「EventHubの存在が、『交流を大切にしているイベント』であることを伝える役割を果たしていた」
官民808名の出会い、その先につなげたPublink Summit for JAPAN 2026 SPRING

主催社: 株式会社Publink

イベントタイプ: カンファレンス

開催形式: オフライン 業界: イベント・代理店・コンサルティング

開催形式 オフライン

業界 イベント・代理店・コンサルティング

カンファレンス開催時の課題

  • 大規模なカンファレンスでも、偶発的な出会いに加え、「会いたい人に会える」仕組みを創りたかった
  • 1,000人規模かつ審査制という初めての開催形式で、参加者の合否判定・通知をExcelやGoogleスプレッドシートの手作業に頼らざるを得なかった
  • 1,000人規模の来場者が開始前の短時間に集中するため、混雑を抑え、スムーズに入場できる受付オペレーションの構築が必要だった
  • 「共創ピッチ」のようなセッションで参加者の反応を集める際、個人情報を含むアンケートを都度作り直す必要があり、運営の負荷になっていた

「EventHub」の効果

  • 入場率83.1%、メッセージ1,636件、共創フォーム531件——出会いの「その先」までデータで可視化
  • 交流機能の存在自体が、「交流を大切にするイベント」であることを体現
  • 審査制の合否管理とQRコード配信を、1つのシートで完結
  • 共創ピッチのアンケートが、メールアドレス起点で個人情報と自動的に紐づく
  • 満足度98%(「とても満足」「満足」の合計)という高評価を獲得し、複数企業からの共創相談という好循環が生まれた

株式会社Publinkは、経済産業省出身の代表・栫井誠一郎氏が設立した、国・自治体・企業などの様々なキーパーソンと共に未来を描き、政策と事業を通じた共創を生み出す官民共創ベンチャーです。2026年5月、内閣総理大臣メッセージと大臣登壇のもと、官民のキーパーソンおよそ1,000名が集結する「Publink Summit for JAPAN 2026 SPRING」を初開催しました。

初の大規模カンファレンス開催に、当時6名(うち2名は開催1ヶ月前に入社)という小さな体制でどう挑んだのか。そして参加者同士の交流をどう仕組み化したのか。プロジェクトを統括した執行役員の阪上様に、開催の裏側を伺いました。

事業内容

「官と民を繋ぐベンチャー」Publinkのビジョン

ー まずは自己紹介と、会社の事業内容を教えてください。

株式会社Publinkは、官民双方への深い理解に加え、現役国家公務員700名以上、官僚OBOGを含め1,000名以上との信頼関係にもとづくネットワークを活かしながら、「日本に生まれて良かったと未来でも言ってもらえる国へ」というビジョンの実現を目指しています。具体的な事業としては、「Publink Letter」(メディア事業)、「Publink Event」「Publink Summit」(共創イベント)、行政・企業向け官民共創支援、「ゼロセク・インキュベーションプログラム」等を展開しています。

改めて、Publinkの阪上結紀と申します。もともとは新卒でUnipos株式会社(旧Fringe81株式会社)に入社し、大企業向けの法人営業やカスタマーサクセスに携わっていました。学生時代から街づくりや社会構造に関心があり、良い街をつくるには稼ぐ力や資本の視点が必要だと考えて、まずはベンチャーに飛び込みました。

弊社代表の栫井は、もともと経済産業省の官僚で、縦割り組織の中で「国が本来関わるべき企業となかなか話す機会がない」という課題を感じて退職し、ベンチャー2社の起業・創業を経て、官と民をつなぐ仕事をしたいという想いでPublinkを設立しました。私は大学2年生の頃に代表と出会い、副業として関わり始め、社会人3年目に正社員としてジョインしました。入社当時はメンバーが3〜4人という規模で、事業や組織をつくるところから携わってきました。

Publink Summit立ち上げの背景

なぜ「官民の対話不足」が起こるのか

ー 官民の対話が少ないとよく言われますが、実際のところどうなのでしょうか。その背景を教えてください。

まったく対話がないわけではなく、業界団体を通じた対話の機会などはもちろんあります。一方で、官民の対話機会は最大化されておらず、背景に複数の要因があると考えています。1つは、国の職員も企業側も非常に忙しく、かつ国は省庁・部署ごとの縦割り構造のため、「どの省庁のどの課の誰に相談すればいいか」の非対称性が大きいこと。もう1つは、「国家公務員倫理法」という、2000年前後に始まった規範の存在です。公務員が会食する際は割り勘が原則で、奢ってはいけないというルールで、当時の官民の癒着が社会問題化したことが背景にあります。1950〜90年代には官民が夜な夜な議論を重ねて社会の方向性を共に描いていた時代もありましたが、こうした構造やルールの変化によって、対話の機会が構造的に減ってきたと捉えています。

「官民でイベントをやると何が起きるか」の手応えを確認
積み重ねた結果を「Publink Summit」へとつなげていった。

ー Publink Summitを始めたきっかけを教えてください。

事業の形はコンサルティングや研修、メディアなど複数ある中で、「まず自分たちが一番やりたいことをやろう」と考えたのがきっかけです。代表の栫井と「今まで一番やりがいを感じた仕事は何か」対話したところ、イベントやコミュニティ運営の話が多く出てきました。もともと私自身もイベントが好きで、代表との出会いもイベントがきっかけでした。一方で、最初から1,000人規模を目指すのはハードルが高いため、まず50人、200人規模のイベントを試験的に開催し、「官民でイベントをやると何が起きるか」を確かめながら手応えを積み重ね、「Publink Summit」へとつなげていきました。

「Publink Summit for JAPAN 2026 SPRING」について

総理メッセージ・大臣登壇——官民のキーパーソン972名が申し込んだ初開催

ー どんなイベントで、どのように開催されたのか教えてください。

Publink Summit for JAPAN キービジュアル

「日本初、官民1000人のキーパーソンが集結する日本最大級の官民共創カンファレンス」として、2026年5月16日に開催しました。プロジェクトK(新しい霞ヶ関を創る若手の会)にも共催という形でご参画いただきました。

内容としては、内閣総理大臣・高市早苗氏から応援メッセージをいただき、当日読み上げるという、私たちとしても初めての形で実現しました。日本成長戦略担当大臣の城内実氏にもオープニングにご登壇いただき、予定5分に対して15分お話しいただくほどの熱量でした。セッションはAIと国の成長戦略、これからの時代に求められる人材戦略、ベンチャー、地方創生など多岐にわたるテーマで構成しました。

「出会うべき人」が集まった——入場率83.1%、決裁権層が半数超という参加者の質

ー 実際にどのような属性の方が参加されたのでしょうか。人数や入場率も含めて教えてください。

結果として、申込者数972名、来場者数808名、入場率83.1%、メッセージ送信件数1,636件という数字になりました。参加者の所属は企業(300名以上・300名未満合わせて)が約7割、国・自治体が15.8%、役職では経営層・幹部が3割、管理職が25.4%と、半数以上が一定の決裁権を持つ層にご来場いただきました。

「出会い」を生むための運営設計と、当日の仕掛け

手作業のスプレッドシート運用で支えた「審査制」の参加者管理

ー 審査制での参加者管理はどのように運用されたのですか。

EventHubを使用した受付の様子

参加者データを毎日ダウンロードしてGoogleの共有シートにアップロードし、誰を合格・不合格としたかを常に最新化できる管理シートを作成しました。基本的には私がまず候補にフラグを付け、最終的に代表が確認するという二段階で判断していました。合格者には合格した日付を入れたフラグを立て、そのフラグでフィルタをかけてQRコード付きの合格連絡を送るという運用です。

最初の登録時点ではまだ「審査待ち」であることが分かるようにご案内し、合格が決まった段階で改めてQRコード付きのご案内を送るという流れにしていました。

「官民の人同士がつながる」——メッセージ1,636件を生んだ交流設計

ー メッセージ送信件数1,636件という数字はどのように生まれたのですか。

正直に言うと、初開催でバタバタしていて、個別にアプローチする余裕はなく、「交流機能があるので使ってください」と一斉アナウンスした程度でした。それでもこれだけの数になったのは、参加者の方々が主体的に活用してくださった結果だと捉えています。

要因として考えられるのは、所属(官僚か自治体か等)や役職で参加者を検索しやすいようにカテゴライズしていたことと、もともと弊社の周辺には交流やオープンマインドな姿勢を持つ方が多かったことです。交流機能を通じて、官と民の新たな出会いが生まれました。

官僚スナックとプロフィールパネル——「人間として出会う」仕掛け

ー 当日の会場ではどのような交流の工夫をしましたか。

大盛況だった官僚スナック

私たちは「共創を生み出す」ことを大事にしていたので、あらゆる場所で交流のための仕掛けを施しました。まず入り口に「官僚スナック」というコンテンツを置きました。官僚は堅い人が多いと思われることもあるのですが、もっとフラットに、同じ人間なんだと感じてほしいという代表の想いから、官僚コミュニティの中で普段行っていた企画をSummitでも行う形にしました。入り口に置くことで、イベント全体が交流を大事にしていることが最初に伝わるという狙いもありました。

顔写真とプロフィールが掲示されたパネルがブースでの交流を加速

共創ブースには、顔写真とプロフィール、そして「共創したいこと・相手」まで書かれたパネルを掲示しました。これは他のイベントではあまり見ない工夫だと思います。企画段階でいろいろなイベントを見て回った際、ブースが単なる名刺配布の場になっていることに違和感を感じ、「人と人が出会う拠点」としての機能を持たせたいと考えました。実際にこのパネルを見て話しかけていただいた方も多く、ブースを出展された方々と「うちも取り入れたい」と話すほど反響がありました。ブースエリアには交流用のスタンディングテーブルも設置し、名札には興味関心をシールで示す工夫も取り入れました。

EventHubの良かった点と導入の効果

交流機能が「大事にしていること」を体現し、官民の交流を後押し

ー プロダクトを使ってみて、良かった点を教えてください。

Meetup エリアでは多数の交流が行われていた

まず受付がスムーズになり、運営の負荷が大きく下がりました。当日はオフィシャルパートナー、協賛企業、共創ピッチの登壇者、審査員など参加者の種類が非常に多く、名札の印刷内容の準備は大変でしたが、QRコードで受付できることで運用が滑らかになりました。

そして一番良かったのは、やはり交流面です。イベント会場でお話ししていた際、長野県からわざわざ来てくださった知人がいて、その方が長野にご縁のある別の参加者からメッセージを受け取って交流できた、というエピソードを直接伺いました。加えて、EventHubの交流機能が存在すること自体が「このイベントは交流を大切にしている」ということを参加者に伝える役割を果たしていたと感じます。イベントに登録しても参加者同士の情報が見える仕組み自体がなかなかなく、それがあることでコンセプトがより強く伝わり、結果として狙っていた官民の交流も生まれました。

共創ピッチのアンケート運用を、都度の個人情報入力から解放

ー セッション運営で特に役立った機能はありますか。

セッションでは内閣総理大臣・高市早苗氏からの応援メッセージも

「共創ピッチ」という、登壇者が7分間で自分の目指す姿や共創したい相手を伝えるコンテンツがあり、聞いている参加者からその場でリアクションを集めていました。以前はGoogleフォームなどのアンケート機能を使っていましたが、1回あたり4〜5名が登壇し、毎回聴き手の個人情報を入力し直してもらう必要があって、非常に不便でした。EventHubのアンケート機能では、必要なメールアドレスと回答内容さえ入力してもらえば、後で自動的に個人情報と紐づけられるため、この点が大きく改善されました。共創フォームの回答は全19回で531件、1回あたり平均28件に上り、これをきっかけに共創につながったケースもあります。

今後の展望

当日の盛り上がりが、2027年開催を後押しした

ー 2027年も開催すると決めた、きっかけや決め手を教えてください。

一番の理由は、当日の会場が明確に盛り上がっていたことです。理屈以前に、その場の熱量を肌で感じられました。参加者からも「興奮した」という感想を多くいただき、イベントに対してそのような言葉が出てくることはあまりないと感じています。

ビジネス面でもスポンサーの皆様からの評判が良く、「アポがたくさん取れた」「次回の出展も検討したい」というお声を多くいただきました。実際に9月13日には「行政の生産性向上」という、より特定のテーマに絞った新しいイベントの開催も決まっており、官と民を具体的に伴走するコンサルティング業務にも、大企業を含む複数社からお引き合いが自然に増えています。年に1〜2回、社会への発信と会社の成長の両方につながる場として、Summitを続けていきたいと考えています。

取材協力

株式会社Publink
執行役員
阪上 結紀様

新卒でUnipos株式会社(旧Fringe81株式会社)に入社し、大企業向け法人営業・カスタマーサクセスに従事。社会人1年目からPublinkに副業メンバーとして参画し、3年目に正社員として入社。経営企画のほか、内閣府や地方自治体との連携事業を多数担当し、「Publink Summit for JAPAN」ではプロジェクトマネージャーとして企画から運営までを統括した。

まずはEventHub概要資料をご覧ください。

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