ハイブリッドイベントを開催するには?1つのイベントで2つの価値を!
新型コロナの影響により、オンラインイベントが急速にトレンド化しました。場所や時間の制約を受けないというメリットがあることから、参加者、主催側の負担が軽減されるようになった一方で、参加者同士の繋がりが希薄化する、イベントにオフライン開催のような臨場感をもたらすのが難しいといった声が寄せられます。オンライン開催により利便性が高まったものの、そのマンネリ化は主催者にとって大きな課題です。
そこで今注目されているのは、オンライン開催と、リアル(オフライン)開催の両方の要素を取り入れたハイブリッドイベント。それぞれの強みを活かすようなイベント運営はどうすればよいか?本稿では、トレンド化が予測されるハイブリッドイベントについてご紹介します。
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ガイドブック
- オンラインイベントの特徴や開催方法を知りたい
- 運営の工数を減らすために、効率よく進めるノウハウを知りたい
- ウェビナーツールの選定方法や比較ポイントを知りたい
ハイブリッドイベントとは?
ハイブリッドイベントとは、オンライン開催、リアル開催を同時並行に行うイベントを指します。ハイブリッド開催によって、参加方法の選択肢が増え、参加者層が多様化することが期待できます。また登壇者は上記のように2通りの参加方法を選べるため、主催者としても招待しやすくなり、イベントの自由度がより高まるでしょう。
ハイブリッドイベントのトレンド
オンラインイベントによって利便性が高まった一方で、オンライン疲れやそのマンネリ化も進み、リアル開催の価値が再び注目されています。しかし、コロナ下でのリアル開催の実現の可否は非常に悩ましい問題でしょう。今後新たな変異株が流行や3回目のワクチン接種が必要になる可能性もあるからです。
このような背景より、一部イベントをリアル開催する動きがトレンドになりつつあります。Peatix Japan株式会社がイベント主催者に対して実施したアンケートによると、ハイブリッドイベントを検討している主催者は全体の78.3%に及び、2021年7月時点で44.1%がハイブリッド開催の経験があると回答しました。
実際に2021年から徐々にリアルとオンライン両方を取り入れた形式が増え始め、EventHubで開催したイベントもハイブリッド開催の割合が高まっています。
このトレンドは今後の感染者数の推移に左右されますが、企画・運営にあたっては対面のコミュニケーションを視野に入れていく必要があるでしょう。
ハイブリッドイベントのメリット・デメリット
ハイブリッド開催のメリットは、オンラインとリアルそれぞれの強みを同時に活かせることです。オンラインでは利便性、リアルでは臨場感がもたらされ、両者を一度に実現するのは難しいと思われていましたが、ハイブリッド開催によって両立が可能になり、新たな価値を参加者に提供することができます。
一方デメリットには、運営のオペレーションがオンライン開催に比べて複雑になることが挙げられます。例えば、参加者はオンラインで参加する人と実際のリアル会場で参加する人に分かれるため、両方の環境を管理する必要があります。よってイベント運営の負担を減らすためにも、2つの環境を一括で管理できるツールを導入することが推奨されます。
ハイブリッドイベントの開催するには?
イベントの開催方法として、オンラインとリアルの比率は50:50と認識されがちです。しかし、必ずしも半々にする必要はなく、むしろイベントタイプや重視したい点によって、比率は変わってきます。両方の良い点を活かすために、まずはそれぞれの強みを理解する必要があります。
オンラインとリアルの強みを整理しよう
ハイブリッド開催の企画、KPI設定をするにあたり、両者において活かせることを整理しましょう。
<オンラインイベント>
- 時間や場所の制約を受けない
- 参加のハードルが下がる
- 運営コストを削減できる
<オフラインイベント>
- 双方向のコミュニケーションを確保できる
- 五感を使ったリッチな体験が可能
- 一体感・臨場感が演出される
オンラインとリアルのKPIを整理する
利点を整理したら、それぞれの課題や役割が見えてくると思います。下記のように整理しながら、それぞれの形式のKPIや目標設定に取り掛かりましょう。
<オンラインイベント>
・利点:接続可能な環境があれば場所を選ばず、いつでもどこでも参加可能
・課題:参加者同士のコミュニケーションや熱量の共有に課題あり
・役割:潜在顧客やリード獲得を主な目的として集客する
・KPI:(例)申込者数、参加者数、新規リード率
<オフラインイベント>
・利点:双方向のコミュニケーション、五感を使ったリッチな体験ができる
・課題:場所や時間の制限や感染症対策の徹底等に課題あり
・役割:既存顧客や役職者を招きロイヤリティ向上および商談創出を目的に実施
・KPI:(例)アクティブリード数、商談獲得数、受注率
主催側・参加側の視点に立って、何を重視したいか考え、それぞれの比率と分担を考えましょう。以下比率ごとの開催例を紹介します。
オンライン80:リアル20
例えばオンライン80:リアル20の場合は、参加者に対しては原則オンライン配信で実施し、登壇者のみリアル会場に足を運ぶケースが想定されます。ただし一部のセッションだけ特別感を演出するために、リアル会場からの参加も開放するといった方法もあるでしょう。
オンライン40:リアル60
オンライン40:リアル60の場合は、基本リアル開催をベースとしつつ、参加者の地域や時間帯の関係で来場できない人のためにも、当日のオンライン配信やアーカイブ動画の掲載に対応するケースが挙げられます。
オンライン20:リアル80
オンライン20:リアル90の場合は、リアルイベントの方向性で進め、当日参加できない参加者のためにアーカイブ動画を後日掲載する、遠方の登壇者はオンライン配信で会場につなぐなど、イベントの一部分をオンラインにするケースなどがあるでしょう。
イベント企画段階の際に、開催しようとしているイベントはどんな特徴があるのか、どんな目的があるのか、そしてどこに重点を置きたいかを整理しましょう。
ハイブリッド運営のコツ
開催するにあたってどのような点に注意すればよいか見ていきましょう。
配信体制
オンラインとリアルの同時配信を実施する際は、両方の環境において音声や登壇者の様子がしっかりと届いていることを確認します。
よくあるトラブルとして
- オンライン側では音声が聞きづらい
- 撮影角度が適切ではない
- 会場のネットワークが不安定で、映像が途切れるなどが
- リアル会場では音声がハウリングする、
などが挙げられます。
スムーズな運営を行うためにも、
- オンライン・リアル会場両方におけるリハーサルの確認
- 会場のインフラ整備およびバックアップ体制の整理
- リスクヘッジとしての当日は配信を録画する
を念入りに確認することが大切です。
配信のオペレーションをシンプルにする方法としては
- オンライン登壇者の映像を生配信ではなく、録画にする
- オンライン登壇者の音声は会場に流さないようにする
- オンライン登壇者の映像は配信PCと別の端末から画面共有で共有する
が挙げられます。オフライン登壇者の映像を録画にすれば、事前のリハーサルを入念に行えますし、ハウリングも防げます。また、オンライン登壇者の音声は登壇会場のみに聞こえるようにすれば、声量の違いから、受信者側が聞き取り難いといった事例を防げるようになるでしょう。
さらに、オンライン登壇者の映像は別の端末から画面共有するようにすれば、実質の配信の座組みは簡単になります。全てを生配信するというこだわりを持たずに、事前収録で対応する考えを取り入れると、ハイブリッド型のイベント配信の難易度を下げられるようになるでしょう。
感染症対策
リアル会場では引き続き、感染症対策に注意しましょう。主催側は会場の参加者の定員は何人にするのか、特に会場の収容率、人数上限は感染状況により、国や自治体の方針が設定されている場合がありますので、必ず確認しましょう。
参加者側には感染症対策を徹底させるためにも、ガイドラインの作成、来場者の健康状態を管理できるシステムなど万全な対策が必要です。
交流の活性化
リアル会場の場合、登壇者へ質問したり、参加者同士の交流が簡単ですが、オンライン参加の場合は一方向となってしまう傾向があります。オンライン・リアル会場参加者ともに、イベントの一体感が出るような交流の工夫が必要です。
例えばSlidoのようなLive掲示板を導入すれば、参加方法によらず掲示板に質問やコメントを集約でき、全ての参加者および主催側が閲覧できます。
またイベントプラットフォームによっては、チャット交流やWebミーティングを実施できる場合もあります。参加者のエンゲージメントを高められるツールの導入も検討してみましょう。
ハイブリッドイベントの開催事例
EventHubを使ってハイブリッドイベントを開催した事例をご紹介します。
株式会社ニューズピックス
株式会社ニューズピックスは「西から日本を牽引する時代がやってくる」と捉え、2019年から「WestShip」を開催しており、2021年ではハイブリッド形式で開催されました。
オンライン参加者とリアル会場の参加者が同一のプラットフォームから講演を視聴できるようになり、「参加者の体験価値の向上」をもたらしました。
担当者様の声
ポストコロナの時代を想像するのは難しいですが、一気に前の世界に戻ることはないと思っています。弊社としても、オンライン開催の良さは認識しましたが、一方でリアル開催の良さもあることを痛感しました。イベントのコンセプト、そしてもちろん感染症拡大の状況によって、リアル開催・オンライン開催・ハイブリッド開催を使い分ける必要がありますね。
株式会社ニューズピックス 内田様
詳しくは下記をご覧ください▼
両備ホールディングス株式会社
両備ホールディングス株式会社は内覧会をハイブリッド開催しています。オンラインではライブ配信と事前収録を簡単に使い分けることができる設計により、スムーズな配信を実現。一方、オフライン会場では講演を対面でやりつつ、QRコード受付を利用することで参加者管理が自動化されました。
オペレーションが複雑になりがちなハイブリッド開催でも、EventHubの導入によって、運営体制をスリム化し、たった2名のみでイベントの管理をすることができました。
担当者の声
今回のイベントに関してはハイブリッド開催がマストだったと思いますし、今後、こういう形のイベントはどんどん標準的になっていくと思います。
両備ホールディングスは、岡山を拠点に活動し、岡山中心で広げている事業がほとんどです。オンラインを活用することで地理的な障壁を乗り越えられるので、コロナの影響なしにしても、オンラインとリアルの併用は必須です。全国に事業を広げていく案件の場合、EventHubのようなツール活用を前提に設計していく必要があります。
両備ホールディングス株式会社 池田様・井上様・蜂谷様
詳しくは下記をご覧ください▼
以上のようにハイブリットイベントを行う上では、イベント開催に関わるプロセスを一気通貫で管理できる点が必要不可欠であることをお分かりいただけたと思います。
EventHubでは多様なイベントタイプ・開催形式に対応し、ハイブリッドイベント開催実績も豊富です。オペレーションが複雑になりがちなハイブリッドイベントでも、EventHubを使えば開催に関わるプロセスを一気通貫で管理可能!まずはサービス概要をご覧ください。