カスタマーマーケティングとは|LTV最大化の5施策を解説

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カスタマーマーケティングは、顧客満足度を高めながら、継続利用や売上拡大につなげる重要なCS戦略です。しかしながら、カスタマーサクセスとカスタマーマーケティングの違いをうまく説明できない、どの施策を優先するべきか判断できない、といった悩みを抱える担当者の声もよく耳にします。

本記事では、定義・カスタマーサクセスとの違い・4つの効果・5つの主要施策・KPI設計・成果を出している企業の共通点・始める3ステップまで、わかりやすく解説します。

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カスタマーマーケティングとは?定義と注目される背景

カスタマーマーケティングは、既存顧客に対して行うマーケティング活動の総称です。新規顧客獲得を目的とした従来型のマーケティングと対比される概念で、サブスクリプションモデルの普及とともにBtoB SaaS領域で重要性が高まっています。

カスタマーマーケティングの定義と従来のマーケティングとの違い

カスタマーマーケティングは「既存顧客のロイヤルティ・LTV向上を目的に、継続的なマーケティング活動を行う取り組み」と定義できます。新規顧客の獲得(アクイジションマーケティング)とは対照的に、すでに契約済みのユーザーに対して、活用の支援・リピート購買・アップセルを促す施策が中心となります。

従来のマーケティングは「いかに新規リードを集めるか」が主軸でした。一方、カスタマーマーケティングは「いかに既存顧客との関係を深め、収益を拡大するか」が主軸となります。両者は対立する概念ではなく、企業の成長フェーズに応じて両方を並行して運用するのが今では主流の考え方です。

特にBtoB SaaSでは、新規獲得コスト(CAC)の高騰と既存顧客からの収益拡大の重要性が増しており、CS/CMチームが連携してカスタマーマーケティングに取り組む企業が増えています。

カスタマーマーケティングが注目される3つの背景

カスタマーマーケティングが注目を集める背景には、3つの構造的な要因があります。

  • サブスクリプションモデルの普及(契約後の継続率・アップセルが事業成長を左右する構造への移行)
  • 既存顧客維持コストの優位性(新規獲得は維持の5倍コストがかかるという「1:5の法則」)
  • 口コミ・UGC影響力の拡大(既存顧客の声が新規購買意思決定を左右する構造)

第一に、サブスクリプションモデルの普及です。SaaS・サブスクリプション型ビジネスでは、契約後のアップセル・継続率が事業成長の重要な要素になります。初回契約時点ではなく、契約後1年・3年・5年での収益拡大が成長を決める構造へとビジネスモデルが変化しました。

第二に、既存顧客維持コストの優位性です。「1:5の法則」と呼ばれる経験則では、新規顧客獲得は既存顧客維持の5倍のコストがかかるとされます。新規獲得コストが高騰する市場環境では、既存顧客の維持・拡大に予算をシフトするほうが事業効率が高まります。

第三に、口コミ・UGC(ユーザー生成コンテンツ)の影響力拡大です。SNS・レビューサイトの普及で、既存顧客の声が新規顧客の意思決定に与える影響は年々大きくなっています。既存顧客のファン化が、新規獲得の起点としても機能する構造ができあがりました。

カスタマーサクセスとの違いと役割分担

カスタマーマーケティングとカスタマーサクセスは、しばしば混同されますが目的と手段が異なります。両者を正しく理解し、補完的に運用することが成果を分けます。

項目 カスタマーマーケティング カスタマーサクセス
主目的 既存顧客向けのマーケティング活動 顧客の成功に伴走し、解約防止と価値最大化を実現
主な担当領域 コミュニケーション設計、コンテンツ・イベント施策、UGC活用 オンボーディング、運用支援、ヘルススコア管理、エクスパンション提案
代表的な手法 コミュニティ運営、ウェビナー、メールマーケティング、VOC収集 ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチの3階層支援
成果指標 LTV、解約率、口コミ・紹介数、NPS NRR、解約率、ヘルススコア、活用度

両者は重なる領域も多く、企業によっては同一チームで両機能を担うケースもあります。重要なのは「役割分担を明確にしつつ、共通の事業KPI(NRR・LTV・解約率)に向けて連携する」設計です。カスタマーサクセスが顧客の成功体験を伴走で支え、カスタマーマーケティングがその成功事例を再生産可能な形でコンテンツ化・コミュニティ化する、という構造が一つの理想形といえます。

カスタマーマーケティングを実施する4つの効果

カスタマーマーケティングを実施することで得られる効果は、以下の4つに整理できます。

  • 顧客ロイヤルティ・LTVの向上(リピート購買・継続契約による収益拡大)
  • 解約率(チャーンレート)の低減(早期介入による解約予防)
  • 口コミ・紹介による新規顧客獲得(既存顧客のアンバサダー化)
  • 販売コストの最適化(CAC抑制と既存顧客向け施策のROI優位)

これらは互いに連動して事業成果に貢献する構造を持ちます。

顧客ロイヤルティ・LTVの向上

最も直接的な効果は、顧客ロイヤルティとLTV(顧客生涯価値)の向上です。継続的な接点づくり・活用支援・コミュニティ参加によって、顧客の自社プロダクトに対する愛着と理解度が深まります。

ロイヤルティの高い顧客は、契約更新時の解約検討が少なく、上位プランへのアップグレード・追加機能の購入にも前向きです。リピート参加者のARPU(顧客単価)は新規顧客の1.4倍前後になる、というデータを複数のBtoB SaaS企業が報告しています。

LTV向上はNRR(Net Revenue Retention)の改善に直結します。NRR 110%以上を達成しているSaaS企業は、新規獲得が止まっても収益が成長する構造を持ちます。カスタマーマーケティングはこのNRR成長エンジンの中核施策として位置づけられます。

解約率(チャーンレート)の低減

定期的な顧客接点づくりは、解約予防の実効的な打ち手となります。利用が停滞しているユーザーへの早期介入、活用ノウハウの共有、課題ヒアリングを通じて、解約に至る前のリスクを察知・解消できる構造を作れます。

解約率が1ポイント下がるだけでも、サブスクリプション型ビジネスでは長期的な収益インパクトが大きく、企業価値評価にも直結します。カスタマーマーケティングが「攻めの施策」と「守りの施策」の両面で機能する点は、CSO・CFO層への説得材料として重要です。

口コミ・紹介による新規顧客獲得

既存顧客のファン化は、口コミ・紹介経由の新規獲得につながります。BtoB SaaSの購買意思決定では、同業他社の実際のユーザーの声が決め手になるケースが多く、UGC(ユーザー生成コンテンツ)の影響力は年々高まっています。

ユーザー会で他社の活用事例を知った参加者が、「自社の別部署でも導入したい」と社内で提案し、利用拡大につながるケースもあります。また、サービスへの満足度が高い顧客は、口コミや紹介を通じて新たな見込み顧客を生み出す存在になります。

販売コストの最適化

新規獲得コスト(CAC)と既存維持コストを比較すると、既存顧客向けの施策のほうがROIが高い傾向があります。カスタマーマーケティングへの投資配分を増やすことで、全体のマーケティング効率を改善できます。

特に成長期SaaSでは、CAC回収期間の短縮と顧客LTVの拡大の両立が成長エンジンの核となります。カスタマーマーケティングは、この両立を実現するための施策といえます。

カスタマーマーケティングの5つの主要施策

カスタマーマーケティングで実施される代表的な施策は、オンボーディング、リテンション、コミュニティ、VOC(顧客の声)活用、エクスパンション(アップセル・クロスセル)の5種類に整理できます。各施策は単独でも効果がありますが、組み合わせることで相乗効果を発揮します。

オンボーディング施策

オンボーディング施策は、契約直後のユーザーに対して、初期つまずきを防ぎ早期に成果を実感してもらう取り組みです。導入初期の体験が、その後の継続率・LTVを大きく左右します。

代表的な取り組みとしては、以下が挙げられます。

  • 初期導入セミナー(複数顧客を同時に支援できるウェビナー形式)
  • 主要機能のチュートリアル動画
  • 初期サポートの個別フォロー(ハイタッチ)
  • 活用ガイドのメール配信

導入直後の14日間・30日間で、どこまで主要機能を使ってもらえるかが、初期の解約率の減少につながります。
オンボーディングをイベント形式(ウェビナー)で実施すると、複数顧客を同時に支援でき、参加者同士の質問・回答が他社の理解にも貢献する設計が可能です。

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リテンション施策

リテンション施策は、既存顧客の継続利用を促す取り組みです。利用頻度が下がっているユーザーへの再活性化、新機能の活用促進、定期的な活用ノウハウ共有が含まれます。

具体的には、以下のような継続接点設計が挙げられます。

  • 月次ウェビナーでの活用事例共有
  • 利用状況に応じたパーソナライズメール
  • 定期アンケートを通じた満足度確認
  • 利用が停滞しているユーザーへの再活性化アプローチ

継続的な接点を持ち続けることで「いつでも相談できる」関係を構築し、解約予防につなげます。
イベント終了後のフォロー設計も重要です。アンケート回収・お礼メール・次回告知の3点セットで、参加者との関係を切らさない運用が継続率の向上に貢献します。

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コミュニティ施策(イベント活用型カスタマーマーケティングの中核)

コミュニティ施策は、ユーザー同士が交流し、学び合える場をつくることで、サービスへの愛着や継続利用を促す取り組みです。本記事では、コミュニティ施策を「オンボーディング・継続利用・利用拡大のすべてに効果を発揮する施策」と位置づけ、イベントを活用したカスタマーマーケティングの重要な取り組みとして解説します。

代表的なものとして、以下のようなイベントフォーマットが挙げられます。

  • ユーザー会(既存顧客が集まる定例の交流イベント)
  • ミートアップ(業界・テーマ別の小規模交流会)
  • コミュニティカンファレンス(年次の大型イベント)
  • オンライン交流会(地理制約を超えた継続的な交流の場)

ユーザー同士の交流を通じて「他社ではどのように活用しているのか」を知ることができ、参加者自身の活用方法も広がっていきます。

コミュニティ施策は、企業側からの情報発信よりも説得力の高いものとなります。EventHubのようなイベントマーケティングプラットフォームを活用すると、コミュニティの参加者管理・交流データ・効果測定までを一元化でき、施策の継続性とROIを両立できます。

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VOC(顧客の声)活用施策

VOC活用施策は、顧客の声を収集・分析して、プロダクト改善やマーケティング戦略に反映する取り組みです。代表的な収集手法は次の通りです。

  • アンケート(コミュニティイベント終了後・四半期定期)
  • インタビュー(代表ユーザーへの深掘りヒアリング)
  • 利用ログ分析(活用パターンの抽出)
  • ソーシャルリスニング(SNS・レビューサイトの声収集)

VOCの価値は、「営業現場や問い合わせ窓口では出てこない本音」が得られる点にあります。コミュニティイベントの雑談、ユーザー会での自由討論、アンケート自由記述欄から得られた情報は、プロダクトロードマップやリリースノートの優先順位決定に直接活かせます。

得られたVOCは、次回イベントの企画書冒頭で「前回のお声を反映しました」と参加者にフィードバックすると、コミュニティへの愛着が深まる効果も期待できます。

エクスパンション(アップセル・クロスセル)施策

エクスパンション施策は、既存顧客の利用範囲拡大や関連製品の追加導入を促す取り組みです。NRR向上のための主要な施策で、CS/CM/セールスの連携が成果につながります。

代表的なものとして、以下のようなアップセル・クロスセル施策が挙げられます。

  • 社内成功事例の共有ウェビナー(同業他社の活用事例を提示)
  • 新機能リリース時の活用セミナー
  • 業界特化の事例コンテンツ
  • アップセル誘導メールキャンペーン

重要なのは「押し売り感を出さず、顧客の課題解決として上位プランや追加機能を提案する」設計です。
イベント施策との連動では、コミュニティイベント内で他社の活用事例を聞いた参加者が、自社の使い方を見直すきっかけを得て、アップセルにもつながっていきます。

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カスタマーマーケティングで設定すべきKPI

カスタマーマーケティングのKPIは、施策別に「何を測るか」を整理した上で、最終的に事業KPI(NRR・LTV・解約率)に紐づけるのが効果的です。施策別KPIマトリクスと階層別の指標を組み合わせて設計しましょう。

施策別KPIマトリクス(5施策×階層別)

5施策それぞれに対して、認知・参加段階/エンゲージメント段階/継続段階/成果段階の4階層でKPIを設定します。下表は典型的な指標例です。

施策 認知・参加 エンゲージメント 継続 成果
オンボーディング 初期セミナー参加率 初期チュートリアル完了率 30日後アクティブ率 初期解約率
リテンション 月次ウェビナー参加率 アンケート回答率 リピート参加率 解約率(チャーン)
コミュニティ コミュニティ登録率 交流件数・チャット投稿数 滞在期間・継続参加率 NPS・LTV
VOC活用 アンケート回収率 フィードバック件数 改善反映率 顧客満足度(CSAT)
エクスパンション 関連セミナー参加率 商談化率 アップセル率 NRR・ARPU

各施策で4階層すべてのKPIを取る必要はなく、施策の目的に最も近い階層を中心に2〜3指標で運用するのが現実的です。

オンボーディング段階のKPI

立ち上げ期のユーザーが「使い始めて成果を実感する」状態に到達できているかを測る段階です。代表的な指標は次の通りです。

  • 初期チュートリアル完了率
  • 初回ログイン後の主要機能活用率
  • 初期サポート問い合わせ件数(または解決率)

オンボーディング段階のKPIが悪化すると、その後の継続率・LTVに直接影響します。最初の30日間が「ハネムーン期間」と呼ばれ、この期間でいかに成功体験を提供できるかが重要となります。

リテンション段階のKPI

継続利用が定着しているかを測る段階です。代表指標は次の通りです。

  • 月次アクティブ率(MAU)
  • 機能活用の幅(使われている機能数)
  • リピート参加率(同一参加者の再参加比率)
  • コミュニティ滞在期間

リテンション段階のKPI改善には、定期的な接点設計が直接寄与します。月次ウェビナー、四半期ユーザー会、コミュニティチャネル投稿など、複数チャネルでの継続的な対話が成果を生みます。

成果段階のKPI(NRR・LTV・解約率)

最終的な事業成果に紐づくKPIです。経営層への説明はこの段階のデータがあるかどうかで決まります。代表指標は次の通りです。

  • NRR(Net Revenue Retention/既存顧客からの収益継続率)
  • LTV(顧客生涯価値)
  • 解約率(チャーンレート)
  • 紹介経由の新規顧客数

参加者と非参加者でこれらの指標を比較することで、カスタマーマーケティングの事業貢献を定量的に示せます。「コミュニティ参加者の解約率は非参加者の半分」「ウェビナー参加者のARPUは1.4倍」といったデータが揃えば、社内でもスムーズに予算の獲得ができるようになるでしょう。

成功企業から学ぶ4つの共通点

カスタマーマーケティングで成果を出している企業は、業界も規模も運営手法も異なるにもかかわらず、共通する4つの要素が見つかります。

# 共通点 具体的な特徴
1 目的の明確化 「何のためのカスタマーマーケティングか」が運営チームと参加者の双方に共有されている
2 参加者主導の設計 企業が一方的に提供する形ではなく、参加者自身が登壇・発信する構造
3 データ可視化 参加・交流・継続のデータをツールで取得し、施策改善に活用
4 継続開催の仕組み化 1回完結ではなく、継続を前提とした運営チームと予算配分

自社のカスタマーマーケティングを見直す際、4つの観点でチェックすると、何を改善すべきかが見えやすくなります。

📥 関連資料
事例を踏まえて自社実装を検討する方は、ユーザー交流会向けのサービス紹介資料をご覧ください。コミュニティ施策の運営に必要な機能の概要を確認できます。

👉️ EventHub サービス紹介資料 ユーザー交流会ver

サービス概要資料 ユーザー交流会ver
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この資料の主なコンテンツ ユーザー交流会利用でのサービス・機能概要 ユーザー交流会・オフラインイベントで実現できること 導入事例

カスタマーマーケティングを始める3ステップ

カスタマーマーケティングは、いきなり5施策すべてに着手すると運営リソースが分散し成果が出にくくなります。「自社のフェーズと最重要KPIを決める→優先施策を選ぶ→効果測定と改善のサイクルを回す」の3ステップで段階的に立ち上げましょう。

ステップ1:自社のフェーズと最重要KPIを決める

最初のステップは、自社の事業フェーズに応じた最重要KPIの特定です。立ち上げ期・成長期・成熟期で重視すべきKPIが異なります。フェーズ別の最重要KPIは次のように整理できます。

  • 立ち上げ期(年間契約数の急増を狙う段階):初期解約率の低減、初期チュートリアル完了率の向上
  • 成長期(既存顧客拡大を狙う段階):MAU、リピート参加率、NPS
  • 成熟期(NRR向上を狙う段階):NRR、ARPU、アップセル率

事業フェーズの自己診断は、現在のARRに対するNRR水準・解約率・新規契約成長率の3指標を見れば判断できます。社内で複数の事業を持つ場合、事業別にフェーズが異なる点も考慮してください。

ステップ2:5施策のうち優先する施策を選ぶ

ステップ1で特定したKPIに最も効く施策を1〜2つに絞って着手します。一度に全施策に手を出すと運営チームが疲弊し、効果測定も曖昧になるためです。

フェーズ別の組み合わせの定石は次の通りです。

  • 立ち上げ期:オンボーディング施策(初期セミナー・チュートリアル動画)から始める
  • 成長期:リテンション施策(月次ウェビナー)+コミュニティ施策(ユーザー会)を組み合わせる
  • 成熟期:エクスパンション施策(アップセル誘導イベント)+高度なVOC活用(プロダクト共創)を組み合わせる

施策選定で迷ったら、「コミュニティ施策」を中核に据える方針が幅広く機能します。コミュニティ施策はオンボーディング・リテンション・エクスパンションのすべてに横断的に貢献するため、限られたリソースで最大効果を狙えます。

ステップ3:効果測定と改善のサイクルを回す

ステップ2で選んだ施策を実行したら、四半期ごとに効果測定と改善のサイクルを回します。データが揃わないとKPIが評価できないため、初期段階からデータ取得の仕組みを整えてください。

EventHubのような統合管理ツールを活用すると、参加者データ・交流データ・MA連携データを一元化でき、4階層のKPIを運営工数を抑えながら継続的に取得できます。複数ツールを連携させると工数とデータ整合性の両面で運用が困難になるため、ツール選定は最優先で取り組みましょう。

四半期レビューでは、以下の3点を必ず議論します。

  • KPI達成度の確認(4階層のKPIで目標との乖離を可視化)
  • 施策の継続・修正・廃止の判断(投資対効果の観点で取捨選択)
  • 次四半期の目標設定(直近の学びを反映した目標再設定)

改善の積み上げが、カスタマーマーケティングの長期的な成果につながります。

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まとめ:カスタマーマーケティングはLTV最大化のCS中核戦略

カスタマーマーケティングは、定義・効果・5施策・KPI・3ステップを統合的に設計することで、LTV最大化・解約率低減・NRR向上を同時に実現するCSの中核戦略へと変わります。本記事では、初めて取り組む担当者でも実装できる解像度で全体像を整理しました。

本記事のポイント

  • カスタマーマーケティングは「既存顧客への継続的なマーケティング活動」であり、サブスクリプション普及・既存維持コスト優位・口コミ影響力拡大の3背景で注目度が急上昇している
  • カスタマーサクセスとは目的・手段が異なるが、共通の事業KPI(NRR・LTV・解約率)に向けて補完的に運用するのが現代の標準
  • 4つの効果(顧客ロイヤルティ・LTV向上/解約率低減/口コミ・紹介獲得/販売コスト最適化)が事業成長の重要な要素となる
  • 5つの主要施策(オンボーディング/リテンション/コミュニティ/VOC/エクスパンション)はそれぞれ独立した役割を持つが、特に「コミュニティ施策」は他4施策すべてに貢献するイベント活用型カスタマーマーケティングの中核
  • KPIは施策別マトリクス×4階層(認知・参加→エンゲージメント→継続→成果)で設計し、最終的にNRR・LTV・解約率に紐づける
  • 始める3ステップ(自社フェーズと最重要KPIを決める→優先施策を選ぶ→効果測定と改善のサイクルを回す)で段階的に立ち上げ、運営リソースの分散を避ける

最初の一歩としておすすめしたいのは、自社の事業フェーズが「立ち上げ期」「成長期」「成熟期」のどれに位置づけられるかを判定することです。フェーズが定まれば、最重要KPI・優先施策・初回イベントのテーマが自動的に絞り込まれます。本記事の5施策×KPIマトリクスと3ステップを参考に、社内提案書を作成してみてください。

よくあるご質問

質問:カスタマーマーケティングとカスタマーサクセスの違いは何ですか?

回答:カスタマーマーケティングは「既存顧客向けのマーケティング活動」、カスタマーサクセスは「顧客の成功に伴走し解約防止と価値最大化を実現する活動」です。両者は重なる領域も多く、企業によっては同一チームで両機能を担うこともあります。重要なのは役割分担を明確にしつつ、共通の事業KPI(NRR・LTV・解約率)に向けて補完的に運用することです。

質問:5つの施策のうち、どれから始めるべきですか?

回答:自社の事業フェーズと最重要KPIによって異なります。立ち上げ期はオンボーディング、成長期はリテンション・コミュニティ、成熟期はエクスパンションが優先施策となります。施策選定で迷ったら、コミュニティ施策を中核に据える方針が幅広く機能します。コミュニティ施策はオンボーディング・リテンション・エクスパンションのすべてに横断的に貢献するためです。

質問:小規模な企業でも取り組めますか?

回答:はい、可能です。立ち上げ期の小規模SaaSこそカスタマーマーケティングの効果を実感しやすい段階です。月次の小規模ウェビナー(30〜50名)や、Slackなどのコミュニティチャネル運営から始めれば、最低限の運営リソース(1〜2名)で立ち上げられます。重要なのは規模ではなく「次がいつあるか」が参加者に見える定期性です。

質問:カスタマーマーケティングの効果が出るまでの期間はどれくらいですか?

回答:オンボーディング施策は1〜3ヶ月で効果が見え始めますが、リテンション・コミュニティ施策は半年〜1年の継続が必要です。NRR向上などの成果段階のKPIは、1年以上の中長期データで評価する必要があります。短期成果を求めすぎず、四半期ごとの中間KPIで進捗を確認しながら継続する設計が重要です。

質問:開催してもKPIが取れず、社内で継続予算が承認されません。何から改善すべきですか?

回答:参加者データ・交流データ・MA連携データを一元管理できるイベント管理システムの導入が出発点です。データが揃わなければKPIは設計できません。統合型のイベント管理ツールを使うと、施策別KPIマトリクスを運営工数を抑えながら継続的に取得でき、経営層への説明可能性が大きく高まります。

こちらの記事の監修・執筆者

株式会社EventHub
マーケティングマネージャー 
鈴木 優一
2010年上智大学大学院卒業。新卒でITベンチャー企業に就職。その後エン・ジャパンのwebサービス企画部門への転職を経て、タレントマネジメントシステムを提供するカオナビに社員番号5番で1人目のマーケターとしてジョイン、BtoBマーケティング組織の立ち上げに携わる。FinTechスタートアップのOLTAを経て、2022年5月にマーケティングマネージャーとしてEventHubに参画。

まずはEventHub概要資料をご覧ください。

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