ピッチイベントとは?開催事例まとめ、オンライン化の傾向についても
「ピッチイベント」をご存知ですか?
スタートアップ企業や起業家が、資金調達やパートナー企業とのマッチングを目指して自社サービスを紹介する催しです。
本稿では、ピッチイベントの意味や目的、開催事例についてご紹介します。コロナ禍でその開催方法がどう変化しているのかについても記載しています。ぜひご覧ください。
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ピッチイベントの意味|ピッチコンテストとも
ピッチイベントとは、スタートアップが集まって自社のアイデアや技術、サービスを短時間でプレゼンテーションするイベントです。複数のスタートアップが登壇してプレゼンテーションを競う形式のものは「ピッチコンテスト」と呼ばれたりもします。
イベントにはVCやベンチャー支援企業、アクセラレーターや投資家が審査員として来場し、スタートアップに対してフィードバックを行ったり、出資を検討したりします。イベントによっては、優秀者に賞金が進呈されたり審査員からメンタリングを受けられたりするものもあります。
スタートアップがピッチイベントに参加する目的
スタートアップがピッチイベントに参加する目的は、大きく以下の3つに分けられます。
1. 資金調達
アイデアや技術力が十分でも、資金不足によりサービスをローンチできないスタートアップは少なくありません。そこで、投資家らから出資を募るため、ピッチイベントに登壇してサービスの将来性や収益性をプレゼンします。
2. パートナー企業とのマッチング
出資だけでなく、ビジネスマッチングの成立を目的としたピッチイベントも存在します。特に昨今では、大企業のスタートアップに対する関心度も高く、両者が業務連携するで双方のサービスを強化できる場合があります。スタートアップは市場における自社サービスの優位性をプレゼンすることで、パートナー企業となり得る大企業とマッチングできることがあります。
3. 認知の向上
ピッチイベントには各方面のメディアが来場している場合があります。イベントに登壇し、そこで優秀賞などを獲得すればリリースで取り上げてもらえる可能性もあり、広告費をかけることなくサービス認知の拡大を目指せます。
ピッチイベントを主催するのは誰?開催の目的は?
ピッチイベントを開催する主体としてはおもに「民間企業」と「公的機関」があります。
民間企業が開催するピッチイベントの目的は、オープンイノベーションを通じた新規事業開発及び顧客であるスタートアップとの中長期的な関係性構築であることが多いです。
他方、政府などの公的団体が主催する場合、その内容や目的は様々です。
オープンイノベーションを実践するチャンス
ピッチイベントは、企業がオープンイノベーションを実践する機会の一つとして知られています。
オープンイノベーションの概念が注目されるきっかけとなった『Open Innovation -The NewImperative for Creating and Profiting from Technology』にて著者のチェスブロウは、オープンイノベーションをこう定義しています。
組織内部のイノベーションを促進するために、意図的かつ積極的に内部と外部の技術やアイデアなどの資源の流出入を活用し、その結果組織内で創出したイノベーションを組織外に展開する市場機会を増やすことである(参照)
ピッチイベントを開催することで、社外の様々な主体がもつアイデアを融合させると共に、これまで交わることのなかった主体同士(スタートアップと大企業など)の連携を促進できます。スタートアップが有する技術やアイデアと、大企業が有するソリューションが融合する場を創出することで、協業から生まれるイノベーションの実現、ひいてはオープンイノベーションの実現を目指す。これこそが、一企業がピッチイベントを開催する目的と言えます。
ピッチイベントの開催事例|コロナ禍で進むオンライン化
定期的に国内で開催されているピッチイベントについてご紹介します。
国際イノベーション会議HackOsaka
- 主催:国際イノベーション会議Hack Osaka実行委員会
- 開催規模:合計616人
「オープンイノベーションシティ」を掲げる大阪市の全面協力のもと、年に一度開催される国際イノベーション会議です。起業家や投資家、大企業、学生など様々なプレイヤーをつなげ、世界にまでネットワークを広げることで、関西からイノベーションを巻き起こすことを目的に開催されています。
TechCrunch Tokyo
- 主催:TechCrunch Japan
スタートアップバトルでは優勝賞金100万円が贈呈される、国内最大規模のピッチイベントです。主催は2005年にシリコンバレーでスタートしたメディア・TechCrunch。スタートアップの紹介や新しいプロダクトのレビューを扱うテクノロジーメディアとして名高く、どの業界に対しても影響力を持っています。出場枠を勝ち取ればメディア掲載のチャンスもあり、スポンサー企業も多数です。
SIX powered by Plug and Play Japan
- 主催:Plug and Play Japan
- 開催規模:80人
スタートアップがもっと前に立ち、Plug and Playのグローバルコミュニティ内のミッションに共感する参加者とのネットワークを築く機会や、ノウハウを提供すること目的にピッチイベントが開催されました。
Keidanren Inovation Crossing
- 主催:日本経済団体連合会 産業技術本部
- 開催規模:平均150人/回
経団連が主催しているピッチイベント「Keidanren Innovation Crossing」もそのうちの一つです。2019年から月に1度のペースで開催されてきたこのイベントは、コロナの影響をうけて2020年2月よりオンライン化。名称も「KIX+」に変更され、オンライン上でスタートアップと大企業の交流/商談を目指すイベントとして今も継続して開催されています。
ここまでみてきた開催事例もコロナの影響を受けてオンライン開催されていましたが、他のビジネスイベント同様、ピッチイベントもオンライン化が進んでいます。
まとめ
スタートアップと大企業や投資家のマッチングが欠かせないピッチイベントでは、オフラインでもオンラインでもイベント内での交流が重要になります。イベントを通じて参加者同士のマッチングを促進するEventHubは、ピッチイベントへの導入実績も多数。詳細はこちらよりお気軽にお問い合わせください!