イベント管理システム5選を比較|失敗しない8つの選定基準
「イベントの参加者管理をExcelで手作業で行っている」「オンラインとオフラインの参加者データがバラバラで突合作業に時間がかかる」「イベントのリード情報をMAやSFAに手動で入力している」。こうした課題を感じているなら、イベント管理システムの導入を検討すべきタイミングです。
しかし、イベント管理システムは国内外に数多く存在し、機能や料金体系もさまざまです。「結局どれを選べばいいのか分からない」という声も少なくありません。
本記事では、イベント管理システム選びで失敗しないための8つの選定基準を解説します。さらに、主要5システムの機能比較表も掲載しているので、自社に最適なツール選びの参考にしてください。
イベント管理システムとは
イベント管理システムとは、イベントの企画・集客・受付・参加者管理・成果分析までを一元的に管理できるツールです。従来はExcelや複数のツールを組み合わせて対応していた業務を、1つのプラットフォームに集約できます。
主な機能としては、イベントページの作成、申込みフォームの設置、参加者リストの自動生成、メール配信(リマインド・お礼)、当日の受付管理(QRコード対応)、視聴ログの取得、アンケート集計、CRM・MAへのデータ連携などが挙げられます。
SaaS型のサービスが主流で、テンプレートを活用すれば最短数日でイベントページを公開し、集客を開始できます。BtoBのセミナーやカンファレンス、展示会など、イベントを商談創出やリード獲得の手段として活用する企業を中心に導入が進んでいます。
📥 関連記事
イベント管理システムの基礎的な情報を詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

イベント管理システム選びで失敗しない8つの選定基準
イベント管理システムを比較検討する際は、「構築工数」「参加者管理」「対応イベント形式」「成果計測」「CRM・MA連携」「サポート体制」「セキュリティ」「拡張性」の8つの基準を事前に整理しておけば、ベンダー選定の打ち合わせで確認すべきポイントが明確になり、比較検討のスピードが上がります。
構築・開催準備に工数がかからないか
イベント管理システムを選ぶ際、最初に確認すべきは「すぐに使い始められるか」です。ゼロからの開発構築が必要なシステムは、初期費用と導入期間が膨らみ、現場への定着が遅れる原因になります。
SaaS型のイベント管理システムであれば、あらかじめ用意されたテンプレートやフォームを活用して、短期間でイベントページの作成から集客開始まで進められます。実際に、NTTデータ イントラマートでは、SaaS型のイベント管理システム(EventHub)を導入したことで、開催準備にかかる工数を50%、管理運用の工数を30%削減しています。
初期構築の負荷はシステム定着を左右します。「導入してから最初のイベント開催まで何日かかるか」を具体的に確認しましょう。
申込者・参加者管理はできるか
イベント管理の根幹を担うのが、申込者・参加者のデータ管理機能です。申込みフォームの作成、参加者リストの自動生成、出欠管理、属性情報の管理まで一元的にカバーできるかどうかが、運用効率を大きく左右します。
確認すべきポイントは、申込みフォームのカスタマイズ性(項目追加・条件分岐)、参加者ステータスのリアルタイム把握、CSVでのデータ出力対応の3つです。特にBtoBイベントでは、参加者の会社名・役職・部署などの属性情報を正確に取得できる仕組みが商談化の精度に直結します。
申込みフォームの作成から参加者リストの一元管理、当日の出欠管理まで1つのシステムで完結できるかを基準に選びましょう。
ハイブリッド開催など幅広いイベント形式に対応できるか
「今はオンラインセミナーだけだが、来年にはリアル会場でのカンファレンスも計画している」といったケースは少なくありません。今後12ヶ月の開催予定をリストアップし、ハイブリッド開催の可能性が1回でもあれば、対応済みのシステムを選んでおくとツールの乗り換えコストを回避できます。
ハイブリッド開催では、オンライン参加者とリアル参加者の体験が分断されないことが求められます。「オンラインの視聴画面とリアル会場の受付システムが別々のツール」という状態では、参加者データの統合に手間がかかり、イベント後の分析精度も下がります。
リアル開催時の受付機能も確認しておきたいポイントです。QRコードによるスムーズなチェックインに対応しているか、受付データがリアルタイムで管理画面に反映されるかを確認しましょう。オンラインとリアルの参加者データを分断なく一元管理できるイベントマーケティングプラットフォームを選ぶと、運営の負荷が大幅に軽減されます。
イベントの成果を詳細に計測できるか
イベントを複数回開催したが、どのイベントが商談につながったのか分からないといった状況を改善するためには、成果計測機能が不可欠です。参加者の行動ログ、オンラインでの視聴データ、アンケートの回答結果をもとに、どの参加者が商談につながる可能性が高いかを判定できるかが、イベントROIを左右します。
具体的には、「誰がどのセッションをどのくらい視聴したか」「アンケートでどのような課題を記入したか」「イベント中にどのブースを訪問したか」といったデータを取得・分析できるかを確認します。視聴データからHOTリードを自動で特定し、営業チームにリアルタイムで共有できるシステムであれば、イベント後のフォローアップのスピードと精度が格段に向上します。
マツリカ(Mazrica)では、EventHubの活用により運営工数を75%削減しながら、イベント経由の商談創出を加速させています。成果計測機能を軸にシステムを選ぶことで、イベントを「コスト」ではなく「投資」として社内に説明できるようになります。
CRM・MA連携の有無と連携先
イベントで取得したリードデータを商談化につなげるには、CRM(顧客管理)やMA(マーケティングオートメーション)との連携が欠かせません。連携機能の有無に加えて、「自社が利用しているツールと連携できるか」を必ず確認しましょう。
主要な連携先としては、Salesforce、HubSpot、Marketo、Account Engagementなどが挙げられます。イベント参加者のデータがこれらのツールにリアルタイムで同期されれば、手動でのCSV出入力が不要になり、イベント直後からナーチャリングや営業アプローチを開始できます。
連携方法も確認ポイントです。API連携やネイティブ連携に対応しているか、連携時にどの項目が自動でマッピングされるかによって、運用の手間が大きく変わります。
サポートや導入支援は充実しているか
イベント管理システムは多機能であるがゆえに、導入初期のサポート体制が運用定着を左右します。特に初めてシステムを導入する場合や、既存ツールからの乗り換えの場合は、以下の4点を確認してください。
- 専任の導入担当がつくか
- 操作トレーニングやマニュアルが提供されるか
- 運用開始後の問い合わせ対応のスピードと方法(チャット・電話・メール)
- イベント当日のリアルタイムサポートがあるか
JIPテクノサイエンスでは、EventHubを導入した結果、参加者の76%が「使いやすい」と回答しています。
導入後も継続的にカスタマーサクセスの支援を受けられるかどうかは、長期的なシステム活用の成否に影響します。利用企業の満足度や評判も参考にするとよいでしょう。
セキュリティは担保されているか
イベント管理システムは参加者の氏名、メールアドレス、会社名、役職などの個人情報を大量に扱います。情報漏洩が発生すれば、企業の信用に直結するリスクとなるため、セキュリティ対策は妥協できない選定基準です。
以下のチェックリストで確認しましょう。
- ISO27001(ISMS)の認証取得状況
- 通信データの暗号化(SSL/TLS)
- アクセス権限の管理機能
- データの保管場所(国内サーバーか海外サーバーか)
- 個人情報保護法への対応状況
また、管理画面へのアクセス制御として、IP制限やSSO(シングルサインオン)に対応しているかも、セキュリティを重視する企業にとっては確認しておきたい事項です。
イベント開催の進化に合わせて拡張できる機能が充実しているか
導入時点のニーズだけでなく、1〜2年後の事業成長を見据えた拡張性もシステム選定の判断基準です。現在は月1回のウェビナー開催のみでも、将来的に大型カンファレンスや展示会への出展を計画しているなら、それらに対応できるシステムを選んでおくことで、ツールの乗り換えコストを回避できます。
確認すべきは、対応可能なイベント規模の上限、同時開催やシリーズ開催への対応、マッチング機能やブース機能の有無、チケット販売・決済機能の拡張性などです。セミナーから大型カンファレンス、展示会、交流イベントまで1つのシステムでカバーできれば、ノウハウやデータの蓄積が途切れません。
📥 関連資料
イベント管理の全体像を1冊で把握。オンラインイベント完全攻略ガイドブックを無料ダウンロード

イベント管理システムの導入メリット・デメリット
イベント管理システムの導入を社内で提案する際、メリットだけでなくデメリットも把握しておくと、稟議資料の説得力が増します。
導入メリット
イベント管理システムの導入により期待できる主なメリットは以下の通りです。
- 運営工数の大幅削減
申込みフォーム作成、参加者管理、メール配信、受付対応を自動化。手作業で数時間かかっていた業務を数分で完了できる - 参加者データの一元管理
オンライン・オフライン問わず全イベントの参加者データを一箇所に集約。過去の参加履歴も蓄積され、次回の集客精度が向上する - 商談化率の向上
視聴ログやアンケート結果からHOTリードを自動判定し、CRM・MAに即時連携。イベント直後から営業アプローチを開始できる - ROIの可視化
イベントごとの集客数・商談数・受注額をダッシュボードで確認でき、「イベント投資の効果」を数値で経営層に報告できる
導入時の注意点(デメリット)
一方で、導入前に認識しておくべき注意点もあります。
- コスト
月額数千円から数十万円まで幅広く、多機能なプランほど費用が高くなる。自社の利用規模に合ったプラン選定が必要 - 学習コスト
多機能なシステムは操作に慣れるまで時間がかかる場合がある。導入支援やトレーニングの充実度が定着の鍵 - 既存ツールとの重複
MA・CRMとの連携が不十分なシステムを選ぶと、手動でのデータ連携が発生し、かえって工数が増える可能性がある
これらの注意点は、前述の8つの選定基準(サポート体制・CRM連携・拡張性など)を事前に確認しておくことで回避できます。
主要イベント管理システム5選の機能比較表
ここまで解説した8つの選定基準をもとに、主要なイベント管理システム5つの対応状況を比較表にまとめました。自社のイベント運営に必要な機能がどの程度カバーされているかを一目で確認できます。
8基準で比較する機能比較表
| 選定基準 | EventHub | A社 | B社 | C社 | D社 |
|---|---|---|---|---|---|
| 構築・準備の容易さ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ |
| 申込者・参加者管理 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ハイブリッド対応 | ○ | ○ | ○ | △ | △ |
| 成果の詳細計測 | ○ | ○ | △ | △ | ○ |
| CRM・MA連携 | ○ | ○ | △ | × | ○ |
| サポート・導入支援 | ○ | △ | ○ | △ | ○ |
| セキュリティ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 拡張性 | ○ | ○ | ○ | △ | △ |
※ ○:標準対応 △:一部対応または追加オプション ×:非対応または限定的
※ 各ツールの最新情報は公式サイトをご確認ください
📥 関連資料
EventHubなら、イベント管理のすべてを一つのプラットフォームで。3分でわかるサービス紹介資料はこちら

📥 関連記事
有料イベントの決済方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

まとめ
イベント管理システムの選定では、「構築工数」「参加者管理」「ハイブリッド対応」「成果計測」「CRM・MA連携」「サポート体制」「セキュリティ」「拡張性」の8つの基準を軸に比較することで、自社に最適なツールを見極められます。
特に確認しておきたいのは、現在の運用課題を解決するだけでなく、事業成長に伴うイベント規模・形式の変化にも対応できるシステムかどうかです。導入後のミスマッチを防ぐために、本記事の8つの選定基準と比較表を活用し、複数のツールを並行して検討することをおすすめします。
よくあるご質問
イベント管理システムの導入検討時に多く寄せられる質問について、費用相場・小規模イベントでの導入メリット・セキュリティ対策の3つの観点から回答します。
質問:イベント管理システムの費用相場は?
回答:イベント管理システムの料金は、月額数千円から数十万円まで幅広く、イベント規模・利用機能・サポート体制によって大きく変動します。小規模なセミナーであれば月額1〜3万円程度のプランで対応できるケースもありますが、大規模カンファレンスやハイブリッド開催に対応するプランは月額10万円以上が目安です。初期費用の有無や従量課金の仕組みも事前に確認しましょう。
質問:小規模イベントでも導入メリットはある?
回答:参加者が50名以下の小規模イベントでも、イベント管理システムの導入メリットは十分にあります。メール配信の自動化(リマインド・お礼メール)による運営工数の削減、参加者データの蓄積による次回イベントの改善、そしてMA/CRMへのデータ連携による営業活動への活用が可能です。「規模が小さいうちからデータを蓄積しておく」ことが、将来のイベントマーケティング強化に直結します。
質問:イベント管理システムのセキュリティ対策はどの程度必要?
回答:参加者の個人情報(氏名・メールアドレス・会社名・役職など)を扱う以上、セキュリティ対策は必須です。最低限、ISO27001の取得状況、通信の暗号化(SSL/TLS)、管理画面のアクセス権限設定を確認してください。大企業や上場企業の場合は、データ保管場所(国内リージョン対応)も選定基準に含めることを推奨します。
📥 関連記事
イベント受付の効率化について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

📥 関連記事
イベントマーケティングの戦略設計について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

こちらの記事の監修・執筆者
![]() |
株式会社EventHub マーケティングマネージャー 鈴木 優一 |
| 2010年上智大学大学院卒業。新卒でITベンチャー企業に就職。その後エン・ジャパンのwebサービス企画部門への転職を経て、タレントマネジメントシステムを提供するカオナビに社員番号5番で1人目のマーケターとしてジョイン、BtoBマーケティング組織の立ち上げに携わる。FinTechスタートアップのOLTAを経て、2022年5月にマーケティングマネージャーとしてEventHubに参画。 |
