オンラインカンファレンスの開催方法|ハイブリッド対応の準備と運営ガイド
近年、BtoB企業を中心にオンラインカンファレンスの開催が増加しています。コロナ禍を経て定着したオンライン開催は、地理的な制約を超えて多くの参加者にリーチできるだけでなく、参加者データの取得・活用によって商談化率を高められるというメリットがあります。
一方で、「オフラインのカンファレンスとは何が違うのか」「どのような準備が必要なのか」「ハイブリッド開催に対応するにはどうすればよいのか」といった疑問を持つ担当者も少なくありません。
本記事では、オンラインカンファレンスの定義や開催形式の違いから、企画・集客・当日運営・データ活用まで、成功に必要なポイントをBtoB視点で徹底解説します。ウェビナーとの違い、ネットワーキング設計、オフライン参加者との一元管理で成果を最大化するコツも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
オンラインカンファレンスとは?定義と開催形式の違い
オンラインカンファレンスとは、インターネットを介して開催される大規模なビジネスイベントのことです。リアル会場に集まる従来のカンファレンスとは異なり、参加者は自宅やオフィスなど場所を選ばずに視聴・参加できます。
オンラインカンファレンスの定義
オンラインカンファレンスは、特定のテーマや業界に関する講演・セッションを複数プログラム構成で実施し、参加者同士のネットワーキングや情報共有を目的としたイベントです。一般的に100名〜数千名規模で開催され、基調講演、分科会セッション、パネルディスカッション、展示ブースなど多彩なコンテンツを含みます。
オンラインカンファレンスの特徴は以下のとおりです。
- 複数の登壇者・専門家による講演やセッションで構成される
- 参加者同士の交流・ネットワーキングの機会がある
- 半日〜数日間にわたって開催されることが多い
- 動画配信プラットフォームを活用してライブ配信または録画配信で実施する
- 参加者の視聴ログやアンケート回答などのデータを取得できる
ウェビナー・セミナーとの違い
「オンラインカンファレンス」と「ウェビナー」「オンラインセミナー」は混同されやすい言葉ですが、規模・目的・参加者の役割において明確な違いがあります。
| 比較項目 | オンラインカンファレンス | ウェビナー・セミナー |
|---|---|---|
| 規模 | 数百名〜数千名(大規模) | 数十名〜数百名(中小規模) |
| 開催時間 | 半日〜数日間 | 1〜2時間程度 |
| セッション構成 | 複数トラック・並行セッション | 単一プログラム |
| 参加者の役割 | 双方向のコミュニケーション・交流 | 主に視聴・聴講 |
| ネットワーキング | あり(参加者同士の交流機会) | なし、または限定的 |
| 主な目的 | ブランディング・リード獲得・コミュニティ形成 | リード獲得・啓蒙・顧客育成 |
ウェビナーは「1対多」の情報発信に適しており、リード獲得や既存顧客の育成に効果的です。一方、オンラインカンファレンスは「多対多」のコミュニケーションを含み、業界内でのプレゼンス向上やコミュニティ形成に強みを発揮します。
自社の目的やターゲットに応じて、最適なイベント形式を選定することが成功の第一歩です。
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開催形式の種類(完全オンライン/ハイブリッド)
オンラインカンファレンスの開催形式は、大きく「完全オンライン」と「ハイブリッド」の2種類に分けられます。
- 完全オンライン開催
すべてのプログラムをインターネット上で実施する形式です。登壇者も参加者も物理的な会場に集まる必要がなく、コスト削減や地理的制約の解消に優れています。 - ハイブリッド開催
リアル会場とオンライン配信を組み合わせた形式です。会場に来られる参加者にはリアルな体験を、遠方の参加者にはオンラインでの参加機会を提供できます。近年のBtoBカンファレンスでは、このハイブリッド形式が主流になりつつあります。
| 開催形式 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 完全オンライン | 会場費不要、参加のハードルが低い、 データ取得が容易 |
ネットワーキングが難しい、 参加者の集中力維持が課題 |
| ハイブリッド | オン・オフ両方の参加者を獲得、 体験価値の向上 |
運営工数が増加、 オン・オフのデータ統合が必要 |
どちらの形式を選ぶかは、イベントの目的、ターゲット、予算、運営リソースを総合的に検討して決定します。
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オンラインカンファレンスのメリット・デメリット
オンラインカンファレンスの開催を検討する際は、メリットとデメリットの両面を理解したうえで、自社のイベント目標に合致するかを見極めることが重要です。
オンライン開催の4つのメリット
- 地理的制約の解消
オンライン開催の最大のメリットは、参加者が場所を選ばずに参加できることです。全国各地、さらには海外からの参加も可能になり、従来のオフラインイベントでは接点を持てなかった層にもリーチできます。参加者にとっても移動時間や交通費がかからないため、参加のハードルが大幅に下がります。 - コスト削減
会場費、設営費、ケータリング費用、スタッフの交通費・宿泊費など、オフラインイベントに必要な費用の多くを削減できます。削減したコストを配信環境の充実やコンテンツ制作に投資することで、より質の高いイベント体験を提供できます。 - 詳細なデータ取得
オンラインカンファレンスでは、参加者の視聴ログ、セッションごとの視聴時間、アンケート回答、チャットでの質問内容など、詳細なデータを取得できます。このデータを活用することで、参加者の興味関心を把握し、イベント後のフォローアップを効果的に行えます。 - アーカイブ配信によるリーチ拡大
ライブ配信の録画をアーカイブとして公開することで、当日参加できなかった方にもコンテンツを届けられます。アーカイブ視聴者からも新たなリードを獲得できるため、イベントの成果を長期的に最大化できます。
オンライン開催のデメリットと注意点
- 参加者の集中力維持が難しい
オンラインでは参加者が自由に離脱できるため、長時間のセッションでは集中力が続きにくい傾向があります。セッション時間を短くする、インタラクティブな要素(Q&A、チャット)を取り入れるなどの工夫が必要です。 - ネットワーキングの難しさ
オフラインカンファレンスの魅力の一つである「参加者同士の偶発的な出会い」は、オンラインでは実現が難しい課題です。参加者同士のマッチング機能やオンライン名刺交換、1対1のビデオ面談機能などを活用することで、ある程度カバーできます。 - 技術トラブルのリスク
通信環境の不具合、配信システムの障害、登壇者の機材トラブルなど、技術的な問題が発生する可能性があります。事前のリハーサルと当日のバックアッププランの準備が不可欠です。 - 参加者の「顔が見えない」
オンラインでは参加者の反応がリアルタイムで見えにくいため、登壇者がプレゼンテーションの調子を掴みにくいことがあります。チャット機能やリアクション機能を活用して、参加者からのフィードバックを可視化する工夫が効果的です。
ハイブリッド開催で両者のメリットを活かす方法
ハイブリッド開催は、オフラインの体験価値とオンラインの利便性を両立できる形式です。ただし、単にオフラインイベントを配信するだけでは、オンライン参加者の満足度が低くなりがちです。
ハイブリッド開催を成功させるためのポイントは以下のとおりです。
- オンライン参加者専用のコンテンツや特典を用意する
オンライン限定のQ&Aセッションや資料ダウンロードなど、オンライン参加ならではの価値を提供します。 - オンライン・オフライン両方で参加者同士が交流できる仕組みを設計する
共通のネットワーキングプラットフォームを活用し、参加形態を問わず交流できる環境を整えます。 - 参加者データを一元管理する
オフライン参加者のチェックインデータとオンライン参加者の視聴ログを統合し、イベント全体の効果測定を可能にします。
オンラインカンファレンスを成功させる企画ステップ
オンラインカンファレンスの成功は、企画段階での設計にかかっています。5W2H(Why・What・Who・When・Where・How・How much)を明確にしながら、計画的に準備を進めましょう。
目的とKPIの設定
まず、カンファレンスを開催する目的を明確にします。BtoB企業がカンファレンスを開催する主な目的は以下のとおりです。
- リード獲得:新規見込み顧客の獲得
- リードナーチャリング:既存リードの育成・関係強化
- 商談創出:具体的な商談機会の獲得
- ブランディング:業界内でのプレゼンス向上
- コミュニティ形成:顧客・パートナーとの関係構築
目的が決まったら、それを測定するためのKPI(重要業績評価指標)を設定します。
| 目的 | 主なKPI例 |
|---|---|
| リード獲得 | 申込み数、新規リード数、獲得単価 |
| 商談創出 | 商談希望者数、商談化率、商談金額 |
| ブランディング | 参加者数、満足度、SNSでの言及数 |
| コミュニティ形成 | リピート参加率、ネットワーキング実施数 |
ターゲット設定とセッション構成の設計
次に、どのような人に参加してもらいたいかを具体的に定義します。ターゲットが曖昧なままだと、コンテンツの方向性がぶれ、集客も難航します。
ターゲット設定で検討すべき項目は以下のとおりです。
- 業界・業種
- 企業規模
- 職種・役職
- 抱えている課題
- 情報収集の段階(認知・興味・検討・導入)
ターゲットが明確になったら、そのニーズに応えるセッション構成を設計します。一般的なオンラインカンファレンスの構成例は以下のとおりです。
基調講演(キーノート)
著名な登壇者や経営層による全体テーマの講演。参加者全員が視聴する「目玉コンテンツ」として位置づけます。
分科会セッション(ブレイクアウト)
テーマ別・レベル別に分かれた並行セッション。参加者が自分の関心に合わせて選択できるようにします。
パネルディスカッション
複数の専門家が議論する形式。多角的な視点を提供し、参加者の理解を深めます。
ネットワーキングセッション
参加者同士が交流できる時間。オンラインの場合は、マッチング機能や少人数のブレイクアウトルームを活用します。
配信プラットフォーム・ツールの選定
オンラインカンファレンスを開催するには、配信プラットフォームの選定が重要です。選定にあたっては、以下の観点で比較検討します。
配信機能
- ライブ配信の安定性
- 同時視聴者数の上限
- 複数セッションの並行配信対応
- 録画・アーカイブ配信機能
参加者管理機能
- 申込みフォーム・登録機能
- 参加者リストの管理
- リマインドメールの自動配信
- QRコードによるチェックイン(ハイブリッド対応)
データ取得機能
- 視聴ログ(誰が・いつ・どのくらい視聴したか)
- アンケート回答の収集
- チャット・Q&Aログの取得
- MA/SFAツールとの連携
ネットワーキング機能
- 参加者一覧の公開
- 参加者同士のマッチング
- チャット・面談予約機能
ZoomやMicrosoft Teamsなどの一般的なWeb会議ツールでも配信は可能ですが、大規模カンファレンスでは参加者管理やデータ取得に課題が残ります。イベント専用のプラットフォームを活用することで、運営工数の削減と成果の最大化を両立できます。
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登壇者・スポンサーの巻き込み方
魅力的なカンファレンスには、質の高い登壇者の確保が欠かせません。登壇者の手配は開催日の3〜6ヶ月前から着手することをおすすめします。
登壇者の手配ポイント
- 業界の専門家・有識者に早めに依頼する
- 登壇メリット(自社PR、ネットワーキング機会)を明確に伝える
- 講演テーマ・時間・配信方法を事前にすり合わせる
- 登壇者向けのリハーサルを設定する
共催・協賛企業の巻き込み
自社単独での開催が難しい場合は、共催や協賛企業を募ることも効果的です。共催企業との協力により、集客力の向上、コンテンツの充実、コスト分担が可能になります。
タイムテーブルの設計と必要な準備
オンラインカンファレンスでは、参加者の集中力を維持するためのタイムテーブル設計が重要です。
タイムテーブル設計のポイント
- 1セッションは30〜45分を目安にする(長くても60分以内)
- セッション間に10〜15分の休憩を設ける
- 午前・午後の区切りで十分な休憩時間を確保する
- Q&Aやネットワーキングの時間を組み込む
開催までに準備すべき項目
- 配信プラットフォームの契約・設定
- 集客ページ(LP)の作成
- 登壇者との打ち合わせ・資料共有
- リハーサルの実施
- 当日のオペレーションマニュアル作成
- トラブル発生時の対応フロー整備
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オンラインカンファレンスの集客方法
どれだけ質の高いコンテンツを用意しても、参加者が集まらなければ成果にはつながりません。オンラインカンファレンスの集客は、開催日の1〜2ヶ月前から計画的に実施することが重要です。
集客ページ(LP)の作成ポイント
申込みを促す集客ページ(ランディングページ・LP)は、カンファレンスの「顔」となる重要なコンテンツです。以下の要素を盛り込み、参加のメリットが伝わるページを作成しましょう。
集客ページに必要な要素
- カンファレンス名・キャッチコピー
- 開催日時・開催形式(オンライン/ハイブリッド)
- イベント概要・参加者が得られる価値
- タイムテーブル・セッション一覧
- 登壇者プロフィール
- 参加費(無料の場合はその旨を明記)
- 申込みフォーム
- 主催社・共催社情報
集客ページ作成のコツ
- ファーストビューで「何が得られるか」を明確に伝える
- 登壇者の写真・肩書きを掲載し、信頼性を高める
- 申込みボタン(CTA)を複数箇所に配置する
- モバイル対応を忘れずに行う
メール・SNSによる告知・集客
集客施策の中心となるのは、メール配信とSNS活用です。
メール配信 自社のハウスリスト(既存リード・既存顧客)への告知は、最も効果的な集客施策です。開催告知、リマインド、直前案内など、複数回に分けてメールを配信します。
| 配信タイミング | 内容 |
|---|---|
| 開催4〜6週間前 | 初回告知・申込み開始 |
| 開催2〜3週間前 | セッション詳細・登壇者紹介 |
| 開催1週間前 | リマインド・見どころ紹介 |
| 開催前日〜当日朝 | 最終リマインド・参加URL案内 |
SNS活用 X(旧Twitter)、LinkedIn、Facebookなどを活用し、イベントの認知を拡大します。ハッシュタグを設定し、登壇者や参加者にも投稿を促すことで、リーチを広げられます。
その他の集客施策
- 自社HP・ブログでの告知
- プレスリリース配信
- Web広告(リスティング、SNS広告)
- 業界メディアへの掲載依頼
共催・協賛によるリーチ拡大
単独開催では集客に限界がある場合、共催企業や協賛企業と連携することで、双方のリストを活用した集客が可能になります。
共催のメリット
- お互いのハウスリストに告知でき、集客力が向上する
- 登壇者やコンテンツの幅が広がる
- 費用・リソースを分担できる
- 異なる業界・領域の参加者にリーチできる
共催先を選ぶ際は、ターゲット層が近く、競合関係にない企業を選定することがポイントです。
当日の運営オペレーション|配信から参加者対応まで
オンラインカンファレンス当日は、配信環境の管理、参加者対応、登壇者サポートなど、複数のオペレーションを並行して進める必要があります。事前の準備とリハーサルが重要です。
配信環境のセットアップとリハーサル
安定した配信を実現するために、以下の環境を整えましょう。
配信環境のチェックリスト
- 有線インターネット接続(通信速度20Mbps以上推奨)
- 配信用PC(スペックは配信ツールの推奨環境を確認)
- マイク・カメラ(外付けの高品質なものを推奨)
- 照明(登壇者の顔が明るく映るように調整)
- バックアップ回線・予備機材
リハーサルの実施 開催日の1週間前〜前日に、登壇者全員を含めたリハーサルを実施します。
リハーサルで確認すべき項目は以下のとおりです。
- 登壇者の配信環境(映像・音声の品質)
- 画面共有・資料切り替えの操作
- タイムスケジュールの確認
- Q&A・チャット対応の流れ
- トラブル発生時の連絡方法
参加者の受付・チェックイン方法
オンラインカンファレンスでは、参加者がスムーズにイベントにアクセスできる導線設計が重要です。
オンライン参加者の受付
- 申込み完了メールで参加URLを案内する
- 当日朝にリマインドメールを配信する
- 視聴ページへのログイン方法を明確に案内する
ハイブリッド開催の場合 オフライン会場ではQRコードによるチェックインを導入すると、受付の混雑を緩和でき、参加者データの即時取得も可能になります。
複数セッションの並行管理
大規模なカンファレンスでは、複数のセッションが並行して行われることがあります。この場合、以下の運営体制を整えます。
役割分担の例
- 全体統括(プロデューサー):イベント全体の進行管理
- 各セッション担当:セッションごとの配信・タイム管理
- チャット・Q&A対応担当:参加者からの質問への対応
- 登壇者サポート担当:登壇者の接続・操作サポート
- トラブル対応担当:技術的問題への対応
複数チームが連携できるよう、Slackなどのコミュニケーションツールを活用したリアルタイムの情報共有体制を構築しておきます。
Q&A・チャットでのインタラクション設計
オンラインカンファレンスでは、参加者との双方向コミュニケーションを設計することで、離脱を防ぎ、満足度を高められます。
- 質疑応答の対応
セッション中に参加者からの質問を受け付け、登壇者が回答します。質問は事前に運営側でスクリーニングすることで、適切な質疑応答を実現できます。 - チャットで活性化
参加者同士のコミュニケーションや、セッションへのリアルタイムな反応を可視化できます。モデレーター(司会)がチャットを拾って紹介することで、ライブ感が高まります。
トラブル発生時の対応マニュアル
オンラインイベントでは、技術的なトラブルが発生するリスクを想定しておく必要があります。
想定されるトラブルと対応策
| トラブル | 対応策 |
|---|---|
| 登壇者の接続切れ | バックアップ登壇者の待機、録画素材への切り替え |
| 配信システムの障害 | バックアップ配信環境の準備 |
| 音声トラブル | 予備マイクの用意、電話での音声接続 |
| 参加者がログインできない | サポート窓口(チャット・電話)の設置 |
トラブル発生時の連絡フロー、対応担当者、参加者への告知方法を事前にマニュアル化しておくことで、冷静に対処できます。
参加者同士の交流を促進するネットワーキング設計
オンラインカンファレンスの課題の一つが、参加者同士のネットワーキング(交流)です。オフラインであれば自然に生まれる名刺交換や雑談が、オンラインでは意図的に設計しなければ実現しません。
オンラインでの交流が難しい理由と解決策
オンラインでネットワーキングが難しい理由には、以下のようなものがあります。
- 参加者同士の「偶発的な出会い」が生まれにくい
- 誰に声をかけていいかわからない
- 1対1のコミュニケーションを始めるハードルが高い
- 交流のきっかけとなる「場」がない
これらの課題を解決するために、以下の施策が効果的です。
- オンラインブースを設ける
プログラムの中に、参加者同士が交流するための時間を明確に設けます。紹介したいものやテーマに関連したオンラインブースを設けることも有効です。 - 参加者プロフィールの公開
参加者が自分のプロフィール(所属・役職・関心領域)を登録し、お互いに閲覧できる仕組みを用意します。共通点のある参加者を見つけやすくなります。 - マッチング機能の活用
共通の関心を持つ参加者同士をマッチングする機能を提供します。
参加者マッチング機能の活用
ネットワーキングを成功させるには、「誰と話せばいいかわからない」という課題を解消することがポイントです。参加者マッチング機能を活用することで、以下のような価値を提供できます。
- 共通の課題・関心を持つ参加者同士を結びつける
- 参加者が事前に面談相手を探し、アポイントを取れる
- オンライン上での1対1ミーティングを実現する
EventHubのネットワーキング機能 EventHubでは、参加者一覧の公開、プロフィール検索、チャット、オンライン面談予約など、オンラインでも交流を促進する機能を提供しています。さらに、「誰と誰が出会ったか」という交流データも取得でき、コミュニティ形成や商談創出の効果測定に活用できます。
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ハイブリッド開催の準備と運営ポイント
ハイブリッド開催は、オフラインの体験価値とオンラインの利便性を両立できる一方で、運営の複雑さが増します。両者の体験を損なわないための設計と準備が重要です。
オンライン・オフラインの比重を決める
ハイブリッド開催を企画する際は、まずオンラインとオフラインのどちらを「主」とするかを決めます。
- オフライン主体のハイブリッド
リアル会場での開催をメインとし、オンライン配信はサブ的な位置づけ。会場参加者向けのコンテンツ・体験を優先しつつ、オンラインでも視聴できるようにします。 - オンライン主体のハイブリッド
オンライン配信をメインとし、一部の登壇者やVIP参加者のみが会場に集まる形式。コスト効率を重視しつつ、ライブ感を演出できます。 - 対等なハイブリッド
オンライン・オフラインの参加者を同等に扱い、双方が満足できる体験を設計します。運営負荷は最も高くなりますが、参加者の満足度も最大化できます。
会場の選定と配信環境の確認
ハイブリッド開催では、会場選びが成功の大きなカギを握ります。
会場選定のチェックポイント
- 配信に適した照明・音響設備があるか
- 安定した有線インターネット環境があるか
- 配信機材を設置できるスペースがあるか
- オンライン参加者への配慮(カメラアングル、音声品質)が可能か
インターネット回線は、会場の共有Wi-Fiではなく、イベント専用の有線回線を確保することを強くおすすめします。
ハイブリッド開催特有のスタッフ配置
ハイブリッド開催では、オフライン運営とオンライン配信の両方にスタッフを配置する必要があります。
必要なスタッフ役割
| 担当 | 役割 |
|---|---|
| 会場運営責任者 | オフライン会場全体の統括 |
| 受付担当 | 来場者の受付・チェックイン |
| 配信オペレーター | ライブ配信の操作・監視 |
| オンライン対応担当 | チャット・Q&Aの管理、オンライン参加者サポート |
| 登壇者サポート | 登壇者のマイク・映像確認、タイムキープ |
EventHubのQRコードチェックイン+オンラインデータの一元管理 EventHubでは、オフライン会場でのQRコードチェックインと、オンライン参加者の視聴ログを一元管理できます。オフラインとオンラインの参加者データが分断されないため、イベント全体を通した正確な効果測定とフォローアップが可能になります。
開催後のデータ活用とフォローアップ
オンラインカンファレンスの真の価値は、開催後のデータ活用とフォローアップによって発揮されます。取得したデータを営業活動に連携し、商談化につなげることで、イベントのROI(投資対効果)を最大化できます。
参加者データの収集・分析
オンラインカンファレンスで取得できるデータには、以下のようなものがあります。
取得できるデータ例
- 申込み情報(会社名、氏名、役職、メールアドレスなど)
- 視聴ログ(どのセッションを・いつ・どのくらい視聴したか)
- アンケート回答
- Q&A・チャットでの質問内容
- ネットワーキング・面談実施データ
- 資料ダウンロード履歴
これらのデータを組み合わせて分析することで、参加者の興味関心や検討段階を把握できます。
HOTリードの抽出と営業引き渡し
取得したデータをもとに、温度感の高いリード(HOTリード)を特定し、営業チームに優先的に引き渡します。
HOTリードの判定基準例
- 複数セッションを視聴した参加者
- アンケートで「商談希望」「導入検討中」と回答した参加者
- Q&Aで具体的な質問をした参加者
- 資料をダウンロードした参加者
- ネットワーキングで積極的に交流した参加者
HOTリードには開催後48時間以内に連絡を取ることで、商談化率が大幅に向上します。時間が経つほど参加者の記憶が薄れ、競合他社にリードを奪われるリスクも高まります。
アーカイブ配信によるリーチ拡大
ライブ配信の録画をアーカイブとして公開することで、当日参加できなかった方にもコンテンツを届けられます。
アーカイブ活用のポイント
- 申込み済み・未参加者には優先的に案内する
- 新規リード獲得のために、アーカイブ視聴にも申込みフォームを設置する
- 視聴データを取得し、フォローアップに活用する
EventHubのオンライン・オフライン参加者データの一元管理とMA/SFA連携
EventHubでは、オンライン・オフラインの参加者データを一元管理し、Salesforce、Marketo、HubSpotなどの主要なMA/SFAツールと連携できます。取得した参加者データを自動で顧客管理システムに反映できるため、手動のデータ入力作業を削減し、迅速なフォローアップを実現できます。
オンラインカンファレンスに最適なツールの選び方
オンラインカンファレンスの成否は、プラットフォーム(ツール)選びによって大きく左右されます。自社のニーズに合ったツールを選定するためのポイントを解説します。
必要な機能一覧(配信・参加者管理・データ取得・ネットワーキング)
オンラインカンファレンス向けツールに求められる機能を整理すると、以下のようになります。
配信機能
- ライブ配信の安定性・画質
- 複数トラック(並行セッション)対応
- 画面共有・スライド表示
- 録画・アーカイブ配信
参加者管理機能
- 申込みフォーム・登録ページ作成
- 参加者リストの管理
- リマインドメールの自動配信
- QRコードチェックイン(ハイブリッド対応)
データ取得機能
- 視聴ログの自動取得
- アンケート機能
- チャット・Q&Aログの保存
- MA/SFAツールとの連携
ネットワーキング機能
- 参加者一覧・プロフィール公開
- 参加者マッチング
- チャット・メッセージ機能
- オンライン面談予約
ツール比較の軸(規模対応・カスタマイズ性・MA連携)
ツールを比較する際は、以下の観点で検討します。
| 比較軸 | 確認ポイント |
|---|---|
| 規模対応 | 同時接続数の上限、大規模イベントでの実績 |
| カスタマイズ性 | ブランディング対応、ページデザインの自由度 |
| データ取得 | 視聴ログの粒度、アンケート機能の充実度 |
| MA/SFA連携 | 主要ツール(Salesforce、Marketo、HubSpotなど)との連携可否 |
| サポート体制 | 導入支援、当日のサポート体制 |
| 費用 | 初期費用、月額費用、従量課金の有無 |
EventHubのカンファレンス機能
EventHubは、オンライン・オフライン・ハイブリッドのカンファレンスに対応したイベントマーケティングプラットフォームです。
EventHubの主な特徴
- オンライン・オフライン・ハイブリッドの一元管理
リアル会場でのQRコードチェックインと、オンライン参加者の視聴データを一つのデータベースで管理できます。 - 参加者同士の交流を促進するネットワーキング機能
参加者一覧、プロフィール検索、チャット、オンライン面談予約など、オンラインでも交流を促進する機能を提供しています。 - 詳細な視聴ログとMA/SFAツール連携
「誰が・いつ・どのくらい視聴したか」という詳細な視聴ログを取得し、Salesforce、Marketo、HubSpotなどの主要ツールと連携できます。 - ブランディング対応のカスタマイズ性
イベントページのデザインを自社ブランドに合わせてカスタマイズでき、スポンサー企業のブース出展ページも作成可能です。
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まとめ:オンラインカンファレンスは「設計」で成果が変わる
オンラインカンファレンスは、地理的制約を超えて多くの参加者にリーチでき、詳細な参加者データを取得できる施策であり、これを成功させるためには「設計」が何より重要です。
オンラインカンファレンス成功のポイント
- 目的とKPIを明確にし、ターゲットに合ったコンテンツを設計する
- 参加者の集中力を維持するためのタイムテーブル・インタラクション設計を行う
- ネットワーキング機能を活用し、参加者同士の交流機会を創出する
- ハイブリッド開催では、オンライン・オフラインのデータを一元管理する
- 開催後のデータ活用とフォローアップを徹底し、商談化につなげる
オンラインカンファレンスの運営には多くの工数がかかりますが、適切なツールを活用することで、運営負荷を軽減しながら成果を最大化できます。
カンファレンスの企画・運営でお悩みの方は、ぜひEventHubにご相談ください。企画段階から開催後のフォローアップまで、一貫してサポートいたします。
よくあるご質問
質問:オンラインカンファレンスとウェビナーの違いは何ですか?
回答:オンラインカンファレンスとウェビナーの主な違いは、規模・開催時間・参加者の役割にあります。ウェビナーは数十名〜数百名規模で1〜2時間程度の単一プログラムが一般的で、参加者は主に視聴・聴講する立場です。一方、オンラインカンファレンスは100名〜数千名規模で半日〜数日間にわたり、複数のセッションが並行して行われます。また、参加者同士のネットワーキング機会があり、双方向のコミュニケーションが重視される点も大きな違いです。
質問:オンラインカンファレンスの準備はどのくらい前から始めるべきですか?
回答:オンラインカンファレンスの準備は、開催日の3〜6ヶ月前から着手することをおすすめします。特に登壇者の手配は早めに行う必要があり、著名な登壇者ほどスケジュールが埋まりやすいため、4〜6ヶ月前には依頼を開始しましょう。集客は開催日の1〜2ヶ月前から本格化させ、リハーサルは開催1週間前〜前日に実施します。規模や複雑さによって必要な準備期間は変わりますが、余裕を持ったスケジュールで進めることが成功のカギです。
質問:ハイブリッド開催でオンラインとオフラインの参加者データを一元管理するにはどうすればよいですか?
回答:ハイブリッド開催でデータを一元管理するには、両方に対応したイベントプラットフォームを活用することが効果的です。オフライン会場ではQRコードチェックインを導入し、来場者データをデジタルで取得します。オンライン参加者の視聴ログと合わせて同じデータベースで管理することで、参加形態に関わらず一元的なフォローアップが可能になります。EventHubのようなプラットフォームでは、この一元管理機能を標準で提供しており、MA/SFAツールとの連携もスムーズに行えます。
質問:オンラインカンファレンスで参加者の離脱を防ぐにはどうすればよいですか?
回答:参加者の離脱を防ぐためには、いくつかの工夫が効果的です。まず、1セッションの時間を30〜45分程度に抑え、セッション間に休憩を設けましょう。Q&A、チャットなどのインタラクティブな要素を取り入れ、参加者が受動的にならない設計にすることも重要です。また、登壇者のプレゼンテーションスキルを高めるために事前リハーサルを行い、画面共有だけでなく登壇者の顔を映すことで親近感を持たせる工夫も効果的です。
質問:オンラインカンファレンス開催に必要な費用の目安はどのくらいですか?
回答:オンラインカンファレンスの費用は、規模・配信形式・ツール選定によって大きく異なります。主な費用項目としては、配信プラットフォームの利用料(数万円〜数十万円/回)、登壇者への謝礼・交通費、制作費(LP作成、動画編集など)、集客費用(広告費など)があります。ハイブリッド開催の場合は、会場費、設営費、機材レンタル費なども加わります。オフラインのみの開催と比較すると、会場費やケータリング費用を削減できるため、全体的なコストは抑えられる傾向にあります。
こちらの記事の監修・執筆者
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株式会社EventHub マーケティングマネージャー 鈴木 優一 |
| 2010年上智大学大学院卒業。新卒でITベンチャー企業に就職。その後エン・ジャパンのwebサービス企画部門への転職を経て、タレントマネジメントシステムを提供するカオナビに社員番号5番で1人目のマーケターとしてジョイン、BtoBマーケティング組織の立ち上げに携わる。FinTechスタートアップのOLTAを経て、2022年5月にマーケティングマネージャーとしてEventHubに参画。 |
