次セッションへの画面切り替え不要で離脱率を軽減
大規模オンラインカンファレンスの顧客体験向上にはEventHub
主催社: 株式会社網屋
イベントタイプ: カンファレンス
開催形式: オンライン 業界: 情報通信・IT
開催形式 オンライン
業界 情報通信・IT
「カンファレンス」検討時の課題
- セッションごとに次セッションへの画面切り替えが必要でユーザビリティが低かった
- 2トラック配信によりセッション数が大幅に増加、LIVE配信に不安があった
- 前使用システムはページデザイン変更の自由度が低く、理想を実現するにはフルカスタマイズが必要で膨大なコストがかかる
「EventHub」の効果
- 次セッションへの画面切り替え不要で参加者ユーザビリティが向上
- 擬似ライブ配信機能により配信中の不安やリスクが軽減
- コストをかけずにページデザインを自由にカスタマイズできるので、イベントの世界観を保持できた
株式会社網屋はコロナ禍、これまでリアル開催をしていた販売パートナー向けの「パートナー会」をオンライン開催に切り替えました。これと同時に、参加者を販売パートナーに絞ることを辞め、誰しもが参加可能なオンラインカンファレンス形式に切り替えました。
初年度の2021年の開催は約800名がイベントに参加。これ以降様々な集客方法を試み、1,810人→2,599人→2,874名(2024年)と順調に参加登録数を増加させています。短期間でこれだけ大きなカンファレンスへと成長させた工夫や集客方法、マーケティング部の役割などをマーケティング担当の藤城翔子様に詳しく伺いました。
事業内容
日本国内のサイバーセキュリティへの意識はまだまだ低い、広範囲のセキュリティ知識を得られる場を提供したい
ーまずは御社の事業内容について教えてください
会社のエントランス風景
弊社は、セキュリティ製品・サービスの企画から販売までをワンストップで手掛ける、日本で数少ないサイバーセキュリティ企業です。AIテクノロジーやクラウドネットワークなどの独自技術による「セキュリティの自動化」を軸に、コンサルティングや構築、運用、教育まで、組織のセキュリティ対策を包括的に支援しています。すべての人がサイバー攻撃のターゲットとなるこの時代に、すべての人が高水準のセキュリティを受けられる社会となるよう日々活動を行っています。
しかしながらまだまだ日本国内のサイバーセキュリティへの意識は低く、世界から遅れを取っているのが現状です。そこでサイバーセキュリティ企業の責務として「Security BLAZE」という名のもとで、年に一度セキュリティのイベントを開催し、皆がセキュリティについて改めて考え、自信の(自組織の)セキュリティレベル向上を図る機会を提供したいということになりました。
ーマーケティング部の役割について教えてください
私は、マーケティング部でセールスプロモーションチームに所属しています。あらゆる施策からリードを獲得することが私のチームのミッションで、広告出稿・メルマガ配信・自社ウェビナーの企画/運営・他社メディア主催イベントへの出展などが普段の主な業務内容となります。また当社のマーケには、私の所属するチームの他にも、製品企画や資料作成などを行うプロダクトマーケティングチーム・獲得したリードにアポイント打診を行うインサイドチーム・資料やHPなどを綺麗にデザインするデザインチームがあります。なかなか当社のようなIT系メーカー企業で専任デザイナーのいる企業は少ないと思うのですが、弊社代表が営業・マーケの出身という事もあり、弊社では製品力ももちろんですが、デザインの力もまた同様に大切にしています。その為、一般的な会社よりも在籍するインナーデザイナーが多いのが特徴です。
「Security BLAZE」について
コロナ禍、オンライン化を機に販売パートナー向けのイベントを誰しもが参加可能なカンファレンスへ転換
ー「Security BLAZE」開催の理由を教えてください
2021年「Security BLAZE」 初回開催時のビジュアル
私たちは元々、販売パートナーを対象にした「パートナー会」というリアルイベントを毎年開催していました。しかしこれがコロナ禍でリアル開催が叶わなくなり、急遽オンラインでの開催に変更せざるを得なくなりました。
その際「せっかくオンラインでやるのならば、参加者を販売パートナーに絞るようなことはせず、誰しもが参加できるイベントにしよう」ということになりました。これが「Security BLAZE」誕生のきっかけです。パートナー会からオンラインセキュリティカンファレンスへと生まれ変わった「Security BLAZE」ですが、2年目には、より大きなイベントへと成長させるべく「協賛企業も募ろう」ということになりました。
こうして、クローズドだったパートナー会が段々と規模や形態を変え、最終的には現在のような国内最大級とも謡えるほどの大規模なオンラインセキュリティカンファレンスへと成長していきました。
カンファレンスがどんどん大規模になるにつれ、配信プラットフォームをどうするか?という問題が出てきました。普段開催している社内ウェビナーではZoomを利用しています。しかしZoomでは協賛企業の取り組みをするブース作成ができない・アンケートが自由に設定できない(※検討当時)・デザインカスタマイズが出来ない(※検討当時)・2トラック配信ができないなどの問題に加え、保有ライセンスでは1,000名までしか参加できないなどの問題点がありました。そこでカンファレンス用に様々なイベント配信プラットフォームを比較検討し、結果的にEventHubの導入に至りました。
たった4年で参加者数は初年度の約4倍!徹底的に講演内容をこだわったこととEventHubの様々な機能を駆使し参加者の満足度に貢献
ー「Security BLAZE 2024」の集客について教えてください
「Security BLAZE」は始まって4年ですが、過去の申込人数と参加者数は以下の通りです。
- 2021年 申込1,241人・参加794人
- 2022年 申込3,061人・参加1,810人
- 2023年 申込4,014人・参加2,599人
- 2024年 申込4,393人・参加2,874人
お陰様で、年々申込人数も参加人数も成長してきています。初めの頃は協賛企業や基調・特別登壇者集めにとても苦労しました。しかし、2年目・3年目・・・と年を重ねるごとに「Security BLAZE」の知名度も上がり、今では「是非、協賛させてほしい!」とお声がかかるほどになってきています。また「Security BLAZE」をきっかけにビジネスが繋がるケースも増えているようで、我々としても大変嬉しく感じています。
ー講演内容決定のポイントを教えてください
基調・特別講演者の講演内容は、参加者様にご満足いただけるようかなり吟味を重ねています。また講演依頼を打診するのは「セキュリティの有識者のみ」という点にもこだわっています。
集客効率を考え知名度のあるタレントさんを起用して集客するようなセキュリティイベントも巷には多くありますが、我々の目的は年に一度セキュリティについて考える日を提供し、日本のセキュリティレベルの底上げを図ること。そのため、サイバーセキュリティ業界の第一線で活躍されているセキュリティ有識者のみを基調・特別講演者としてキャスティング。協賛企業様も僭越ながらセキュリティ関連企業様のみに絞らせていただいております。
あとはセキュリティというと、一般の方にとってはどうしても「むずかしい」「よくわからない」というイメージがあると思います。ここを弊社の得意なデザイン力でリカバリーして、誰しもが気軽に参加できるイベントとなるように工夫しています。デザインのおかげで、一見難しそうなタイトルの講演でも広告等でキャッチ―に表現することができ、その結果たいへん多くの方がお申込み下さるイベントになっているのだと思います。
EventHubの選定理由と良かった点
「2トラック配信」「自動トラック切り替え」「擬似ライブ配信」「デザインの自由度の高さ」など様々な機能がカンファレンスの成功を強烈にサポート
ーEventHubの導入理由と良かった機能を教えてください
オリジナルデザインの「Security BLAZE 2024」配信画面
EventHubの前に使っていたシステムでは、「セッション終了後、次のセッションに自動で切り替わらない」という難点があり、講演が終わったら一度ホームに戻って次のセッションへまた入り直さなければなりませんでした。その点、EventHubは自動的に変わるので、そのまま視聴者を次セッションへ誘導できます。この機能が視聴離脱率の低減に大きく寄与したと感じています。参加者にとってもユーザビリティが向上するので非常に良い機能だと思います。
またEventHubは、講演ごとに視聴分数データを取得できるのも魅力でした。他にも「擬似ライブ配信」や「ページデザインの自由度の高さ」など、嬉しい機能がたくさんあります。またオンタイムで視聴者数が見れるダッシュボード機能も備わっており、イベント当日、配信状況を社内でリアルタイムに実況報告したりして盛り上がっていました。疑似ライブ配信のおかげで、当日の事務局作業はお問合せ対応程度にとどまり、ダッシュボードを確認しながら運営側も余裕を持ってイベント開催日当日を楽しむことができました。
EventHubのメール配信機能で参加率アップ
コストをかけずに自由にページデザインをカスタマイズできることが集客の大きなサポートに
ーEventHubの機能で特に集客に寄与した機能を教えてください
EventHubのメール機能は参加率アップに貢献してくれました。具体的には、イベント開催2週間前くらいから、講演紹介メルマガを計8回にわたって送信、「開催日まであと●日!」といったカウントダウンを記載することで、申込済みのお客様の期待感を煽りました。これにより申込登録数のみならずイベント当日の参加者数も目標を大きく上回る数で達成することができました。
また以前利用していたシステムでは、ページデザインをカスタマイズする度に追加コストがかかると言われてしまい、お金がかからない範囲で必死に工夫していました。しかし、EventHubは、ページデザインの自由度が高く、これに追加料金もかかりません。コストを気にせずにイベント集客ページと合わせたページデザインをEventHub上に作り上げることができたため、イベントの世界観をしっかりと保つことが出来ました。これも集客や顧客体験の向上に結びついたと感じています。
「Security BLAZE 2024」配信時の画面
動画の配信時には、各セッションの視聴率をあげるべく様々な工夫をしました。具体的にはAトラックの動画下に表示されるCTA(Call To Action)に「画面左上【ステージ▼】で切替え<Bトラックもお見逃しなく!>」といった具合に誘導文をセットし、Bトラックでも講演があることを知らせたり、また少しでも講演ごとのアンケート回答数を上げるためにポップアップ機能を活用したり、様々な機能を何度もテストして最適な設定を探していきました。
その結果Aトラックの視聴数もBトラックの視聴数もアンケート回答数もそれぞれしっかりと稼ぐことができました。こういった細かな機能が備わっている事もEvenrHubの魅力だと思います。
ー協賛企業を考慮した対応が他にもあれば教えてください
協賛企業様の取り組みを参加者に共有できるよう協賛企業紹介ブースを設置したり、そこに資料ダウンロードコーナーを設置したり、また回答すると講演資料がもらえるアンケートを設置したりと、講演配信以外の部分でも視聴者と協賛企業様を繋ぐ接点をたくさん作るよう心掛けました。EventHubは開発スピードが速く毎年どんどん機能アップされていきます。新たにリリースされた機能をいかに活用していくかがイベント運営を行う私の腕の見せ所でもあると感じています。
今後の展望
ー今後の展望を教えてください
2025年もほぼ同じ形式(2トラックなど)で開催する予定です。講演内容やデザインなどにこだわり、引き続き参加者満足度の高い、有意義なセキュリティカンファレンスとなるよう尽力して参りたいと思っています。
ー本日はありがとうございました!
取材協力
株式会社網屋 マーケティング部 セールスプロモーションチーム 藤城 翔子 様 |
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2011年に新卒として入社し、マーケティング部に配属。現在は、セールスプロモーションマーケターとして網屋が提供している全ての製品/サービスのプロモーションに携わっている。 |