「同じ場にいる」感覚で働ける新しいワークスタイルが実現しています。
バーチャルコマース(V-Commerce)の実現
小売・EC業界では、バーチャル店舗や仮想ショールームでの接客が注目されています。メタバース内での商品の3D表示、アバターによる試着、仮想通貨での購入など、従来のECにはなかった没入型の購買体験が広がりつつあります。
また、リアルにはない演出や空間デザインが可能なため、ブランドの世界観をより強く印象づける場としても機能します。既にGUCCIやNIKEなどの世界的ブランドがバーチャル出店を進めており、今後さらに多様な業界での導入が予想されます。
バーチャルイベントの高度化
従来のウェビナーやオンラインイベントでは難しかった「臨場感」や「参加者同士の交流」を実現できるのが、メタバースによるイベントの強みです。来場者が自由に歩き回れる仮想会場で、セッションの聴講だけでなく、ブース訪問や名刺交換などもリアルに近い形で行えます。
イベント主催者にとっては、参加者の移動履歴や滞在時間、視聴傾向などを分析しやすいため、イベントの改善や次回施策への活用もスムーズです。参加者体験とデータ分析の両立により、より成果につながるイベント運営が可能となります。
メタバースはイベント市場に何をもたらすのか?
メタバース市場の拡大と注目される理由
グローバル市場において、メタバース関連の技術やサービスは急成長を続けています。特にイベント業界では、非接触型のコミュニケーションや大規模イベントのオンライン化が求められる中で、メタバースはそのニーズに応える存在として注目を集めています。
また、空間演出の自由度や参加データの活用性、運営コストの削減といったメリットもあり、特に展示会やカンファレンスなどBtoB領域での活用が進んでいます。イベントのROIを高めたいと考える企業にとって、有力な選択肢となりつつあります。
リアルイベントを超える没入感とエンタメ性
リアルイベントでは五感を使った体験が魅力とされてきましたが、メタバースでは仮想空間ならではの演出や仕掛けによって、それを超えるような“新しい没入体験”を提供することが可能です。
たとえば、アバターでの空間移動、空中に浮かぶ演出、音や光の演出など、フィジカルな制約を受けない自由な表現が可能になります。これにより、来場者の印象に残りやすく、ブランド体験の深化にもつながります。
オンライン開催とオフライン開催の違い
オンラインイベントは場所や時間の制限を受けにくく、低コストで広範囲の集客が可能という利点があります。一方で、参加者の集中力の持続や、インタラクションの設計には工夫が必要です。
オフラインイベントでは対面ならではの熱量や偶発的な出会いが期待できますが、会場手配や人的リソース、運営コストが課題となります。メタバースはこの両者の利点を併せ持つハイブリッドな施策として、今後さらに活用が進むと見られています。
メタバースの来場者体験
可能性に満ちたメタバースですが来場者体験には課題もあります。一番の課題はイベントにおける盛り上がり度と快楽度の両立です。現状の技術で仮想空間に大きな処理負荷がかかります。そのため仮想空間上で参加者の交流や活動が活発になるほど、処理負荷がかかりやすく来場者体験のクオリティは低下します。一方処理負荷が少なくなれば、メタバース空間をスムーズに動き回ることができ、来場者体験は高まりますが、処理負荷の低下は来場者が少ないことを意味するため、イベント全体の盛り上がり欠けてしまうことになります。
このように現時点では盛り上がり度と快楽度は反比例の関係にあり、両立をすることが難しいと言われています。今の枠組みでは、オンライン開催やリアル開催の強みをいかに活かせるかがイベント成功のポイントになりますが、メタバースの進化によって上記のような新しい参加者体験を創出できるようになるでしょう。
まとめ
メタバースは、イベント・マーケティング領域において、これまでにない可能性を秘めた新しいチャネルです。企画・設計・運営・分析といった各フェーズで、より柔軟かつ効果的な施策を実現できる手段として、注目を集めています。
今後、リアルイベントとオンラインイベント、そしてメタバースイベントという3つの形式を柔軟に使い分けながら、ターゲットや目的に応じた最適な体験設計を行う企業が、ユーザーとのより深いつながりを築いていくことでしょう。
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